ニューヨーク市交通局のホームページで公開されている資料なので、引用元を明記した上で紹介しようと思う。
今回引用したのはこちらの政府資料である。
Bicyclist Fatalities and Serious Injuries in New York City, 1996-2005 (2006)
まずはいきなり全体マップから。
1996年から2005年までの間に発生した206件の死亡事故発生現場を表している。
ちなみに最も発生率が高いのが、マンハッタンとブルックリンとのこと。
特に死亡事故が密集している場所が三カ所拡大表示されているが、そのうちの上から二番目、マンハッタンの部分を見てみたい。
ここはクイーンズボロブリッジへの自動車のルートとなっており、自動車が密集する場所である。
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次に上から三番目のブルックリンの発生密集地域を見てみる。
こちらはBergen Streetがブルックリンブリッジとマンハッタンブリッジへの自転車ルートとなっており、ブルックリン中のマンハッタンへ向かう自転車が密集するルートであり、かくいう自分もこのルートを使うこともある。
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今度はマンハッタン内をちょっと大きな視点で見てみる。
マンハッタンを斜めに走っているブロードウェイ沿いで起きている事故が多いことがわかる。
実際、ブロードウェイは自転車道があるのだが、歩行者も多く、タクシーも多いことから走っていて危険を感じることが多い。
自分は以前5番街とブロードウェイを下ってブルックリンへ行ったことがあるが、飛び出す観光客やら、それに応えるタクシーやらで、「ここを走っていたらいつか必ず事故る」と確信を持たせてくれるのに十分だった。それ以降はできるだけ他のルートを通ることにしている。
ちなみに死亡事故のうちで特筆されているのが、停車している車のドアの開閉による事故である。
開いたドアにぶつかったものから、それを避けようとして道路にふくらんで走行中の自動車に轢かれたものまで様々だが、自転車レーンを塞ぐ車には最大の注意を払わねばならない。
この死亡事故マップが、自分だけでなく、これを見ている他の方々の参考にもなれば幸いである。
停車中のクルマのドアの開閉による事故は、私自身、中学生の頃に経験しています。停車中の商用バンの脇を追い抜きざまに突然ドアを開けられ、ハンドルと鎖骨をドアに強打して、中央寄りの車線に自転車ごと投げ出されました。幸い道路が空いていて他に車も無く大事には至らなかったのですが、それ以来、停車中のクルマを自転車で抜くのが怖くなりました。道の狭い東京は今でも相当危ないと感じますが、ニューヨークでも同様の重大事故が多いのですか。
返信削除最近は、自転車が被害者になる事故と同じぐらい、自転車が加害者になる事故がよく報道されています。こちらも怖いです。ロードバイクでは公道上でも速度を上げることが多いので、気をつけなければいけませんね。
ところで、事故の傾向や原因はともかく、factとしての資料の存在は貴重だと思います。調べてみたところ、日本でもいくつかの自治体や警察が、同様のマップ様式の資料を公開していることが分かりました。が、残念ながら見せ方がまちまちで、公開元のポリシーやセンスの違いで、上手い下手があるようです。活用しやすさを考慮した統一的な情報提供がなされれば、さらに良いのですが・・・。
やはり車のドアの開閉は危険ですね。少なくともこちらでは開閉時に危険がないことを確認するのは法律で決められたドライバーの義務なのですが、 ウインカーを出さずに曲がる車もいるくらいなので期待しすぎては危険で。
返信削除もともと、道路の幅員は広かったり、自転車レーンが整備されてたりと、インフラ的には日本より自転車が走りやすい環境ができていると思うのですが、一方でドライバーの運転マナー等のソフト的な面はおそらく日本よりもこちらの方がひどいかと思います。
ちなみにロードバイクで公道を走るときは意識的にスピードを出さないようにしています。ラップタイムを測定しているパーク内の周回コースに比べて公道では(赤信号等もあり)タイム測定の対象にならないですし、サイクリングロードまでの移動区間でしかないので。ロードバイクばかり集まって走ってるコースではスピードを出した方が流れに乗れますが、歩行者や自動車や普通の自転車も走っている混雑した公道でスピードを出すのはかなり危険な行為かと。公道では大迷惑なノーブレーキピストも、 競輪のトラックレーサーの世界ではブレーキがある方がむしろ危険というのと同じイメージですかね。
私も検索してみたら日本の市区町村でも結構情報公開しているようで。Google Mapとかで、自分の自転車路付近の事故発生マップとかが簡単に検索できるといいんですけどね。