ロードバイクの生化学:サプリメントは必要か

これまでのエントリの「超回復の嘘、デタラメ」にて取り上げたが、運動と同じかそれ以上に栄養は重要である。

ということで、「栄養補給の王道とプロテイン」でも少し触れたが、今回は「サプリメントは必要か」という命題について取り上げてみたい。


■本来、ヒトにとっては不要(Don't need to have)

動物としてのヒトが、ヒトとしての生活を送るためには不要である。

つまり、文明社会による影響を受ける前、狩猟、農耕などで生活をしていた時代では、動物としてのヒトにとって必要な運動、栄養が足りていた。他の動物が基本的にサプリメントなど採らなくても動物として生きていくことができるのと同様である。

ちなみに他の動物といっても、ペット動物など、人為的に本来の自然の環境から切り離されてしまった場合を除く。


■現代人にとっては好ましい(Nice to have)

一方、現代社会においては日常生活における運動量が極端に減っており、食事も偏っていることが多いため、必要な運動、必要な栄養が足りておらず、サプリメントの摂取が好ましいと思われる。

実際、交通機関の発達で歩くことすら減り、仕事といっても本来のヒトが行っていた狩猟、農耕などの体を動かす活動とはかけ離れ、(身体運動的には)一日中パソコンの前に座っているだけということもある

食事も加工食品、人工調味料、ファストフードの氾濫により、一日に必要な栄養素がバランスよく毎日摂取できている人がどれだけいるだろうか。自信をもって過不足なく栄養素を毎日摂取し続けていると言えるだろうか。

つまり意識的に運動、栄養を毎日の生活に取り入れていくのが好ましいと思われる。

といっても生活習慣病になっていても、メタボになっていても、単に不健康だったり死期が早かったり、癌にかかりやすかったりするだけで、「必須」と説得するには、今日、明日の生活に直接影響が出ているわけではないので、「好ましい(Nice to have)」という表現に抑えている。が、本音のところを言うと、Must to haveに近いNice to haveであると思う。


■スポーツをする人にとっては必要(Must to have)

通常の運動、食事は通常の生活を送るためには十分であるが、「通常」以上の運動を必要とする場合には、通常の食事による栄養だけでは不十分である。例えばプロテインはスポーツ選手であれば一般の人の2倍は必要といわれているが、その量を牛肉などの食事から摂取しようとするとかなりの量を食べなくてはならず、十分なタンパク質を摂取すると同時に過大な脂肪分等、不必要な栄養素まで摂取してしまい、逆にバランスが保てなくなってしまう。

スポーツ選手は一定以上のパフォーマンスを出す必要に迫られているので、そのニーズを満たすためにはサプリメントの摂取は必須であると考える。もちろん栄養がきちんと取れていなくても、睡眠が足りなくてもトレーニングはできるしそれなりの結果を出すことはできるが、「最大限の努力で最大限の効果」を出そうと思ったら、十分な栄養素、サプリメントは必須であると考える。


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