Bontrager Aeolusホイール導入記録 最終回:試走

過去のエントリは↓から。

Bontrager Aeolusホイール導入記録
  第零回:Leopard Trek 2011年モデル ~Aeolusホイール年度別比較~
  第一回:エアロ装備の威力
  第二回:カラーコーディネイト
  第三回:デラウェアへの旅
  第四回:チューブラータイヤの装着方法
  最終回:試走(このエントリ)



新品のタイヤを履いたチューブラーホイールをいきなり実戦投入するほどリスクテイカーでもないので、チューブラータイヤの接着を馴らすためにも試走をすることに。ちなみに試走の目的は以下の二つ。

 目的1:レース前にタイヤを馴染ませる&不具合があれば確かめる。

 目的2:90mmのリムハイトはTT専門なイメージだが、通常走行に耐えられるか確認する。

目的1について、全体的には走行感に問題なし。タイヤも違和感なく馴染んでいる。

目的2については、もともと90mmのリムハイトは、Floyd Bennett Fieldのようなオールフラットなコースやタイムトライアル用にと考えていたが、第一回でも書いたようにニューヨーク市のレースコースは平坦が多いので、プロスペクトパークの多少のアップダウンに耐えられるか試すというものである。

自分自身、90mmのリムハイトは初めてなので、ちょっとの登坂でもきついくて実用に耐えられないレベルなのか、ニューヨーク市のアップダウンであれば登坂以外のメリットの方が勝って全体的なタイムを縮めてくれるのかというのを確かめたい。もしその重さ以上にメリットが大きければ、普通のレースでも実戦投入できる可能性がある


といってもレースは翌日の土曜日朝。しょうがないので平日ながら金曜日の朝5時前に起きて出勤前ライドをすることに。眠気と戦いつつ出発準備。というか新ホイールを試せる興奮の方が勝って精神的に辛く感じないから不思議なものだ。

試走の場所といえば、レースでもお馴染みのプロスペクトパーク。これまで300周以上走っているホームコースなので、ホイールの違いがわかりやすい。

と思ったら、出発後にスピード用のマグネットをスポークにつけていなかったことに気付く。スピードが取れないばかりか、iBikeはスピード(タイヤの回転数)を使ってパワーを演算しているため、パワーの数値も取れない・・・。元々慣らし走行で追い込むつもりもなく、1時間以内で適当に切り上げる予定だったのでそのままスピード・パワーなしで走ることに。幸い、プロスペクトパークであれば周回タイムはもちろん、各中間地点での通過タイムも把握しているので、スピードやパワーメーターがなくてもペースが速いか遅いかはわかる。

走り出しは違和感があったが、走り出すと快適に進んでプロスペクトパークに到着。



平日の朝5時台なんて誰もいないかと思ったら、意外とジョガーが多く、サイクリストもちらほら見かけた。これまで公園を走るのは週末という意識が出来上がってしまっていたが、こういった早朝トレーニングも清々しくてアリだなぁと思わされた。まあ睡眠時間を確保できればであるが。

一周目はホイールの感覚を確かめながら普通に走ってみる。9分57秒。平均心拍数は157bpmで平均ケイデンスは95rpm。パワートレーニングを始める前は、10分切りは8周周回の最終ラップで思いっきり攻めて出せるかどうかというレベルだったが、パワートレーニング後はエンジンの状況が変わっているので一般的なタイム。前回レースで千切れて一人旅になったときのタイムもこれくらいだったので、通常通りという感じか。

二周目は攻めてみる。平均心拍数は170bpmでゾーン4。平均ケイデンスは97rpm。タイムは9分22秒。といってもパワートレーニング後にはNYPDの取締り強化もあって、レース以外で思いっきり攻める機会がなかったのでこれまた比較が難しい。が、一応これまでのソロ走行の記録更新。過去の自分を越えることもロードバイクの醍醐味の1つなのでこれはこれで満足感があった。



ちなみに感覚的な感想としては、非ディープリムホイールが空気を掻き分けて進むとしたら、50mmのリムハイトのディープリムは空気を切り裂いて進むイメージ。対して、90mmのAeolus 9.0は空気をすり抜けて進むイメージを持った。なんというか、「ヌオオォォォーーーー」と伸びていく感じ。大袈裟に言うなら、一人で走っているのにドラフティングしているような感じか。

ということで、目的1はつつがなく完了。目的2も今後実戦投入できそうな可能性を垣間見させてくれた。以前のエントリで書いたように、そもそも体格が小さい自分は相対パワーの登りでメリットがある反面、絶対パワーの高速走行が弱いので、それを補ってくれる武器になるかもしれない。

もっと回したい。そんな気にさせてくれるホイールであり、モチベーションアップ効果は抜群である。

とまあホイールのインプレッションであったわけであるが、結局つまるところはエンジンの性能アップに行き着くと思う。Aeolus 9.0のホイールで坂を上れるか、登坂に耐えられるかといった点も、いわば「エンジン次第」なのである。以前の自分ではプロスペクトパークの登坂にすら耐えられなかったかもしれないし、逆にもっと良いエンジンの人は急坂、激坂でも問題なく踏んでいけるかもしれない。

機材でアップできる性能には限界があるし、金を出せば手に入る性能アップに比べて、鍛え上げたエンジンは文字通り自分の血となり肉となる。エンジン性能アップ時の感動もひとしおである。そんな中で、性能、デザインともにエンジン性能アップのための努力を促してくれる一品であると思う。




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