チューブラータイヤは高いし、旅行中でのパンク時に常に新品にタイヤ交換をしていたのでは大変なので、応急処置的なものはないか探しており、パンク穴を塞ぐシーラント商品を試すことに。
この点、パンクした2本のチューブラータイヤのうち、1本はバルブの根元部分が逝ってしまったようでシーラント自体使えないっぽいが、もう1本は破片の貫通によるパンクで、既に破片は取れている※ようなのでシーラントを試すちょうど良い
※タイヤを裏側からまさぐれるクリンチャータイヤと違い、チューブラータイヤの場合は中のチューブと一体構造になっており、裏側を開けないため、破片が中に埋まってしまっていたりするとシーラントは使えない。シーラントで膜を張っても、埋まった破片でまた穴が開いてしまうからである。
ということで用意したのは、VittoriaのPit StopとTUFOのTyre Sealant(ノーマルモデルとExtremeモデル)。他にも、NO TUBESといったシーラントがあるのだが今回は未使用。
■Vittoria Pit Stop
まずはこちら、VittoriaのPit Stopという代物を試してみる。Pit Stopの特徴は、パンク修理剤であるシーラントとCO2ボンベが一体になっていること。バルブにPit Stopを押し込むと、シーラントの泡と一緒に空気も入っていくので、これ一本でパンク修理と空気入れが同時にできるという優れもの。もちろん適正気圧まで入るわけではないが、自走して帰れるくらいの気圧が入るという点ではかなり良いコンセプトである。
実際の使用動画についてはこちらを見ていただきたい…。
ずいぶん飛び散るなあ…と思われたと思う。が、もう1つこちらの公式動画…。
同じ動画でも飛び散り方が随分違う。どうやらバルブを下向きにして、下からPit Stopを押し込むのがポイントらしい。
ということで早速実際に使用してみる。
バルブコアを外して動画通りにシーラント剤と空気を注入してしばらく待つ…。
1分ほど待ってからマニュアル通り、フロアポンプで少し空気を追加で入れてみる。
パンク穴からは白いシーラントが見えるが、どんどん空気が漏れていく…。
もう一度試してみる。
ちなみにシーラントは乾燥すると膜状に固まるタイプのもので、手についたものはこんな感じになっている。
結局また同じく空気が漏れてしまう。しかも抜くときに失敗して大量のシーラントの泡が出てきてしまった。
ネットで検索してみると、「効果がなかった」という声が結構あるようで、その中のフォーラムで、10分ルールというものがあるらしいことを知った。どうやらシーラントを入れてから10分以上待った方がいいらしい。
ということで、今度は注入後思い切って就寝、6時間くらい置いてから空気を入れる。
しかし結果は同じで効果なし。空気が簡単に漏れてしまいパンクが少しでも改善した気配はない。
かなりの期待を持っていただけに残念である。
■TUFO Tyre Sealant
しょうがないのでPit Stopは諦めて、次はTUFOのTyre Sealantのノーマルモデルを試してみる。
マニュアルに従ってバルブからシーラントを注入してパンク部分を一番下にしてシーラントがパンク部分で固まるようにする。
とりあえずものの20秒ほどでフロアポンプから空気を入れてみる。
と、高気圧になっても空気が漏れることなくバンバン入る。
結局8気圧まで普通に入れることができ、翌日になっても通常の減少分しか減っておらずとてもパンクしたチューブラータイヤだとは思えない。その後実走してみても問題なし。
何回も試して時間をかけてもダメだったPit Stopに比べてあっけなく成功してしまったTUFOのTyre Sealantに感動である。
ちなみに欧州遠征には、TUFOのTyre Sealantのノーマル版とExtreme版をそれぞれ一本ずつ持っていった。
結論から先に書くと、遠征中では一度もパンクしなかったので、TUFO Tyre Sealantの出番はなかった。
が、逆に言えば、上記でパンク修理したBontrager XXXをはいて行って再度パンクすることなく問題なく使えたということなので、TUFOのTyre Sealantの効果は本物だったということである。
こんばんは。いつも楽しく拝見しています。欧州遠征お疲れ様でした!
返信削除TUFOのシーラントEXは、某評価サイトでは賛否両論のようですね。
ふと思ったのですが、穴にあらかじめ外側からゴム状の詰めものをして接着剤で固める、いわゆる自動車のパンク修理みたいなことはチューブラータイヤではできないのでしょうか?
素人ゆえのマヌケな質問だったらすみません…
これは有益な情報感謝です!
返信削除自分も先日チューブラーデビューしましたが、やはりパンクの事が気になって・・・。
なにせ値段が値段ですから(^_^;)
「TUFO Tyre Sealant」探してみます!
シーラントはPit Stopにしろ相性があるようですね。
返信削除外側からの修理は、チューブレスタイヤの自動車(パンク修理=タイヤの修理)と違い、ロードバイクの場合は、外側にはタイヤがあり、パンクの原因のチューブは内側にあるので、どうしても内側で、チューブに直接パッチを貼ったり、シーラントでチューブの中から塞いだりという工程になるようです。外側=タイヤを補修しても、チューブの穴が塞がらなければ結局空気は漏れてしまいますし。
逆にチューブレスタイヤだったら構造的に自動車と同じなので同様の理屈が通るはずで、チューブレスタイヤが多いMTBでは外側から塞ぐ修理キットを聞いた記憶がありますが、ロードバイクではまだ普及しているものはないかと思います。
ライカさん、
返信削除チューブラーもこうやってリサイクル?できると磨り減るまで使えるのでコストパフォーマンス面がよくなりますよね。
ちなみに遠征から戻ってきてからすぐにパンクしてしまいましたが、どうやらバルブの根本がやられてしまったようでさすがにTyre Sealantが効かずに奮闘してます。パンク場所によっても運不運に左右されそうです。
やはりチューブラーはそれなりにハードルが高いですね(^^;
返信削除でも耐パンクさえ克服すれば、ホイールなんかはチューブラー圧倒的優位だし…う~ん悩ましい。
それで今日ショップの人とチューブラーの話をしてきまして、「シーラントを予防的に入れるやり方も、チューブラーとは相性がいいよ」と言われました。またちょっとだけ希望がもてたかもしれません(現金な奴…)
シーラントは、事後と事前両方に対応しているものもありますよね。
返信削除以前チューブレスを使っていたときは、Hutchinsonの予防専用のシーラントを使ってました。
ただモノによっては、3ヶ月しか持たなかったり(3ヶ月経つと完全に固まってしまうので穴を塞ぐ効果がなくなってしまう)、どこにできる分からないパンク穴のためにチューブの内部全体に液体を張り巡らせることで走行性能に影響するという考えもあり、自分はパンクができたときに局所的に塞ぐ方法を今のところはとっています。