欧州遠征記6日目:テルメドスパ

ラインハルトシュタイン城への道を迷ってしまったこともあり、暗くなる前にスパへ向かう。



ベルギーでは、スピード出しすぎ防止のためか、こういった道路がよくある。



自動車では問題ないが、自転車の大集団の下りでこういうのがあると危険である。ちなみに2車線道路。



標識にスパとテルメ(温泉)が。



テルメドスパに到着。



スパは、温泉を指すスパの語源となった町で、ベルギー王室やロシア皇帝ピョートル大帝といった王侯貴族が訪れた有名温泉地である。



水の町アーヘンといいスパといい、この辺りは温泉天国である。



ちなみにテルメドスパは、「Thermes de Spa」でThermesは(温泉浴場としての意味の)スパのこと。まさしくスパにあるスパ



スパの受付でチケットを買おうとするが、いきなりフランス語で話しかけられ大変であった。とりあえずサバイバルフランス語として覚えておいた、「Je ne comprends pas francais(フランス語はわかりません)」と言ってみると、「~~、l'anglais?(~~英語?)」と言い返してきて、なんとか「l'anglais(英語)」だけ聞き取れたので、「L'anglais! D'accord! D'accord! (英語、OK!OK!)」と怪しすぎるフランス語でなんとか英語に切り替えて乗り切る



入口で電磁式らしきコインバンドを渡される。仕組みはアーヘンで訪れたカロルス・テルメンと一緒で、どうやら同じシステムを使っているらしい。スパ内での利用は全てこのコインに記録され、最後に会計するというもの。



コインでロッカーの鍵を閉める。



いざスパへ。



タイムトライアル後、やっと体を洗うことができる。シャワーで綺麗さっぱり汗を洗い流す。

スパということもあり写真が少ないのではあるが、ジャグジーあり、ジェットあり、バブルありで、日本の温泉とは違っていわゆる「熱い風呂」ではないのだが、長く浸かっていられるような温かい風呂であった。



また、これまた日本の温泉とは違い、温泉といってもむしろ温水プールに近いものがあるので、はしゃいでいる人もいれば泳いでいる人もいる。屋外には人口滝もあるが、滝に打たれている隣のカップルなどは、女性の方のビキニがずれてしまっていた。エネルギーが有り余ってる学生の卒業旅行ならいざしらず、こちとら昼はタイムトライアルで燃え尽きた状態なので興奮する元気もなく、「あの、ビーチク見切れてますよ」と頭の中で冷静にツッコミをしながら疲れを癒すのであった。

ジャグジーの中でも場所によって温度が違うため、温度が高めのジャグジーでゆっくり浸かりながらタイムトライアルで張った筋肉を回復させる




スパの施設にはサウナもあり、スパ内では基本的に水着着用なのだが、ナチュラリストゾーンという全裸エリアがある。日本の温泉、銭湯で鍛えてきた身としては、裸が恥ずかしいというより、むしろ見ろ的な勢いだったのだが、追加手続きが必要なようでめんどくさかったので試さず。



ちなみにスパは水の町だけあって、スパという名称でミネラルウォーターブランドも展開している。今回の旅でも何度もお世話になったものである。



帰る前に小腹が空いたので軽食を食べる。コインに支払いを記録して、ワッフルを頼む。



ワッフルと言ってもデザートではなく、中にはチーズとトマトソースが入っている。



結局スパには3時間半以上いてしまった。それにしても2ユーロの駐車料金は安い。ちなみにヨーロッパでは、小数点はピリオドではなくカンマで表記するので、2,000ユーロではなく、2.00ユーロ。



スパで長居をしてしまったため、そこから次の宿があるヴィエルサルム(Vielsalm)へ向かう。



ヴィエルサルムは前々日にチェーンオイルを買ったサイクルショップがある町で、二日後のロードレースでも通過する町である。が、全く観光地ではないので、おそらくここを訪れる日本人観光客はいないのではないかと思われる。

今回はこのヴィエルサルム郊外にある大型キャンプ場が大会のスポンサーとして参加しており、格安でコテージが借りられるため、そこに宿泊することになる。



想像していたよりかなり大きいキャンプ場で、100件近くのコテージが集まっている。到着は夜10時半になってしまい、受付センターでチェックインを早々に済まして自分のコテージに入る。

コテージといってもかなりしっかりした「家」になっている。



三階建てでシャワー、キッチン、冷蔵庫、エアコンなど完備である。



暖炉もある。



シャワールーム。



こちらは寝室。



ということで、朝のタイムトライアルからの長かった一日を終えたのであった。


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