サイクルショップが近くにあるホテルにでも泊まらない限り、いや、サイクルショップが近くにあったとしても、携帯ポンプなりCO2インフレーターを携行することは必須であるといってもよい。
ということで今回の旅行にあたり、準備した空気入れの内容、経緯についてご紹介したいと思う。
■前提条件
まずは今回の旅行の前提条件、つまりは携行ポンプに求める要件である。
1.空気が抜けやすいチューブラータイヤを使う=毎回空気を入れる必要がある
2.いろんな場所を転々とする=持ち運びしやすい必要がある
3.レースも走る=適正空気圧(今回の場合、7.5bar~9bar)まで入る必要がある
■CO2インフレーター
まずはCO2インフレーターである。携行しやすさといえば、その軽さとコンパクトさからCO2インフレーターが一番である。そして空気も一気に入るので時間の短縮にもなる。かなり昔、一昨年の年末に揃えたものが残っているのでそれを引っ張り出す。
一方で、使い捨てであること、コストが高いことから、緊急時専用といえる。つまり、前提条件の2、3を満たすが1は満たさない。
■携帯ポンプ
次に携帯ポンプであるが、持ち運びの観点から購入したのがTopeakの携帯ポンプMini DXGである。
スマートヘッドで、フランス式のプレスタバルブ、米国式のシュレーダーバルブ両方に対応しており、空気圧目盛もついている。(といってもロードバイクにしか使わないのでフランス式しか使わないが)
フレームに固定できるようにアクセサリもついている。
ところが、実際に入れたことがある方はわかると思うが、高圧になるとかなりの力が必要になり、とても8barまで入れれる状態ではなくなる。
つまり、携帯ポンプはあくまで「パンクしたときに自走して帰るための緊急時用」であり、スピードやレースとは無縁な、数気圧まで入って自走できれば良い程度の役割でしかないと言える。
ところが、今回の遠征では空気が抜けやすいチューブラータイヤのため、毎回空気を適正空気圧まで入れる必要があり、通常の携帯ポンプでは実用に耐えないのであった。つまりは、サイズ的に前提条件の2は満たすが、3は満たさないし、1も毎回手動で空気を入れるにはしんどい。
この点、その問題を克服したのが、同じくTopeakから出ているRoad Morph Gである。
Road Morph Gは、携帯型でありながら、フロアポンプと同じように、足で押さえて体重を乗せて空気を入れることができるため、フロアポンプ並みに空気を入れることができる。といっても、公開スペックは最大11bar/160psiまでだが、8barを超えるとかなりきつくなり、9bar以上はかなり体重をかけても入りづらい状態になる。
逆に自分の場合は、体重をかけても跳ね返されるくらいの状態が8bar超であると目安にすることができた。一応本体にも空気圧メーターがついているが、フロアポンプの空気圧メーターと比べると精度が0.5barほどずれたりずれなかったりすることがあったので、実際の入れ具合を目安にすることで空気圧メーターの精度の問題を回避することができた。
Mini DXGと比べるとかなりかさばるので、実走中はCO2インフレーターをサドルバックに入れていたが、旅行に持っていくという点では、フロアポンプと違ってスーツケースやバックパックにも十分に入る大きさなので、手動ポンプ以上、フロアポンプ以下の痒いところに手が届く携帯ポンプといえる。前提条件としては、1、3を満たし、2は走行中は満たさないが、旅行中の移動という面では十分満たしてくれる。
■結論
結果、今回の欧州遠征で持って行ったのは、CO2インフレーター4本と、Road Morph Gの携帯ポンプであった。
Road Morph Gは毎回走り出す前の空気入れに、CO2インフレーターはパンク時の緊急用として、前回ご紹介したパンク修理剤(TUFO Tyre Sealant Extreme)と一緒にサドルバックの中に入れておいた。運良くパンクは一度もしなかったので、CO2インフレーターを使う機会はなかったのだが、Road Morph Gはほぼ毎日使うことになり、その性能と利便性は想像以上でかなり役に立ってくれた。
0 件のコメント :
コメントを投稿