このブログではいまさら取り上げているが発表は2011年。
「ZIPP808 FIRECRESTよりも50km/h、仰角5°で30W削減」という売り文句で、実際の検証でも40km/hでZIPPのディスクホイールに対して同等のパフォーマンスを発揮している。
MAVIC CXR80の特徴はやはり見た目にもインパクトがあるCX01というブレード。
ZIPPやBontragerのAeolusでは、タイヤを装着した状態でエアロ効果を考えており、タイヤとホイールのトータルバランスで空気抵抗軽減が追求されている。
MAVICも同様のコンセプトを持っており、それはWTS(ホイール・タイヤ・システム)と名付けられている。
が、MAVIC CXR80はさらにその一歩先を行き、専用の“エアロタイヤ”であるイクシオンCXRのみならず、第三のパーツであるCX01ブレードを加えることでタイヤとホイールの間で生じてしまう凸凹すら解決しているのである。ちなみにタイヤもフロントはグリップとコントロール性能を追求したGriplink、リアは転がり抵抗軽減を追求したPowerlinkという専用設計のものになっている。
この動画で解説されている通り、CX01とはタイヤとホイールの間に装着するラバー製のリムフラップで、タイヤからホイールまでの凸凹を極限まで少なくしている。
そして、2011年のツール・ド・フランス、2012年のジロ・デ・イタリアのチームタイムトライアルでガーミンチームがCXR80を使い優勝。
と、ここまで書くともうCXR80を買うしかないような感じだが、いかんせん、その後CX01ブレードはUCIで禁止され、2012年のジロのすぐ後に行われたツール・ド・フランスではすでにプロローグでもCX01を取り外した状態でCXR80が使用された。
この点、インプレや大本営発表ではこのようなコメントもある。
最高の空力性能を発揮するWTS、CX01テクノロジーを紐解く
ブレードを外した状態のCXR80を選手たちがこぞって使用していることもその現れと言って良いだろう。
が、CX01ブレードの効果を高らかに謳い、さんざんメリットを宣伝した後で、「でも、なくても大丈夫」というのは明らかに矛盾した苦しい説明になっている。
UCI規則に縛られないトライアスリートやホビーサイクリスト向けにはCX01の宣伝をしなければいけないので、大人の事情でしょうがないといえばしょうがないが・・・。
結局、CX01がなくてもCXR80は速いと言われても、やはりCX01用も含めたトータルバランスで専用設計されている以上、CX01が使えないのは魅力が下がらざるを得ない。
トライアスロンしかやらないのであれば問題ないが、逆にUCIルールに縛られるタイムトライアルで使おうとしている自分にとっては微妙である・・・。
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