駐日イタリア大使がジロの日本スタートを提案

最初ウソニュースかと思ったが、なんと駐日イタリア大使がジロ・デ・イタリアの日本スタートを提案したという。

自転車やスキーが趣味という大使は、公邸にチタン製のイタリアの自転車を飾っていることなどを紹介。中村知事は「しまなみを自転車で走ってみては」と早速PRした。

大使は世界3大自転車レースのひとつ「ジロ・デ・イタリア」を、2020年東京五輪開幕前に日本からスタートさせることを提案。しまなみ海道がレース会場の一部になれば「世界の中心になる」と話した。

「しまなみ海道が世界の中心に」 駐日伊大使、自転車レース開催を愛媛知事に提案



たしかにツール・ド・フランスはすでにフランス以外での国外スタートが当たり前になっている

1954年のオランダのアムステルダムスタートを皮切りに、ほぼ数年ごとに、これまで通算22回もフランス以外からスタートしている。

記憶に新しいところでは今年はドイツのデュッセルドルフスタートだった。

とはいえそれでもヨーロッパは陸続き。

2009年のモナコスタートなどはある意味フランスに囲まれた小国なのでフランススタートといっても過言ではない。

ルクセンブルクスタートも過去2回あったが、ルクセンブルクはフランス語が話されているので言語の面でも違和感はない。

一方、2007年、2014年はイギリススタートだったし、1998年にはアイルランドのダブリンからもスタートしているので、「海外からスタートして飛行機でフランスに戻る」ということもあった。

と考えれば、日本でスタートして飛行機でイタリアに戻るというのもありなのかもしれない。

ちなみにジロ・デ・イタリアの国外スタートは過去12回と、ツール・ド・フランスのほぼ半分しかない。

が、その「国外」は積極的で、2012年のデンマークや1996年のギリシャなど、ツール・ド・フランスではまだ行ったことのない国をスタートにしていることもあった。特に1974年のバチカンなどはイタリアならではといえる。

さらに2018年のスタートはイスラエルのエルサレムが予定されており、あながちイタリア大使のコメントも単なるリップサービスではなく現実味を帯びているといっても過言ではない(選手にとっては時差との戦いが重くのしかかるが)。

ただこのニュースの注目点はジロの日本スタートではない。

イタリア大使曰く、

しまなみ海道がレース会場の一部になれば「世界の中心になる」と話した。

そう、暗に世界の自転車ロードレースの中心はツール・ド・フランスではなくジロ・デ・イタリアだと言っているのである。

ツールに対抗意識を燃やすイタリア人らしいコメントであった。


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