9時40分から開始で7時40分起床。寝たのは12時過ぎてからであったが、丁度今日がサマータイム終了で、実質的に深夜が1時間多くなるので8時間以上寝ることができた。
が、起床してもまだ両脚の筋肉痛が治まっていない。
最近は既に感覚的にはオフシーズントレーニング期に入っており、これまで一日一回だったトレーニングを一日二回にしていたのでそのツケが来ていたのかも知れない。
といっても今日はチームメイトのジョンのアシストに入る予定なので順位狙いのレースとは異なる。
こんな感じで色々なことを考えながらレース会場に到着。
まだカテゴリー5がレース中で残り4周とのことだったので、トイレを済ませておいて軽く1周。それなりに風があるが強風ではない。
ほどなくしてカテゴリー5が終了してカテゴリー4のスタートに。
今回はうちのチームからは自分含め5人。優勝争いの可能性がまだ残っているジョン、エリックとヤックにクリスも参加。クリスは190cm以上ある巨体でスプリントが恐ろしく強そうである※。しかもまだ23歳。自分もその頃からロードバイクをやっておきたかったと思うと羨ましい。(※後日エントリしたいと思うが、アメリカではロードとトラックを両方やる選手も多い)
開始前に作戦会議。ジョン曰く、チャンスがあればみんなも勝ちに行ってくれとのこと。
■レーススタート
今回マークするのはシリーズリーダーのブラッドと総合2位につけているジェイム。ジェイムは青いBHに乗っているので、「Blue BH guy」と呼ばれている。
開始早々、ジョンとヤックがスタートダッシュ。
エリックと自分も続くがエリックが続かず2人の逃げ状態になりかける。
が、そこはまだ開始したばかりで他のレーサーも元気いっぱいなのでブラッドらがスパートしてアタックは早々に潰される。
ただ、1周目からいきなりのハイペース。
自分はそこで疲れが出てしまい、このまま行ったら最後まで持たないなと思って集団の中にステイする方向に。この判断が正しかったことは、後で他のチームメイトを見てわかることになる。
その後、あらかじめ「俺はヨーヨーになる!」と宣言していたヤックが、宣言通りヨーヨーになる。
つまり、アタックをかけて1人だけ集団から飛び出してはしばらくして吸収されるを繰り返すのである。ちなみにヤックはThe most aggressive rider(最果敢賞?)のトロフィーをゲットしていた。前回も今回も、度重なるソロアタックをしまくっていたので当然といえば当然か。というかこれが初めから狙いであったら恐ろしい漢である。
そんなこんなでヤックの奮闘によって集団はスピードを上げて周回を重ねる。
その後他チームのレーサーもアタックを積極的にかける展開になり、かなりハイペースなレースに。
ハイペースが続いた結果、気がつくと他のレーサーがどんどん集団から振り落とされていき、馴染みのミッチェルもいなくなっているし、うちのチームも気付けばジョンと自分しか残っておらず、他のチームメイトは遙か後方に。ラスト3周ではクリスを周回遅れにする事態に。
「これは自分がジョンをアシストするしかないな」と思いつつ10周目に突入。残り2周。
ここで自分が先頭を牽き出したら、いつも通りゴールスプリントに備えての睨み合いに入ってしまい、誰も先頭を牽こうとしない。
まあいつものことだししょうがないかと思いつつ、自分も今日はジョンをアシストするつもりでいたので、結局10周目から11周目の途中まで、最後の1周半をずーっと自分が先頭を牽くことになってしまった。
もちろんアタックを警戒し、時々後ろのジョンの位置を確認しつつ集団のスピードをコントロールしていったのだが、最終コーナーの手前で他のレーサーが飛び出してくる。
自分もそれに続くが、やはり1周半先頭を牽いていたためか出遅れてしまう。
そのまま最終コーナーを回りホームストレートに突入。
集団は一気にスプリントモード。既にジョンは先頭付近でスプリントに入っており、理想的な発射台のアシストはできず…。
こうなってはしょうがないので、自分も追うようにスプリント。
一気に加速していってシリーズリーダーのブラッドを差して6位でゴール。
前の5人はほぼ一列で自分より3メートル前でゴールしていた。
ジョンは2位で、最後に自分がブラッドを差したためブラッドの今レースの獲得ポイントは少なくなったものの、ジョンは1ポイント及ばず。総合2位のジェイムがブラッドを抜いてシリーズ優勝。ジョンはシリーズ3位という成績に。
自分個人は、結果的には6位というまあ合格点の結果ではあったが、内容としては最後の発射台までアシストをしきれなかったし、個人の最終スプリントももっともがけたと思うので課題を残す結果に。思えば、これまでアシストのトレーニングを受けたことも、アシスト用のトレーニングをしたこともなかった。アシストもアシストでやはりアシスト用の経験と技術も必要なので難しい。
個人のスプリントは、前々回のタイマン一騎討ち状態になった時の方がもっともがけていた。
例えば競輪選手では200m走っただけで吐き気を催すほどもがくことができる。それはとりもなおさず、短い距離に全力を注ぎ込む技術に長けていることを表す。つまりは、「もがけている」ということである。自分がそうなるには、最後のゴールスプリント時にこれまでのロードレース脳からスプリント脳に切り換える、端的に言えば「ブチ切れる」必要がある。
一方、今回は全力でスプリントをしたものの、その「全力」はあくまでロードレースの延長線上の全力であり、トラックレースの全力とは一線を画する。
以前、自分でも「出し切った」と思えたスプリントでは、スプリント後に意識が飛びそうになったこともあるし、頭の血管の脈動でこめかみが痛くなったことまであった。そのときの心拍数は200bpmにまで達していたが、今日のゴールスプリントは189bpm。心拍ゾーンで言えば最高強度だが、「ブチ切れて」はいなかった。心拍数を見ても追い込み切れてなかったことがわかる。
本当にリミッターをぶち破ったスプリントになると、余分なものが全て吹き飛ぶ感覚がある。
過去も未来も消え去って、今この瞬間、世界はロードバイクだけになる。
逆に言うと、そんなぶっ飛んだ瞬間を味わいたいからレースに病み付きになるのかも知れない。
「もがく技術」は来シーズンまでの課題にしようと思う。
ランで189bpmなんて行きませんよ。
返信削除凄すぎです。
たぶんレースになると頭のネジが数本吹っ飛ぶんだと思います。私も普段は189bpmまではなかなか追い込めないんで。
返信削除これから冬のローラー台シーズンになると思うと心拍数的な追い込み(=心肺機能負荷)も難しくなるかもしれませんし。悩みどころです。
いつも楽しく見ています。今レースも熱戦でしたね!
返信削除ところでSH-R190はどうだったでしょうか?レースの相棒にふさわしいですか?
自分はSH-R087という廉価シューズを使っていますが、いつかはスペシャS-WORKS…なんて思ってます。
でもR087でまったく問題ないので、当分買い替えるきっかけは無さそうですw
なんだかんだいってレースは白熱するので面白いです。精神状態もハイになってますし、競争することでいつものトレーニングより追い込めるので、「実戦は最高のトレーニング」にもなってると思います。
返信削除SH-R190は相棒として申し分ありませんでした。さすがに、シューズのおかげで一気に速くなったということはないですが、むしろシューズを履いていることを気付かせないくらいの存在感だったので、十分エンジン(体)の一部となって一体化してくれてたと思います。私も、サイズが違っていても2年以上使ってしまったので当分は買い換えるきっかけも出なさそうです。