そう、「あの」タイラー・ハミルトンによる、プロロードレースの裏側を語る暴露本である。
タイラー・ハミルトンについての説明は不要であると思うが、詳しくは以下の記事をご覧いただきたい。
タイラー・ハミルトン、才能ある不屈のアスリートの悲劇的なキャリアの結末
タイラー・ハミルトンの名が直近でクローズアップされたのは、USポスタル時代のチームメイトであるランス・アームストロングのドーピングを60 Minutes という番組で告発した去年のことである。
そして今年の8月10日、タイラー・ハミルトンのオリンピック金メダル記録が抹消され、8月23日にランス・アームストロングの事実上の敗北宣言。8月24日にはUSADAによるランス・アームストロングに対する永久追放宣言が行われた。
そんな中、まさに利益最大化を狙ったとしか思えないタイミングの9月5日に発売されたのが冒頭にご紹介した暴露本である。
大衆にとってのいわゆるプロスポーツ選手は使い捨てで、新しいエースが出てくる一方で、前線を去った選手は忘れ去られていく。
ドーピングでタイトルを剥奪された選手となれば賞賛が一気に批判と失望に変わったりするものだが、それでもその選手の人生は続いていく。
そういう意味では、タイラー・ハミルトンを通して、ドーピングで表舞台を去った選手のその後の人生を垣間見るという点でも興味深い本である。
ちなみにこの本は共著であるが、最初に執筆を持ちかけたのはタイラー・ハミルトンからだったらしい。
転んでもただでは起きないなぁと思わされるのであった。
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