1998年からモータードーピングとの報道、チームスカイも?!



CBSの60ミニッツ。

タイラー・ハミルトンがランス・アームストロングのドーピングを告発した番組といえば覚えている方もいるかもしれない。

その60ミニッツでモータードーピングが報じられた。


モータードーピングとして記憶に新しいのは、去年初めて摘発されたシクロクロスのベルギー選手、フェムケ・ヴァンデンドリーシュ。

「隠しモーター」使用のベルギー女子選手に6年間の出場停止と罰金約230万円





が、今回の報道で明らかになったのは、1998年からすでにプロロード選手に隠しモーター内蔵ロードバイクが流れていたということ。

ハンガリーのブダペストのステファノというメカニックが、当時2百万ドル(約2億円強)をもらってプロ選手の仲介者へモーターを横流ししていたことを認めた。




シートポスト下部に埋め込んだモーターでクランクを回す。




ハートレートモニターと連動し、心拍数が一定以上になるとアシスト機能を働かせることもできるという。




見た目には全くわからないが、坂道で漕がなくてもぐんぐん進む。





ル・モンド誌でもステファノの特集がされ、ランス・アームストロングの時代からすでに使われていたのではとの疑惑が持たれている。




グレッグ・レモンもモータードーピングは行われているであろうと述べ、フランス当局と協力して調査を行っている。




2010年のパリ~ルーベのカンチェラーラによる異様な加速や、




2014年のブエルタ・ア・エスパーニャでの有名なシーンも疑惑の一つとして取り上げられている。





ちなみに隠しモーターを組み込むと800グラムほど重くなるということだが、最近ではチームスカイのタイムトライアルバイクの重量テストで、他のチームのバイクより約800グラム重かったことがわかっている。




チームスカイはエアロダイナミックスのために重くなっていると説明。UCIのテストもパスしていると言うが、フランス当局によるホイール等を取り外しての個別テストをUCI自体が拒否しており、そもそもランス・アームストロングのドーピングで「共犯」であったUCIがどこまで信頼できるかは疑問が残る。





そして番組では、ランスのドーピングを告発したタイラー・ハミルトンも登場。




モーター付きロードバイクで試走してその感想を述べるのだが・・・




なんか見覚えがある場所だなぁと思ったら・・・




なんと普段走っている奥の坂道じゃないか!!




結局一番感動したのはそのことであった・・・。


60 Minutes investigates hidden motors and pro cycling








4 件のコメント :

  1. はじめまして!
    この話題、日本でも話題になってますけど
    サッシャ氏がブログで書いた感想の方が筋が通っている気がしますね

    去年のツール、山岳TTありましたよね
    あそこでフルームはTTバイクでしたが、他のチームの選手は
    結構ノーマルバイクをチョイスしていたんですよね
    ガッツリディスクブレーキにバトンホイールだったから800gくらい
    は余裕で重くなると思います。

    この時のチームメイトのランダのバイク重量が7.6kgなので
    6.8kgから丁度800gですね・・・
    ランダの身長は173cm(公称)なのでフルームの身長と
    フレームサイズを考えるともうちっと重いかもしれませんね。

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    1. はじめまして!コメントありがとうございます。

      2004年のジロの時点ですでにキャノンデールはSix13のバイクに重りを入れてわざわざ6.8kgにしていたくらいなので、重量の差をモーターの有無の証拠とすること自体にそもそも無理があると思います。

      すでにドーピングを告白して隠す必要がないはずのタイラー・ハミルトン自身がモーターについては否定しているので明らかな証拠でも出てこない限りモーターを主張するのは難しいのかと思います。

      まあ60 Minutesにしてみれば疑惑の時点でも視聴率が取れるネタなのかもしれませんが・・・。

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    2. ハミルトン的にこの番組には恩があるだろうから
      無碍に出来なかったりするだろうし・・・大変ですね(笑

      番組はとりあえずイギリス(Team sky)をぶっ叩きたいフランスに
      乗っかり過ぎている感がありますね~
      全ホイールごとの検査を拒否するのは
      コストも時間も間に合わないからでしょうし、
      レモンさんは・・・ううーーん。

      モーターを使用する側もマメにバイクチェンジなんかしていたら
      手間だわ怪しいわで、ワールドツアーのチームでやってるところなんかあるんでしょうか?
      「あとでチェックするから」なんて言われたらお終いです。

      そもそもこのイカサマをやるにはチームまるごと囲い込んで全員がインチキを隠す
      意気込みがないと成立しないので不可能な気がします(絶対だれか漏らすw
      薬剤や血液ドーピングよりも遥かに難しいですよねぇ

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    3. ハミルトンの会社はコロラドなんですが撮影はあきらかにNYで行われてるのでわざわざこのために出てきたのかもしれませんね。もちろん出演料&経費込みでしょうけど・・・。

      グレッグ・レモンはランスのドーピング疑惑のときも初期の頃から一貫してドーピングしていないはずがないと主張していましたし総じて現状(というか彼以降の)パフォーマンスには否定的ですよね。

      個人でもできる人体ドーピングに比べると機材のドーピングはメカニック含めてチームの関与は必須だと思います。メカニックに隠れてモーターを入れるのは不可能に近いと思いますし、プロのメカニックであればバイクを持った瞬間に違いに気付くかと。逆に薬剤による副作用(ハミルトンの告白本にあった、他人の血が間違って入って死にそうになったとか)はなさそうですが・・・。

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