ニューヨークのアップステートにある山。
ちなみにアップステートとはニューヨーク州のうち、ニューヨーク都市圏から北にある広大な地域を指す。
ニューヨーク市(1,214km²)は東京23区(623km²)の約2倍ほどの面積しかないが、ニューヨーク州(141,299 km²)はニューヨーク市の100倍以上、東京都(2,188km²)と比べても70倍近くの面積に達し、北海道(83,457km²)と九州(42,191km²)を合計した面積よりも大きい。いかに「ニューヨーク州」が広いかをご実感いただけるかと思う。
そのニューヨーク州の北側、カナダのモントリオールから160kmほど南のところにあるのがアディロンダック山地。
地理的にはアパラチア山脈を成す山系の1つとなる。
アメリカ東海岸のヒルクライムレースは、上記のA アディロンダック(ホワイトフェイス山)、B バークシャーズ(グレイロック山)、G グリーンマウンテンズ(エキノックス山、アスカトニー山)、W ホワイトマウンテンズ(ワシントン山)で行われる。
ちなみにニューヨークのローディー御用達でグランフォンドニューヨークでもコースに組み込まれているベアマウンテンはHのハドソンハイランズに、ニュージャージー最高峰のハイポイントはピンク色(地図上ではPの字の右側の州境)のRidge and Valleyに属する。
ということでホワイトフェイス山へのヒルクライムが始まる。(写真は冬のものだが、右上にある建物が頂上)
国歌斉唱が終わりスタート(もちろんマライア・キャリーは登場しなかったが・・・)。
このヒルクライムレースは最初の3マイル(4.8km)がフラット区間、その後平均勾配8%のクライム区間に突入する。
フラット区間では集団の中頃に位置取り。
途中ブレーキをかける選手がいたりして大声が飛び交う場面もあったが、クラッシュなく進行。
フラット区間を抜けて左折、クライム区間へ突入。
始まって1kmほどは前の選手がどんどん落ちてくるので抜いて行く。
去年1分差をつけられて負けたデニスが見えてきたので声を掛けて抜く。
さらに今年は何度も競り合ってきたマイクが落ちてきたのでガンバレと声を掛けてマイクもパス。
今回のレース戦略はケイデンス重視。
事前にVirtual Trainingで最適なケイデンスをシミュレーションしておいた戦略を試す。
効率化追求のためにケイデンスを80rpm前後で保つことを優先にしてトルクを調整。
が、中間点あたりに差し掛かると疲れが出てきたのか、いつのまにかトルクが出なくなってしまっている。
それに合わせてギアを軽くしていくと結果としてスピードの低下につながる・・・。
今回のケイデンス戦略は失敗の一言。
一定ケイデンス確保を優先していたので振り返ってみるとそもそもダンシングを2回くらいしか使っていない。
プロがダンシングを多用するように、効率が良い=速く走れるではないことを思い知る。
結局疲れに合わせてスピードも遅くなる悪循環で後半戦に。
最後の九十九折でマイクが自分の名前を呼びながら通り過ぎていく。
自分も「マイクーッ!」と叫んで追いかけるが既に脚も尽きてしまっている。
そして右脚のハムストリングが攣り始める。
そこからは痙攣を悪化させないように一定のペダリングで追い込めずに回す。
結局、ラスト1kmほどで45秒も差をつけられてゴール。
レース後はホワイトフェイスの本当の頂上※までエレベーターで上がる。
※ちなみにレースのゴールは舗装路の頂上になっており、岩肌ばかりの地理上の頂上とは異なる。
エレベーターで上に着くと、去年にはなかった季節ごとの様子を見れる機械が。
こんなところでもデジタル化が進んでいるらしい。
頂上から景色を眺める。
このウネウネと続くのが今日上ってきた道。
写真中央、右よりの下側に見える道がスタート地点のスキーセンター。
ホテルがあるレイクプラシッドも。
結果はともかく得られるものが大きかったレースであった。
思うに、レースの結果はどうあれ、反省点さえあればそのレースを走る価値はあるのだと思う。
反省点があるということはそれだけ改善の幅、「伸び代」があるということである。
伸び代があるということは希望につながり、希望はモチベーションを保つのに必須な要素である。
今シーズンのレースはトライ&エラーの連続で、結局ホワイトフェイスを終えてもまだ課題は山積み。
残るヒルクライムレースもあと2戦。
どこまで改善することができるか・・・。
今後の課題である。
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