たしかに一年前と比べると長短金利差は縮小してきている。
2年物(下図緑線)と10年物の米国債金利(青線)を比べても、金利差(グレー)は縮小傾向にある。
1年前と現在のイールドカーブを比べてもやはりフラット化が進んでおり、破滅への足音が近づいてきているのがわかる。
ただ、破滅への足音が近づいているとはいっても、今がそうかというとまた別の話になる。
実際、今年に入ってからの株高ラリーから一転して急落した下値まで、つまり1月初から2月8日までのイールドカーブ推移を見てみると、フラット化どころかむしろスティープ化していたことがわかる。
つまり、金利上昇をきっかけに暴落が起きて「長期金利上昇ショック」とも呼ばれた今回の暴落であったが、イールドカーブ上はむしろスティープ化によってリセッションが遠ざかったと言える。
ちなみにこちらが直近までの各米国債金利とダウをグラフ化したもの(グラフのTY3MはTreasury Yield 3 Monthsの略)。
赤丸の箇所が長短金利差がなくなりフラット化~逆イールド化した段階、そして逆イールドが予兆となってその後に本格的なリセッション入りとなっていた(青丸箇所)ことがわかる。
一番右の赤丸のように、2018年3月現在ではまだリセッション入りには間があり、このままの勢いでフラット化が進めばおそらくは2019年度後半あたりに逆イールド化、そして本格的な暴落を迎えると思われる。
とすれば、VXXはあと1年くらい、税金の算入時期も考えると来年1月くらいに手放すのが今のところの計画である。
まあどちらにしてもVXXの満期は2019年1月30日なのでちょうど良いタイミングといえる。
が、それでも全ては思惑。
マーケットに必ずは無い。
どんなときにも思惑通りにいかなかった場合のリスクを受け入れる覚悟が必要である。
投資家となるも批評家となるなかれ。
したり顔でマーケットの解説に精を出すアナリストたちには辟易しているし、安全な場所で後講釈をたれて金を稼ぐアナリストになるより、現場で血を流す戦士でありたい。
最近2年債と10年債の金利の逆転に注目する人が増えていますが、こうなるとみんな警戒し過ぎて逆転する前に株が下がってもおかしくない気がしてきますね(笑)
返信削除しかしなぜ金利が逆転すると株価が下がるのか頭の悪い自分には因果関係が分かりません。。
私は金融環境指数のトレンドが転換期を迎えたようにも見えるのでポジションをかなり縮小して様子見です。
まさにそこがポイントで、マーケットは投資家心理の集合体で先取り先取りをしていくのだと思います。金利は経済の体温計と呼ばれますが日銀のように自ら体温計機能をぶっこわしてる人たちもいますしね。
削除過去の動きや理論通りにマーケットが動かないのはこれまでも経済学者たちがことごとく失敗してくれたおかげで証明されてますし・・・。