昨日が一日中雨だったため、今朝はまだ路面状況が悪く、早朝からの長距離ライドは諦めモード。
とはいえ昼頃から6℃ということで良い天気に。
これは外に出なくては、ということでGarmin 705もあるし、せっかくだからマンハッタンを一周してみることに。
実はBike MS New Yorkで100マイル(160km)走ったときに、最初の30マイルがマンハッタン一周だったのだが、交通制限をして普段走れない高速(自動車専用)道路を走ったため、実際に自転車が普段走れるルートとは違う特別なものだった。
今後、人にマンハッタン一周ライドを案内するにしても、一年に一回のイベント、しかも150ドルも払わなければならないものを勧めることもできないので、今回はとりあえず手探りながら走ってみた。
■マンハッタンとは
マンハッタン(Wikipediaリンク)は今更説明するまでもないかもしれないが、ニューヨーク州最大の街でアメリカの経済、文化の中心といっても過言ではない。(ちなみに州都はもっと北に行ったところにあるAlbany)
日本のTVで出てくる「ニューヨーク」といえば、ニューヨーク州でもニューヨーク市でもなく、このマンハッタンを指していることがほとんどである。行政区画では、州、市、区の順に小さくなっていくが、マンハッタンは正確には、ニューヨーク州のニューヨーク市のマンハッタン区(Manhattan BoroughかつNew York County)になる。
地形的には島になっており、南はニューヨーク湾(New York Bay)、西はハドソンリバー(Hudson River)、東はイーストリバー(East River)、北はハーレムリバー(Harlem River)で囲まれている。今回はそれらの川沿い、湾沿いに一周することになる。
■出発
出発前にタイヤをチェックすると、こんな傷が・・・。
おまけにこんな傷まで・・・。
ロングアイランド一周ライドから帰ってきたあとのメンテナンスのときにはなかったので、おそらく一昨日セントラルパークに走りに行った際に付いた傷であろう。そういえば5番街が荒れていて段差はもちろん、工事中ぽいところもあって路面状況が悪かったことを思い出した。もしかしたらそこで付いた傷かもしれない。
まあ今回はマンハッタンの中しか走らないから、いざとなれば地下鉄に乗って帰ってくればいいや(ニューヨークの地下鉄は事前登録不要&無料で自転車持ち込み可能)と思い、とりあえず不安を持ちつつも出発。
■ハドソンリバー ~ マンハッタン南部
まずはミッドタウンのハドソンリバー沿いに出て、ここから南下。
ここはいつも通ってるGreenwayがあるので、快適にニューヨーク湾まで出て、ウォールストリート(Wall Street)に到着。
そのまま東側に出ると対岸にブルックリンが見える。
マンハッタンの南東は船着き場になっていて、観光用の船もいっぱいある。
今度はマンハッタンの東側、イーストリバーを北上していく。
すぐにブルックリンブリッジ(Brooklyn Bridge)に到着。
ブルックリンブリッジのすぐ北にはマンハッタンブリッジ(Manhattan Bridge)がある。
川沿いでは両方を写真に収めることも可能。
マンハッタンブリッジの真下を通過。
またちょっと北上すると、次はウィリアムズバーグブリッジ(Williamsburg Bridge)。
ここのあたりはまだ快適に川沿いの道を走っていた。
■Dead End
しかし、37丁目のあたりで異変が。
だんだん道幅が狭くなっていく。
最後は道というより、「高速(自動車専用)道路の段差になっている部分」状態になって道がなくなってしまった。降りて歩くことすら道幅的に困難で乗っているとなんとか走れる状態。というか曲芸してるような感じに。
こりゃ違うだろと思って、37丁目まで引き返して西に出ると、おや・・・?
Greenwayのマークが。ということはここは正しいルートなのか。というかわかりにくい・・・。
1番街にまで出て北上。国連ビルの前を通過。
Greenwayのバイクルートの標識を頼りに進んで行くが、やはり所々で途切れていたりするのでわかりにくい。
そうこうしているうちに、クイーンズボロブリッジ(Queensboro Bridge)が見えてきた。57丁目の小さなテラスっぽいところで撮影。
以前NYC Century Bike Tourの記事で紹介したが、マンハッタンの名前の由来は「丘の多い島」という現地語から来ている通り、アップダウンもそれなりにある。
63丁目でGreenwayの矢印を見るが通り過ぎてしまう。
しばらく走っても分岐できるようなところがないので戻る。
すると、再度川沿いに出るための歩道橋が。
歩道橋を渡る。
このように、FDRという自動車専用道路(先程迷い込んだところ)を越えて川沿いに出られるようになっている。
歩道橋から見たクイーンズボロブリッジ。
北上して103丁目でウォーズアイランドブリッジ(Ward's Island Bridge)が見える。
この橋は特徴的で、4月から10月の日中のみ歩行者が渡れるようになっている。
それ以外のときは中央部分が上へ動いて「オープン」(大型船が通れる状態)になり、歩行者は渡れない。
今回は1月なのでもちろん中央部分が持ち上がったままになっている。
■ハーレム道中
120丁目で川沿いのGreenwayは終了。
そしてここまで来るとマンハッタンは段々北西に縮んで行って、1番街、2番街となくなっていく。川の名前もイーストリバーからハーレムリバーに変わる。
そこからはマンハッタンの中でも最も
しばらくハーレムを進んで行くとやっとGreenwayの標識が。
なんとか川沿いに出られてまたGreenwayを走る。
するとハーレム川名物、3つの橋が見える。
下の写真では見にくいが、手前の橋の奥に2つの橋が重なっている。
手前のハイブリッジ(High Bridge)は、マンハッタンに架かる最も古い橋で、元々クロトンリバー(Croton River)からの水をマンハッタンに送るための石製の水道だった。今でも端の部分は当時の石製の橋が残っており、ローマ水道の外観が見て取れる。
さらに進んで行くと、Greenwayが終わり、また公道に戻る。というかもうマンハッタンの最北端はすぐそこ。
信号待ちをしてるところでいきなり車から黒人のおばちゃんに高速への道を聞かれるがわからなかった。というか自転車に乗ってる人に高速道路(自転車通行禁止)への道順を聞かないでほしいと思った。
で、一昨日のセントラルパーク同様、やはりまだ氷があるところが。
そしてついに最北端、220丁目に架かる橋のところまで到着。
そこから最北端の公園であるInwood Hill Parkに。
途中で黒人のロードバイク乗りとすれ違ってお互い会釈(?)で挨拶する。
Baker Fieldの前を通過。
実はこの写真の場所は犬の糞多発地域だったので要注意。
Inwood Hill Parkに到着して公園内を走ってると黒人の子供たちが投げたボールにぶつかってしまう。柔らかいボールだったので自分もバイクも無傷なのが幸いした。ボールを投げ返してあげて公園をあとにする。
■再びハドソンリバー
今度は西のハドソンリバー沿いを南下する。
まずはGreenwayの道を確認。
Greenwayの正規ルートなのだが、階段もあるのでロードバイクを担いで上がる。これが重いママチャリだったら大変だった。電気のアシスト自転車も走るときはいいけど、こういう担ぐときには重くて大変なんだろうなと思う。
ジョージワシントンブリッジ(George Washington Bridge)を遠くに眺めつつ、眺望のいいところで一枚。
二枚。
三枚。
ジョージワシントンブリッジ手前の181丁目で川沿いに出られ、そこからは高速走行が可能に。
ちなみに東側であれほど紹介してきた橋だが、西側のハドソンリバーにはジョージワシントンブリッジしかかかっていない。これは西側はニュージャージー州になっているからで、アメリカは州が違えば法律も違うので、政治、経済的にも分断されることが多い。ニュージャージーはそれでもマンハッタンのベッドタウン、セカンドオフィスとして発展しているが、州が違うことの影響が、橋の数からでも端的に見て取れる。
つまり、ニューヨーク州、ニューヨーク市としては、同じ市内のブルックリン、ザ・ブロンクスに繋がる橋を架ける方が、物流もそちら寄りになり、住民もニュージャージーよりそちらに住むようになり、結果、ニュージャージーへの経済の流出を防ぎ、ニューヨーク内でブロック経済的な効果を出しているのである。
ここのあたりから南を見ると、マンハッタン南部とニュージャージーがつながってるように見える。
これまで速度を出せれなかった鬱憤を晴らすようにバンバン速度を出して、他のバイカー、ジョガー、ウォーカーを抜いていく。ハドソンリバー沿いは整備が行き届いていて、東側のように細切れになることもなく、快適に走行できる。
だからか、他のバイカーも多い。というかロードバイク以外にもクロスバイクやママチャリの人も多いので、やはり今日は(季節の割には)暖かくてサイクリング日和なのだろう。ロードバイクに乗ってる人はスポーツをやってる意識の方が強く、寒い日でも走ってる人は走ってて、ある意味修行的なところもあるので、それ以外の、普通の自転車でサイクリングしてる人を見かけるかどうかが一つの判断材料になる。
といってる間にミッドタウンに到着し、42丁目を走る。
やはり街中は一気に混んできて走りにくい。
出発地点のタイムズスクエア前に到着。
■総括
というわけで走ってみたマンハッタン一周であるが、人に勧められるかといえば微妙である。
サイクリングロードになっていないところもあるので、トレーニングには不向きかもしれない。一方でマンハッタンを楽しむには最適なコースであることも確かだ。上で紹介してきたように、様々な、ガイドブックや街中を観光しただけではわからないマンハッタンの顔を見ることができるだろう。
ただ道順がかなりわかり辛いので、ルートを抑えていくことがサイクリングを楽しむための必須条件である。
最悪、高速に迷い込んでしまい、警察から補導を受けたり、事故につながることもありえる。
というわけで、今度のエントリで理想のマンハッタン一周ルートを考察していこうと思う。
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