ということで年末にやっとクランクセットが到着した。
前回は梱包ミスされて、なぜかサドルが入っていたのだが、今回はさすがにちゃんとクランクセットが入ってるだろうと思って荷物を預かってもらっているコンシェルジュから受け取ると・・・
比較のために置いたコンパクトカメラと比べるとよくわかるが、とても53個の歯がついたチェーンリングが収まっているようには見えない。
まさかまた梱包ミスかと思って送付元を見てみると違う店から来ていたものだった。
もう一つ荷物が来ていることをコンシェルジュに伝えて今度はちゃんとそれらしいものを持ってきてくれた。
この中にはFSA(Full Speed Aheadというメーカー)のクランクセットが。
カーボンクランクということもあり、中を開けるとやはりカーボン風。
その他の部品はこんな感じ。ボトムブラケットも同梱。
後で詳しく書くがボトムブラケットもGossamerとSLKでは別モデルになっている。
ちなみに最大のポイントはカーボンクランクではなくて、クランク長。自分の股下では170mmのクランクでは長くて、理論上の最適クランク長は165mmなのだ。
ぶっちゃけ短足ということなのだが、あえて言い訳というか弁明をすると、もともとアメリカ人向けに売られている完成車を買っているのでメーカーが想定している平均身長もアメリカ人成人男性の身長であり、日本人に合わなくて当然なのだ。というわけで変な見栄を張って彼らと張り合うことはせずに、人種による体格の違いだと認めてクランク長も最適なものを選ぶのである。
そういえば
もちろんクランク長だけでなくクランク自体もアップグレードしている。Specialized Tarmac Eliteの完成車のクランクはFSAのGossamerだが、今回買ったのはFSAのSLK。
ここで一つ悲しい時ネタを。多少(?)古いがアメリカ暮らしになってから日本の新しいお笑い芸人にはついていけてないのでご勘弁を。
かなしいときー。
かなしいときー。
高い金出して買った完成車の部品が安く売られてるのを見たとき-。
高い金出して買った完成車の部品が安く売られてるのを見たとき-。
・・・。
ところで最初に受け取った箱の中にはトルクレンチ用の交換レンチが入っていた。トルクレンチだけでは実際に使うことはできないので必須。以下で記載してる作業では基本的にこのトルクレンチを使って行っている。
クランクの話に戻ると、Specialized Tarmac EliteのデフォルトクランクはFSAのGossamerで、今回購入したのは同じくFSAのSLKである。ボトムブラケットは同じような形状であってモデル名もMegaExoで同じなのだが、FSAの仕様書によると微妙に使うBBの型番が異なるということだ。といってもクランクセットにBBは付いているので無問題。
後の人たちのためにFSAのクランクとボトムブラケットの対応関係表を掲載しておく。ネタ元はFSAの仕様書より。
<FSAのロードバイク用 Double(フロントギアが二枚) 130mm(ギアが39/53の歯数)>
Crank Model | Model No. | 対応ボトムブラケット(Model No.) |
K-Force MegaExo | CK-8000E | MegaExo 8000(BB-8000) |
SLK MegaExo | CK-8680E / F | MegaExo 8000(BB-8000) |
G2 MegaExo | CK-8160E / F | MegaExo 6000(BB-6000) |
Gossamer MegaExo | CK-6020E / F / G | MegaExo 6000(BB-6000) |
右足ペダルは逆ネジになっているので、クランクの裏側から六角レンチを差し込んで(クランクの裏側から見て)時計回りでペダルを外す。
次にクランクはコッタレス抜きというクランク外しを使って外そうとしたのだが、コッタレス抜きが大きすぎてはまらない。まさか買い直しか-。これじゃあまたクランク交換が延期されるー。と嫌な予感がしていたら、クランクの横にネジがありそれを回してみる。
外れた。
ちなみに左足側のクランクが外れれば、右足のクランク(というかチェーンリングと一体になっている)は簡単に引っこ抜くだけではずれる。
・・・。
コッタレス抜き買う必要なかったじゃん(;´Д`)
購入したコッタレス抜きはShimano対応で、ShimanoのホローテックIIとFSAは互換性があると聞いていたのだが、全然違った。というか後でわかったのだが、FSAでもGossamerとSLKでも外し方が違う。そもそもGossamerは付いているクランク横側の締め付けネジがSLKには付いていない。その代わりSLKでは左足クランクを固定する部品(Fixing Screw)の締め付け指定トルクが高い。
で、やっとボトムブラケットのみになったので、ここでボトムブラケット外しを使って進行方向左側のボトムブラケットを外す(ペダリングの方向で外れる。左側の場合は反時計回り)。
次に右側のボトムブラケットを外す。ボトムブラケットはどちらもペダリングの方向で外れるので、右側の場合は時計回りにボトムブラケット外しを回すことで外せる。
わかりやすくまとめると、ペダルはペダルを回すことで弛まないように、ペダル回転方向で締まり、逆回転方向で弛むようにできている。一方ボトムブラケットは、ペダルを逆回転させる方向で締まるようになっている。
ちなみに外したボトムブラケットはこんな感じ。上はSLK用のMegaExo 8000(BB-8000)で、下はGossamerのMegaExo 6000(BB-6000)。
ボトムブラケットを外すと、意外とボトムブラケットシェル内は窪んでいる。BB30の規格だとフレーム自体が対応している必要があるので、もっとボトムブラケットシェルが大きくなっているのだろう。次にフレームを買うならぜひBB30にしたいものだ。
せっかくだからここで重量の違いを量っておく。
FSA Gossamer クランク長:170mm(Specialized Tarmac Elite完成車装備品)
FSA SLK クランク長:165mm
Gossamer用ボトムブラケット(BB-6000)
SLK用ボトムブラケット(BB-8000)
ん?剛性を強くするためなのかよくわからんが、ボトムブラケットは新しいモデルのBB-8000の方が重い。
ということは合計で・・・
FSA Gossamer 900g (796g + 104g)
FSA SLK 860g (720g + 140g)
まあボトムブラケットはフレームに固定されているので、実際に駆動系で回転させる重さの軽量化としては76gではあるが。カーボンのわりに重さが変わらないなあと思いつつ左足のクランクだけ量ってみる。
Gossamer左足クランク
SLK左足クランク
クランクだけで見ると54グラムも軽い。
ということはそれだけチェーンリングが重いのだろう。
ちなみにドライブトレイン最重要理論でも触れているが、駆動系周りの軽量化は重要だ。体重70キロの人が60キロになる代わりにペダルが10キロ重くなったらどうなるか考えてほしい。上物(荷物)と違って駆動系は常に脚力で動かす部分なので、ケイデンス90で1時間で5400回クランクを回転させることを考えるとクランクが軽くなる効果は大きい。
さらにせっかくだからSLKのクランクを装着する前に170mmのクランクと165mmのクランクの違いを写真に撮っておく。
たった5mmの違いだけど、円周では5mm x 2 x 3.14 = 15.7mm。ケイデンスが90だとすると、4時間のライドでは339メートル分も回転距離に差がでてくる。クランク長は常に回転させてエンジンから直接力が加わる部分だけに重要だ。
というわけでSLKを装着していく。
まずはBB-8000のボトムブラケットを装着してクランクをつけていく。
トルクレンチを使って適正トルクで締める。
これは350~400kgf-cm(34.3N-m~39.2N-m)
ちなみに左足クランクの装着部分は中間にリングのようなものがあるのだがこれがはめられずに困った。というのもどこにもレンチを使えるようなところがないのだ。
かろうじて表面にちっちゃいくぼみがあるので、そこへ持てるレンチを総動員してなんとかはめ込んだ。
ちなみにこちらはクリスマスのプレゼント交換会でゲットしたレンチセット。
そして装着完了。
とりあえず三本ローラーで試しに走ってみるがなかなかいい感じ。
ロングライドの前に一度セントラルパークでも走ってみようと思う。
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返信削除私もFSA S-LKのクランクを外すときに同じ状態になって困ったことがあります。以下エントリにて解決方法をご紹介してますのでご参考いただければと思います。
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