悲しい事故

■再会

いつものように早朝ライドをしていると、以前知り合ったヨーツに会い、そのまま一緒にライドをすることに。

といっても、トレーニングの強度は下げたくなかったので、ドラフティングはせずに並列で走る。が、やはり話しながら走っているとタイム的にはいつもよりは遅い。

ただ、黙々と走る普段に比べて良い気分転換にはなった。

彼はロードバイク暦20年を越えるベテランでユーゴスラビア出身とのこと。以前仕事場で自分の前に座っていた人は旧ソ連の出身だったし、やはり内戦等々の国からの移民が多いのか…。

ちなみにユーゴスラビアといわれても、Yawara!のパッパラーおじさんくらいしか思い浮かばないが、とりあえずいろいろ話す。



登坂が速いなぁと言われるが、体重が軽い要因も大きいことを話しつつ、話題はヒルクライムがあったグランフォンドニューヨークからUCIアマチュアチャンピオンシップの話しへ。

彼も大会自体は知っているらしく、タイムトライアルを走った経験があることから、ディープリムのエアロ効果の話しなどをする。

そしてベルギーに行く場合は、近くにあるドイツのケルンなどへの観光も考えていると言うと、なんと彼は1年間ケルンに住んでいたことがあるそうで、現地の人は英語をしゃべるかなど、いろいろと現地の事情を教えてもらった。

ちょうどヨーロッパ行きを考えているときに現地に住んでいた経験があるローディーと知り合えるとは嬉しい限りである。


■そして…

そんなことを話しながら走っていた4周目。

右隣を併走していたヨーツの右側からいきなりリスが飛び出して来て、かわす間もなく轢いてしまう

周囲を走っていた女性ランナーから「Oh my gosh!」という叫び声が上がるとともに、自分もなんとか落車を防ぎ、体勢を立て直してから、後ろを振り返りリスの状態を見る。

以前アライグマと接触したときは、すぐにアライグマが歩いていたのが見えたので安心したが、今回はリスは動かないまま倒れている

アライグマと違ってリスは体も小さい。

フロントホイールの振れはほぼ無く、自転車自体も無傷であったが、これはリスの体の側面に垂直に衝突したからで、自転車にとっては段差に乗り上げたのと同じような状況になったためだと思われる。

ロードバイクにとっては運がいいのかもしれないが、リスにとっては最悪な体勢での接触であった。

もしかして死なせてしまったのではと思いつつ、不安になりながら慣性走行をする。

アライグマと接触したときは、次の周回では既にいなくなっていたので、今回も次の周回で様子を見ようと思い、不安にくれながらペダルを惰性で回していると、後ろからロードバイクに乗った初老のおっちゃんがやってきて、「今日は朝から一機撃墜だな、Boy!Ha ha ha!」と(本人に悪気はないのだろうが)傷口を抉る言葉をかけられる。

おっちゃんの年代ではまだ徴兵制があった頃だろうから軍隊経験がある人なのだろうが、人が悲しみにくれているというのに、やはりアメリカ人は戦闘民族である…


で、次の周回で倒れたまま動かないリスを見て、やはり死なせてしまったのかと無念の思い。

思えば前回のアライグマでは(アライグマの体の)側面と(ディープリムの)側面で接触したので傷は浅かったが、今回は垂直に入ったのがいけなかった。しかも体の小さいリスではひとたまりもなかったのかもしれない。

今でもホイールに轢かれてもんどりうったリスの姿が目に焼きついてしまっていてトラウマになりそうである…。


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