ただ、ブリュッセルの中心部へ入る前に寄っておきたい観光地があった。
そう、上の標識にEXPOの文字があるアトミウムである。
アトミウム(Atomium)は、1958年のブリュッセル万国博覧会のために建設された102mの高さを持つモニュメント。その頭が見えてきた。
ブリュッセル北西の万博会場跡地・エゼル公園に到着。
鉄の結晶構造を1650億倍に拡大した姿はブリュッセルのランドマークとなっている。
それぞれの球体(分子を表している)の中に入ることができ、球体を結ぶチューブの中にはエスカレータが通っている。
チケットを購入しようとするがけっこう混んでいる。
やっと購入。
隣りにあるテーマパーク、ミニヨーロッパのものとまとめて購入。
内部に入るとかなり混んでいる。
ちなみに、最上階の展望台へ行く直行エレベーターと、上の階へ行くエレベーターとに順路が分かれている。まずはエレベーターで上の階へ。
階段は上りが80段、下りが167段となっており、差分の上り部分は球体間のチューブに設置されたエスカレーターとなっている。
万博当時の各国のパビリオンが模型で展示されている。
日本のパビリオンもある。といっても当時はまだ生まれていなかったので特に感慨深いこともないが。
チューブの中に設置された階段。今でも科学館的な雰囲気が漂うが、1958年当時はまさに未来の建築物のように思われたに違いない。
建築当時のVTRが流されている。
球体ごとに展示内容が違い、今度はエスカレーターを通って次の球体へ。
まさにSFの世界を模した感じ。
次の球体ではベルギーの人口動態についての展示が。
移民や人種の多様化がテーマとなっている。
入国管理局で移民申請の内容を体験することができる。
こちらは移民手続きのフローチャート。
いろいろ手順があって面倒くさそうである。
次は移民労働者が祖国の家族へ電話するのを体験。受話器を取ると「そっちはどうだい?仕事は大変かい?」といった声が聞こえてくる。
ベルギーの移民が作り出した街並みの紹介。そういえばアントウェルペンではインドカレーを夕食で食べたなぁ。
と思っていると、アントウェルペンの10人に1人は移民だという説明が。ちなみに今回は日程が足りず行けなかったが、クラシックレースの一つ、フレーシュ・ワロンヌのスタート地点であるシャルルロワは16.5%が移民とのこと。
日本人の移民っぽい店もある。
こちらが移民の分布図。絶対人口数ではアントウェルペンが最も多いようだ。
こちらはブリュッセルの移民分布。地域によっては4割以上が移民ということで、ニューヨークに負けない移民度である。いや、ニューヨークは詳しく調べたことはないが…。
と思って調べてみたら、ニューヨーク市は1990年時点で移民が11.1%、2000年時点で35.9%であったらしい。すごい伸びだが、これでいくと今は既に半分以上が移民であってもおかしくないかもしれない。
移民の意識についてのアンケートがあり、最後に他の人の回答集計を見ることができる。
ということで次の球体へ。
なんか順々に次の球体へ行くと、ブルースリーの死亡遊戯を思い出してしまう。ちなみに死亡遊戯では、五重の塔を一階ずつ上がって敵と戦っていく。
と、そこはカフェになっていて休憩できる。
さらには子供用宿泊施設。
実際に泊まることができるらしい。
窓からは他の球体も見える。
球体の背後に煉瓦色に染まった旧街並み。なんともミスマッチ感が不思議な感覚である。
ということで球体を降りていく。
というか、よくこんなものを50年以上も前に作ったなぁと思ってしまう。
今度はエレベーターに乗っててっぺんへ。
管理パネルまでなんか近未来風。
ちょっと怖い吹き抜けのエレベーター。
ついに最上部の球体に到着。
最上部の球体からの眺め。ちなみに正面に見える建物は、ブリュッセル万国博覧会の博覧会場。
うーむ、気持ちいい。
市の中心部方面はブルッヘと同じく煉瓦色の家々が並ぶ。
記念硬貨が3種類売られている。が、何が違うのか間違い探ししてみていただきたい。
正解は言語。フランス語(Bruxelles)と、オランダ語(Brussel)と、英語(Brussels)に分かれている。ちなみにドイツ語ではウムラウトがついてBrüsselになる。というか、たったそれだけのために3種類もバージョンを作るなんて…、言語が違うって面倒くせえなぁと思ってしまう。
ということでアトミウムをあとにするのだった。
なかなか面白い建築物であるのでベルギーを訪れる方にはオススメである。
1958年当時の万博を追体験するような感覚がおもしろい。
0 件のコメント :
コメントを投稿