最初はこれまでも何回か経験したように、フロントがインナーにでも落ちたのかと思った。
それであればフロントディレイラーをアウター側に動かしてやれば走りながらでも復帰できる(こんな勾配でアウターに入れて踏めるのかはともかく)。
が、アウターに入れても全く効果はなく、おかしいと思いチェーンを確認するとスプロケット側のチェーンがロー側に落ちていた。
フロントと同じようにリアもトップ側に変速して復帰させようとするが回らず、しかも変な具合にスプロケと絡まってついにはペダルが回らなくなってしまった。
急勾配のため片足をついて斜面から転がり落ちるのを防ぐ。
右足も外し自転車から降りてスプロケを確認。
そうこうしているうちに女性選手(D)に抜かれ、さらにその後ろにいた男性選手(C)にも抜かれる。
カチャカチャとリアの変速を切り替えながらチェーンを回して直そうとするが直ってくれない。
しょうがないので指でチェーンを動かしてスプロケに戻す。
下を見ると次の選手が近づいてきているが、なんとかチェーンは戻ったので、レースに復帰…
しようとするが、勾配が急すぎて静止状態から漕ぎ出すのはかなりきつい。
漕ぎ出しの勾配を緩くするため、スキーで斜面をジグザグに進むように道路を横切るようにして発進。
時間などチェックしている暇はなかったのでどれだけロスしたのかわからないが、とにかく今は漕ぎ続けるしかない。
オーバーペースにならないように追い上げながらもペースを一定に保ってひたすらペダルを回す。
チェーン落ちの原因はディレイラーがロー側に行き過ぎたからで、最後の1枚はシフターをカチッと鳴らしたらすぐに離すようにする。ぐいっと押してしまうとディレイラーがロー側に動きすぎてまた再発する可能性大。
そのうち先程抜かれた男性選手(C)を抜き返す。
抜く際に「Nice recovery」との言葉をもらう。大変だったよと話しつつも息はぜーぜーして話してる余裕はないので「Good luck」と彼の検討を祈って先へ進む。
その後はひたすら長い一人旅が続く。
時折長い直線になるとチラッと女性選手(D)の影が見えるが少しでもコーナーがあるとまたすぐに見えなくなる。
2マイル、3マイルと進み、時間的には50分切れるか切れないかくらいのギリギリな状態。
途中、落ちてきた別の女性選手を抜く。が、この女性はスタート時にはいなかったので5分前にスタートしたグループであろう。
4マイルの手前でついに例の女性選手(D)を視界に捉える。
4マイル地点を通過してじわりじわりと差を詰めていくと、女性選手もなかなかなもので前の選手(おそらくB)をパスする。
自分もBをパスしてさらに近づいて行くと、女性選手の前に最初に飛び出していた選手Aも視界に捕らえ始める。
そして5マイル手前でやっと女性選手を追い抜く、
最後に選手Aも追い抜いて差を広げる。
5マイルを越えてから最後の区間になると、時間的に50分ギリギリ。
最後は濃霧の中を気合で踏んでゴール。
ゴールラインを切ったときは50分数秒前。(写真内の時間は5分前にスタートしたグループを基準としているので5分進んでいる)
アクシデントもありギリギリでのゴールとなったが、なんとか当初の目標タイムを達成することができた。ちなみに順位的には同じ出発グループ内では最初に抜かれたX選手が独走で先にゴールしており2位だが、Top-notchグループも総合して順位がでるので年齢別では4位。表彰台を逃す。
その後サイコンのログでMoving TimeとTotal Timeの差を確認すると、チェーンを直すときに停止していた時間で1分ちょっとかかっていた。
なにはともあれ、これで来年からはTop-notchクラスで走ることができる。
いやあ、メカトラも、それでも目標達成も、貴殿らしい。おめでとうございます。内容的には入賞ということで。
返信削除ありがとうございます。何とかギリギリで達成できて結果良ければ全て良しという気持ちです。これで逆に数秒の差で達成できてなかったらかなり悔やんでたと思います。でもエキノックスは斜度といい路面といい最高でした。気持ちよさでいうとこれまでのベストクライムになるかもしれません。
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