国&地域別の旅費比較で日本の安さが目立つ
先日イギリス郵便局が発表した海外旅行コストが話題になっているようです。
この表、見にくいんですが、左上から安く旅行できるトップ20の国&地域、右下からワースト20になります。
日本は左上から4番目、逆にNYは右下から2番目と、比較されている国&地域の中で好対照な結果となりました。
比較されている金額(ポンド単位)は以下の8種類の品目の合計なんですが、そもそも「コーラ1缶」のような他品目と比べて、最後の品目「2名分コースディナー」の金額が大きいため、主に外食費での比較と認識しておけば問題ありません。宿泊料金や交通費とかが項目に入ってれば順位も結構変わるのかもしれないなと思いました。
- Cup of filter coffee
- Bottle of local beer/lager
- Bottle/can of Coca-Cola/Pepsi
- Glass of wine
- 1.5L bottle of mineral water
- Suncream
- Insect repellent
- 3 course evening meal for 2 (including bottle of house wine)
何の値段が上がっているのか?
今週発表されたCPI(消費者物価指数)は予想よりも強い結果を見せましたが、品目ごとに見てみると明暗がはっきりしています。
2000年以降の積み上げでみた場合、物価高騰が激しいのは医療費、住居費、食費、交通料金(車、電車、飛行機)となっています。
ちなみに消費者物価なので住居費は好調ですが、CRE(商業用不動産)が入れば景色は一変するでしょうし、すでに評価損が積みあがっている今、このまま利下げが延長されれば大暴落もありうるでしょう。
逆に現代アメリカにおける物価の優等生は卵ではなく衣料品であることがわかります。コロナから回復した後でも24年前とほとんど物価が変わっていません。ちなみに衣料品は春と秋に物価が上がるという季節性があるため波打った形をしていますが、コロナ下では外出制限のためか季節性が崩れているのがわかります。
物価が高騰している食費ですが、さらに1年間の物価内訳を見てみると、食料品(Food at home)はFRBのインフレターゲットである2%以下で、むしろ上がっている原因は外食費(Food away from home)であることがわかります。そう、上記イギリスの資料の高い外食費とも一致しています。
さらに食料品の明細を見ると、上がっているのは牛肉、クラッカー、乳児食で、逆にシーフードやシリアル、牛乳、卵、リンゴは下がっています。つまり、「外食を控えて肉を食べたいなら牛肉以外」が物価高の影響を抑える食生活と言えるのかもしれません。
なお、CPIではエネルギーコストは家庭(Housing)や交通費(Transportation)の中に入ってしまっていますが、その中のエネルギーコストを取り出して合算したものがこちら。
こうしてみるとエネルギーコストが交通費に直接影響を及ぼしているのがわかります。ちなみに家族4人で日本と香港に帰る往復チケットをチェックすると150万円を軽く超えてしまいます。コロナ前は半分以下で済んでいたことを考えると海外旅行を躊躇するレベルになっています。
そして内訳を取り出した場合に「悪夢」になるのが大学授業料(College Tuition & Fees)…。2000年から比べると3倍近くに高騰しています。超学歴社会のアメリカではコストカットしにくい部分でもあり、うちはまだ先になりますが、この状態が続くとその頃にはとんでもないことになってそうです。
結論として、物価高に強い生き方としては「健康体で病院には行かず、子供を持たず、旅行に行かず、外食はしない」ということになります。
が、節約が人生の目的ではないので、ライフスタイルに合わせて抑えられるところを抑えて高い必要経費に備える感じになるのかと思います。とりあえず弁当持ってチャリ通すれば日々の出費は抑えられそうですw
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