■1.Trekのフレームに対応
最大の理由はこれ、自分のメインロードバイクはTrek Madone 6.9 Proなのだが、SGY-PM900はTrekのバイクに対応していなかった。
ネットを見てみる限り、Trekのロードバイクに対応していないため導入できないという人は自分以外にもみかけることができる。
やはり業界でも大きいシェアを占めるTrekに対応していないというのはマーケティング上も問題があるらしく、SGY-PM910Hが1年も経たずに改良バージョンとして出てきたのもTrekフレーム対応なのであろう。
しかもタイムトライアルバイクといったフレーム制限がより強いフレーム用にマグネットも2種類用意されているのもありがたい。
ちなみにTrekに装着できない主な理由はフレーム内蔵式のBBであるTrekにはBB用のマグネットが装着できなかったということだが、左クランクアームに装着するモニターもフレームとの干渉原因となっており、SGY-PM900からSGY-PM910Hで15.7mmから8.6mmに厚さが大幅に薄くなって改良されている。
■2.結束バンドの廃止
SGY-PM900に使われていたZip tie(結束バンド)がSGY-PM910Hでは廃止されたことも、SGY-PM910Hなら自分も手を出したいと思わせてくれた理由の1つである。
海外のレビューでは、そもそも高価なハイエンドモデルを結束バンドでとめるというのは見た目的にチープすぎるという審美面での不満が触れられていた。
一方で、自分は(見た目もそうだが)そもそも結束バンドという固定方式自体を信頼していない。
自分は3年ほどの前のブルベで200km走ったときに、橋の欄干に激突してアバラを折ったことがあり、そのときGarmin Edge 700のサイコンをとめていた結束バンドが2本ともぶち切れ、Garmin Edge 700が橋の下の川辺まで吹っ飛んで行ったということを経験しており、はっきり言って結束ハンドの信頼性には疑問を抱いている。
そんな結束バンドでペダリングモニターを固定するのには激しく不安があった。
そういう点で、ネジによる固定式に変わったのは高価なパワーメーターを固定する方式として大いに安心できる。
■3.サイコンの改良
SGY-PM900と一緒に発表されたサイコンであるSGX-CA900も物欲を遠ざける原因になっていた。
こちらもSGX-CA500に改良されているが、SGX-CA900を買いたくない理由は単に「費用対効果が悪すぎるから」である。
他のメーカーを見回しても900ドルもするサイコンはパイオニアのSGX-CA900だけ。
GPSの地図表示があってルート案内まででき、トレーニングプログラムやバーチャルパートナー機能※まであるGarmin Edge 810ですら500ドルで買えることを考えると、どれだけ高額設定になっているかがよくわかる(※SGX-CA900、SGX-CA500にはこれらの機能はない)。
Stagesのパワーメーターならパワーメーター本体が手に入ってお釣りまで来るような価格帯。
あえて歯に衣着せずに言うなら、ペダリングモニター表示機能がなかったら既存のGarmin等のサイコンと比べて何の魅力もないサイコンである。
ぶっちゃけ、サイコンの性能や信頼性はGarminの方がよっぽど上だと思うので、ペダリングモニター機能を表示できなくても記録さえできる(ログ保存できる)ならGarminをそのまま使いたいのが本音のところだが、300ドル台まで安くなったので許容できるレベルに入ってきた。
それでも、実走でペダリングモニターを見る機会などほとんどなく(というか安全上も危険)、室内ローラーくらいでしか使わないであろうことを考えると、リアルタイムに無線接続して表示できるパソコン用のアプリがあればそれで十分だと思われる。
ということでサイコンについては歯切れが悪い感じになってしまったが、これはやはり実物を触ってみて感想が変わるのかみてみたいところである・・・。
ガーミン800のパワー表示にいろいろオプションがありますけど、そっちでペダル毎のパワーを別々に表示できたりするんでしょうか?
返信削除ペダル毎のパワー表示はできるはずです。そもそもVectorが左右の計測に対応しているので。他社のものもANT+の同プロトコルでデータを送れるかぎりは表示可能かと。
返信削除パイオニアにもパソコンで表示させてくれ、というリクエスト多数来てるそうです。あえて、このサイコンが必要な理由をあげるとすれば、実走やレースでペダリングの走行ログをとってあとでデータを見返すことでしょうか。ガーミンでは出力しか記録できないので。何よりも問題なのは、このベクトル表示や効率のデータをどうやっていかすか、のノウハウがまだないことですね。
返信削除仰る通りベクトル表示や効率データの活かし方のノウハウが欲しいところですね。
返信削除SRMが実際のツールでリアルタイムに選手のパワーメーターを表示していたりしましたが、パイオニアもリアルタイムとはいかないまでも、プロ選手のペダリングモニターのログや、どのように効率を改善してその結果どうタイムが伸びたかといった実証資料が欲しいところです。
楕円チェーンリングでもペダリングモニタは参考になるのかな?
返信削除パイオニアがサポートしてるのはFC-9000とFC-6800のみ(旧版はFC-7900も)ですが、クランクで計測しているので理論的にはチェーンリングを楕円にしても使えそうな気はしますけどね。まあ校正なりは必要になるのかもしれませんが。
返信削除