旅行

マンハッタン一周サイクリングルート

ニューヨークのマンハッタンといえばアメリカでも随一の観光スポット。

とはいえ観光客でマンハッタンを一周している人などほとんどいないであろう。

ただ前回でも書いたが、マンハッタンを一周すれば、ガイドブックには載ってない、リアルなマンハッタン体験ができることは間違いない。単なる型にハマった観光はしたくない人、ニューヨークが2度目以降の人、旅先でも自転車に乗りたい人にはぜひお勧めしたいサイクリングルートである。

ただ、マンハッタン一周はわかりにくい。特にイーストサイドや北部が入り組んでいて、何も準備していないとまず迷うであろう。

というわけでマンハッタン一周ルートについて紹介していきたいと思う。


■概要

タイムズスクエアからウエストサイドに出て、反時計回りに一周して、タイムズスクエアに戻ってくるというルートで記載している。旅行の場合、タイムズスクエア付近でホテルを取る人も多いと思うので、自転車をレンタルして走ることも可能だ。

一周は約55km。時速15km※で走っても4時間かからない。
��※おそらく主婦が近所のスーパーに買い物に行くときに出すスピード）

普通に自転車を走らせてればレンタルサイクルでも20km以上は余裕で出るはずだが、途中に写真を撮ったり、信号待ちがあったりするので、まあ概ね4時間前後と見ておけば大丈夫だと思う。

朝9時に出発すれば午後1時には戻って来ることができる。運動してお腹がすいた状態で食べるミッドタウンのランチはまた格別であろう。

もちろん途中でカフェに立ち寄ったり、軽食を食べるような長時間の休憩をとるのであれば、その分は余分に見積もる必要がある。朝10時に出発して、途中でランチを食べて、午後3時ごろ帰ってくるというプランもありだと思う。どちらにしろ半日かからずにマンハッタン一周を経験できるのでお得なプランだと思う。


■治安

日本よりも犯罪率は高いが、時と場所を選んで目立つ行動をとらなければ身の危険を感じることはないだろう。

言わずもがなだが、時間帯は太陽が出ている昼間が一番。夜は避ける。

自転車の場合は速度も出てるので、普通に歩いてるのに比べれば絡まれることも少ないし、高そうなバッグを抱えてショッピング街をうろうろしているよりは、スリ、盗難のリスクも少ない。

逆に、長時間自転車を放置していたり、大声で騒いでいたりすれば、なにかしら目をつけられるリスクがあるので要注意。特に自転車の盗難は日本とは比較にならないほど多いので（かくいう自分も折り畳み自転車を盗まれた）、鍵なしの駐輪は厳禁だ。バッグや貴重品もホテルに預けて、最小限（できればバッグは持たない）にして行くのがよい。


■ルート概要

マンハッタン一周は大きく5つのパートに分けて説明する。

　　１．ウエストサイドからニューヨーク湾付近まで
　　２．イーストリバーの南部からハーレムリバーまで
　　３．ハーレムリバーから北端まで
　　４．北端からウエストサイドに出るところまで
　　５．ウエストサイドからタイムズスクエアまで

このうち、自転車用道路が整備されているのは１、２（の半分）、５。迷いやすいのは２、３、４である。特に３の半分は公道を走ることになるので自動車には気をつけたい。




■１．ウエストサイドからニューヨーク湾付近まで

タイムズスクエアの42丁目を西へ進むとハドソンリバーに突き当たる。ハドソンリバーには自転車のマークがついた自転車用道路があるので、サイクリングロードの案内に従って南へ進む。

途中でサイクリングロードがなくなるが、そのまま道を直進する。公道を走るので信号待ちや車にも注意。

道なりに進むとニューヨーク湾に沿って進むことになり、Battery Placeを左折。State Streetを右折してニューヨーク湾に突き当たるまで進む。




■２．イーストリバーの南部からハーレムリバーまで

ニューヨーク湾に突き当たったところが既にイーストリバーのサイクリングロード（East River Bikeway）になっており、イーストリバーのサイクリングロードを自転車のマークに従って北上する。

37丁目より先は行き止まりなので、37丁目で左折して1番街まで直進。右折して1番街を北上する。



国連ビルの前を通過して、54丁目で右折して、一つ隣のAvenueであるSutton Placeで左折、Sutton Placeを北上する。ほどなくしてQueensboro Bridgeの下を通る。



63丁目で道路を渡った歩道のところを右折して歩道橋を渡ってイーストリバー沿いに出る。



120丁目より先は行き止まりになるので、120丁目の歩道橋（階段）を渡って1番街に出る。歩道橋は階段だが、階段の右端がスロープになっているので、そこに自転車のタイヤをかけて押し上げる。1番街側を降りるときは階段にはなっていないので、速度に注意しながら歩道橋を降りる。




■３．ハーレムリバーから北端まで

ここからは公道を進むことになるので、以下道順を記載する。

　・海岸の高速道路に沿って道順に北へ進む。
　・左カーブになっていて1番街に突き当たるので、右折して1番街を進む。
　・1番街と125丁目の交差点で左折して125丁目を直進。
　・125丁目と3番街の交差点で右折して3番街を直進。
　・3番街と126丁目の交差点で左折して126丁目を直進。
　・126丁目とPark Avenueの交差点で右折してPark Avenueを直進。
　・Park Avenueと132丁目の交差点で左折して132丁目を直進。
　・132丁目とMadison Avenueの交差点で右折してMadison Avenueを直進。
　・Madison Avenueと135丁目の交差点で左折して135丁目を直進。
　・135丁目とLenox Avenueの交差点で右折してLenox Avenueを直進。
　・Lenox Avenueと145丁目の交差点で左折して145丁目を直進。
　・145丁目とNicholas Avenueの交差点で右折してNicholas Avenueを直進。



Nichoas AvenueがY字路になっており、向かって左がNicholas Avenue、向かって右がNicholas PlaceなのでNicholas Placeを進む。Greenwayのサイクリングロード（Bike Path）標識があるのでそれも参考に。

Nicholas Placeを下っていく（下り坂になっている）と、高速に突き当たり、高速を越えるための歩道橋が左手にあるので歩道橋を通る。高速の向こう側に降りるとそこからはハーレムリバー沿いのサイクリングロードになっているので、川沿いに北上。

サイクリングロードが終わるところで、公道がY字路になっている。Y字路は、南側（Yの下棒部分）から時計回り順にHarlem River Drive、Dyckman Street、10番街（10th Avenue）になっているので、川沿いになるように10番街を進む（サイクリングロード側からみると、サイクリングロードが終わったところで右折して公道を進む）。

10番街を直進すると、マンハッタン島の最北端に到着。そのまま直進し続けると、橋を越えてザ・ブロンクスに行ってしまうので、218丁目で左折する。



10番街は騒がしいので、最北端の感慨に浸るのはInwood Hill Parkに到着するまで待つべし。


■４．北端からウエストサイドに出るところまで

218丁目で左折して218丁目沿いを西へ進むと上り坂になっている。右手にBaker Fieldを見ながら坂を下るとInwood Hill Parkに突き当たる。

Inwood Hill Parkを適当に散策したら公園沿いに南へ行くと214丁目に道が変わりSeaman Avenueに突き当たる。Seaman AvenueをRiverside Driveに突き当たるまで進んで右折、Riverside Driveを進む。

Riverside Driveを道なりに進むと、Greenwayの看板があり、その看板が指し示す階段を上がってHenry Hudson Parkway（ルート9A）に沿って南下する。



181丁目あたりで再度Greenwayの看板があり、急な坂を下りながら右折→左折をして道なりに進むとハドソンリバー沿いのサイクリングロードに出る。




■５．ウエストサイドからタイムズスクエアまで

ハドソンリバー沿いはGreenwayの看板に従って進む。信号もなければ、自転車用道路のマークも整備されてるので迷うことはないはず。

途中でリバーサイドを少し離れて高台に上るが、Greenwayの標識通りに進む。下の地図も参考に。



そのまま道なりに42丁目まで南下したら左折して、42丁目を東へ進むとタイムズスクエアに出る。

以上がマンハッタン一周のルートである。ニューヨークにお越しの際はぜひ試していただきたい。ちなみに敢えて注意書きをしておくと、このルートは本エントリ作成日時点のものであり、その内容を保証するものではなく、このルートに従って発生したいかなる損害も保障しないことをご了承いただきたい。。