ライド

アメリカのロードバイクレース

現在今年のバイクイベントを物色中。

ニューヨーク近辺の有名どころでは、全米最大の自転車イベントであるFive Boro Bike Tour、唯一ニューヨーク市の中だけでセンチュリーライドを行うNYC Century Bike Tour、参加に必要な寄付金は高いがFDRやリンカーントンネルなど普段自動車専用の場所を交通規制して行うBike MS New York、NYCCというサイクリングチーム主催のEscape New Yorkなどだ。

ただ、それだけでは物足りず、バイクイベントというよりレースも含めて調べてみることに。
まずはレースに出場するための条件やカテゴリーを調べてみる。


■アメリカのレーサーカテゴリー

日本の事はよくわからないが、アメリカではレース（選手）のランキングとして、上から順番に以下のように分かれている。

　・Pro
　・Cat 1
　・Cat 2
　・Cat 3
　・Cat 4
　・Cat 5

このうち、調べた限りでは、Pro、Cat1/2/3は一緒にレースを行うことが多いらしく、Cat 4は単独だったり他のカテゴリーと一緒だったり、Cat 5に至ってはそもそもCat 4以上が対象でレースを走れる対象ランキングになっていないものもあった。

それぞれ自分のカテゴリーで良い成績を残すと上のカテゴリーに昇格できるらしい。ここのあたりはボクシングの級別ライセンス制度に似ている。ボクシングでは、C級ライセンスボクサーは4回戦（4ラウンドまでの試合）に出場することができ、4回戦で4勝するとB級ライセンスボクサーとなり6回戦に出場でき、6回戦で2勝すればA級ライセンスを取得できる。

この点、ボクシングが32歳までプロ試験を受けられ、36、37歳でライセンスが失効され、それ以上の歳ではプロはおろかアマチュアの試合に出るのも難しいのとは違い、ロードレースでは70歳以上のレースカテゴリなどもあり、文字通り生涯スポーツとしても楽しめるようだ。


■レース内容

さて、それらのカテゴリーで参加できるレースを調べてみると、いわゆる社会人レースがそこらかしこで行われている。

詳しくはUCIアメリカのページで見れるが、UCI所属の各チームがUCIの認定を得て主催しているようで、それこそ全米各地で毎週のように行われている。

この点、毎週のように行うとなると公道を占拠するわけにもいかないようで、公園など自動車の通行の妨げにならない場所で行うことが多いようだ。さっと調べてみた限りではニューヨークでは以下の場所でよく行うらしい。

　・セントラルパーク（Central Park）
　・プロスペクトパーク（Prospect Park）
　・フロイドベネットフィールド（Floyd Bennett Field）


■太刀打ちできるレベルか

ただ一つ問題があって、そもそも一番下のカテゴリーとはいえ、レーサーの中に混じって走れるかということだ。

カテゴリーはCat 5として、下位集団の中で走れるレベルなのか、最下位争いをできるレベルなのか、そもそもブービー賞の人にすら千切られて圧倒的な最下位（というか余裕で失格）になってしまうレベルなのか。少なくとも圧倒的な最下位でレース進行や他の参加者にすら迷惑をかけてしまうようなレベルであれば、最下位レベルにまで到達してから参加すべきだと思う。

というわけで比較がしやすいセントラルパークでのレース結果を調べてみる。

CRCAというニューヨークのサイクリングチームが行っているセントラルパークのレースを発見。

この中ではCat 5はないが、Cat 4のレースがあるので参考になるだろう。
ちなみに参加費は30ドル。賞金は300ドルということでまがりなりにも賞金が出るレースだ。

　　・Cat 4 Men 6 laps (36 miles) 6:05 am

その2007年のリザルトを見てみる。

セントラルパークを6周するCat 4カテゴリ（ウェブサイト上ではMen 4となっているがCat 4のことであると思われる）を見てみたところ、トップは1時間26分、最下位付近でも1時間27分23秒とのことでほとんどトップと差がついていない。つまり同レベルの人たちが競い合っていて、明らかにレベルが劣る者は参加していないということだ。

そしてセントラルパークは一周約9.8キロだから1時間27分23秒で平均時速を計算してみると・・・平均時速40キロ！一周14分34秒！

単に時速40キロを出すだけなら自分にもできるが、アップダウンのある中を6周走って、その平均時速で40km越えとなると、すぐにどうにかできるレベルではない。

今の自分は1周20分手前（一度切ったことはあるが）。

集団で走ってるからドラフティング効果で速めな速度になっていることを差し引いたとしても、自分のタイムではドラフティングに加わることも出来ずにぶっちぎられてしまうだろう。

このレースではないが、YouTubeにレース動画があったのでおそらくこんな感じ。


今の自分が桃白白にコテンパンにやられ、カリン塔に上る前の悟空だとしたら、Cat 4のレベルは栽培マンである。適うわけがない。

とりあえず今の自分では全く太刀打ちできないということがわかった。

と同時に、どのくらいの差があるのかもわかった。
まるで岸本さんに塔矢との差を指摘されてショックを受けているヒカルのようだ。

アームストロングを目指す気はなくても、レースが楽しみたいというだけでも今は手が届かない。

ひょんなことからハマった自転車。

自分は何をしたいのか、どこを目指すのか、ライディングスタイルを見つめ直してみるときが来ているのかもしれない。