目の前にケーキがあると駄目だとわかっていても食べたくなってしまう自分としては100マイルについつい挑戦したくなってしまうものだが、この日はそういうわけもいかず、午後の2時からチャイナタウンで中国人の友達の結婚式があるので早めに切り上げないといけない。
というわけで一番短い50マイルコースを走ることに。
でも一度100マイルを走った手前、それだけでは物足りないので、今回の目標は「休まない」こと。といっても休憩所の写真も撮りたいし、補給もせずに走るのは体にも悪そうなので、できるだけ長く休憩をとらないように心がけることに。
ちなみに三本ローラー以外でチューブレスで走るのは今回が始めて。
満を持して新ホイールと新タイヤで出発。
道を走っていると、、いきなり軽い。
ちょっとこいだだけで簡単に25キロくらい出てしまいそれでいて進みがスムーズ。マンハッタンの路面が悪く道が狭いストリートを走るにはもうちょっとスピードを落とした方がいいと思い、チューブレスの変化に感動しながら進む。いろんな人がインプレしている「転がり抵抗の減少」や「こいだ力がダイレクトに伝わる」とはこういうことかと納得。
途中でEscape New Yorkの主催団体であるNYCC(New York Cycling Club)のジャケットを着た二人組みに遭遇したので、まずこの人たちは今日参加するんだろうと思い、そのあとについていくことにする。50マイルは9時出発と遅いので、ハドソンリバー沿いを北上してスタート地点のSakura Parkに早めに到着する。
Sakura Parkではすでに受付が始まっていてそれなりに人が集まっている。
名字のイニシャル順で登録受付をしているので登録して、
申し込み時の先着プレゼントのソックスを一緒にもらう。
無料のお菓子等を食べて牛乳を飲んでスタートを待つ。
ふと目をやると真っ赤なSpecializedが。綺麗だなぁー。というかスタンドまで真っ赤。
やがて9時になると特にスタートの掛け声などもなく、どんどん小集団ごとにスタートしていくので自分もその中に混じってスタート。
まずはGeorge Washington Bridgeに向けて北上する。
ここでチームらしき一団がいたので、道順に疎い自分はその集団についていくことにするが、、遅い!コンピュータに目をやると時速は17,8キロ。まあManhattanの街中だし、ちょっと上りの傾斜があるしとか思ってると途中で一団の一部がついてこれなくなったらしく停車しだす。
この期に及んでさらに停滞するのは避けたいなぁと思っていたら抜いていくおじさんおばさん(というかおじいさんおばあさんに近い)がいたのでそのままついていくことに。GW Bridgeに上がる上りでおばあさんに道を譲られたのでそのままパスしておじさんの後ろを走って橋を渡っていく。
すると、速そうな二人組みが抜いてきたのでその人たちについていっておじいさんも抜く。このままついていこうと思った矢先、GW Bridgeを出たところで前にいた二人がそれぞれ右方向と左方向に分かれてしまい停車。うーん、どっちが正解だろね。ってことでTurn Sheetをポケットから取り出して確認。どうやら右に行くのが正解らしく、あとから来た人たちもどんどん抜いていくので、そのまま抜いていった集団についていくことに。
と、しばらくして、前回参加したNew York Century Ride Tourと違って、道路ではなくポールに道順が貼り付けてあることを見つける。それからはそれを頼りに進むことに。参加者がNY Century Ride Tourよりも少ないので今回はかなり矢印を頼りに進んだ。
GW Bridgeを抜けてフォートリーを進む。その北にあるアップステート(NYCより北のNY州)も含めてこのあたりは車通りも少なく、坂はそれなりにあるものの綺麗な景色でそのままFun Rideを楽しみながら進む。
同じような景色が続くが、ちょっといったところで、上りと急激な下りが。
前回自爆事故を起こして手痛い傷と大幅な遅れをこうむったので、今回のスローガンは、「こけないこと」なので、ブレーキを適度にかけつつ、カーブがあったり先が見えない路面状況では注意しながら進むが、ふと先に目をやると下りの後にすぐに上りがくるのが見える。
それであればわざわざ減速しなくても上りを上りつつ減速もできるので、先の道路状況、路面状態、車の交通状況、周囲の状況を確認して、「こりゃ、いけるかもしれへん」と思い、そのまま急降下。メーターではこれまでの最高時速60.7kmを記録。
そのスリルを楽しみつつ、そんなにきつくもないアップダウンを繰り返していると第一休憩所に到着。だが、「できるだけ休まない」を脳内スローガンとしていたので、自転車から降りることはせずに、休憩所の風景と現在のタイム、距離等を写真に収めて1分もかからずに出発。
これまでのノン休憩最長距離が30マイルなのでこのまま40マイル地点の第二休憩所まで行くことに。途中で65マイルの後続組みに追いついて一緒に坂を上る。途中で彼らは65マイルコースに行ってしまったのでそこからは湖を左手に孤独な一人旅が続く。
途中でめっちゃ速いおばさんが「Good Morning!」とかいって颯爽と抜き去っていき、それに続けてお兄さん(といってもちょっと年上くらいか)も抜き去っていく。その先の急な坂を上っているところでそのお兄さんが振り返って「がんばれやー!」みたいに右手を振って応援してくれたので、こっちも右手こぶしを振り上げて応える。
そして第二休憩所に到着。
駐輪するときにすぐあとに来た青いジャージの黒人の人が「いい自転車だなぁ」と声を掛けてきてくれたので、「あんちゃんもピナレロでいいの乗ってんじゃん」とお互いの健闘(?)を称え合う。
パンを2つとバナナを半切れ食べて早々に出発。
その後また同じような景色の中、アップダウンが続き、GW Bridgeの前の急な上り坂で一番の苦しい時を迎える。しかも自分ひとりだけで孤独に低速走行。息を荒げながら上っていると途中で自転車を引いている女性を抜いてなんとか上りきる。あとはひどい上りもない状態だが途中で参加者なのに違う道に行く人がいて自分もつられて間違ってしまい引き返したりしながら進む。
途中で逆方向から来たすごく速い集団が一気にHudson Terraceに入っていくので自分もそれに続く。もちろん追いつかず、ちょっとしたらもう視界から見えなくなっていた。
戻ってきたことを実感しつつGW Bridgeを再度渡ってManhattanへ。
普通の(イベント未参加の)ローディーもいっぱいいて迷いそうになるが矢印を頼りにManhattanを進む。
なんかもうみんな道を知ってるからか、矢印に従わずにSakura Parkを目指している人もいたが、自分はあくまで矢印に従って進む。
やっとSakura Parkにゴール。時間は13時5分。9時ちょうどにスタートしたから、信号待ちや休憩の時間も入れて約4時間で走れたことになる。ちょっと物足りない気もするけど、結婚式にでる体力も残っているし、来週100マイルのイベントもあるし、まあ満足。
ゴールではジェラートが食べられ、甘ったるいものは嫌だったのでMix Berryのシャーベットを食べる。
結婚式の時間が近づいていたが、腹が減っては戦もできないのでサンドイッチも食べる。
食べ終わったら記念写真を撮ってもらい、13時半には会場をあとにする。その足で家に帰り、さっとシャワーを浴びてスーツに着替えて、(駐輪する用の)折り畳み自転車でチャイナタウンまで。50マイルだったのに、スタート地点までけっこうあったし、そのあともチャイナタウンまでの交通手段として乗っていたので、なんか自転車に乗りっぱなしの一日だった。
0 件のコメント :
コメントを投稿