ホワイトフェイスヒルクライム大会2013:反省と考察

去年の自分に勝つことを最低限の目標にしていた手前、今回のホワイトフェイスで去年よりタイムが遅かったという結果には多少なりともショックであった。

この1年頑張ってきた努力が無駄だったようで、まあその努力が足りないといえばそれまでなのだが自己反省をしなければならないと思う。


■結果を見て・・・

去年越えを目標にしていたタイムに関して言えば、昨日書いた通りゴール地点が去年と異なっていて、去年と同じ地点では30秒短縮していたのだが、一方でスタートからゴールまでのレースタイムでは9秒遅くなっていた。

順位でも、総合順位では2つ順位を上げていたが、年齢別では逆に順位を1つ下げていた。同じ年齢別のいまっちさんは総合6位でありながら年齢別で3位だったので、速い人が多い年代だったといえばそれまでだが、それでも去年から後退した感は否めない。

タイムに関しても、もちろんコースが長くなればその分時間はかかるので、同じ距離ではタイムが伸びていると言えるのではあるが、やはり「今年のタイム」、「去年のタイム」というときには記録に残っているレースタイムになるので去年より遅かった感が残る。

それにタイムでも順位でも、去年より良くなったというためには上記のような「括弧付き」の説明をしなければ去年からの進歩を証明できない時点で駄目だと思う。

ということで、自分の中では完全な「敗北レース」であった。




■反省点その1:攣った脚

なにしろ攣った脚のせいにしてペダルをゆるめた時点で自分に負けている

自分自身に勝てない人間がどうして他人に勝つことができようか。

それに歓声のあったゴール地点を眺める暇があったらペダルに力を込めるべきで、そういう点でも集中力が欠如していたと思う。

さらにそもそも脚が攣らないように水分やミネラルを十分に補給しておくべきであった。


■反省点その2:満足

去年と同じゴール地点でタイムを測り、去年より早かったので満足してしまったのかもしれず、その後の今年のゴール地点まで全く追い込まなかった。

人間、満足してしまうと最後の踏ん張りが効かなくなってしまう。

「欲しい」という意味の英語のWantには、「不足、欠乏」という名詞の意味もある。

欠けているからこそ欲求が出るのである。

まさしくゴールラインを切る欲求は、満足した状態からでは生み出されず、それは最後のペダルを踏む力に影響する。ゴールラインを切るまでは決して満足してはいけないのである。






■反省点その3:先を見てもうた

その2とも関連しているのだが、途中で、特に脚を攣ったきっかけになったらゴールからの歓声を聞いて、「あと(九十九折)1段でゴールだ」と、ゴールへ意識が移ってしまった




過去、レースでいい結果を出したとき、本当に集中しているときは、過去も未来も消え去って、世界が今、この瞬間だけに凝縮される

今この瞬間の連続が未来へとつながるのである。

逆説的ではあるが、未来に意識がいってしまっては良い未来は得られない。

現在の連続が未来になり、振り返ったときに過去になっているだけである。

常に意識は「今、この瞬間」が中心であり、はえぬき、どまんなかでなくてはならないのである。





ということで一言でまとめると、気合が入ってないんだと思う。

一昨年はそれこそ毎日戦闘状態であった。

ほぼ毎週レースに出ていたので常に気が張っていた。

実力はともかくベルギーのアマチュアワールドチャンピオンシップにまで遠征して、がむしゃらに挑戦していた



一方で去年怪我をしてからはペースが落ち、さらに昨年オフシーズンに入ってからは仕事も忙しくなって公私共に自転車への気合が薄れてしまった

敢えて自分に鞭打つのであれば、レースから離れて腑抜けになってしまったに違いない。

今一度気合を入れなおすときだと思う。

そのためにはやはりペダルを回し続け、レースにもできるだけ多く出るしかない。

勝者と敗者、レースには結果がはっきり出る。

仕事でも普段の生活でも、こんなに公平に結果が出るものはない。

が、一方でそれは残酷なことでもある。

怠けたときはそれが「敗北」という結果となって突き付けられるからである。

努力し続けた者と怠けた者が、勝者と敗者として明白になる。

自分の好きな言葉に、Calvin Coolidge(アメリカ合衆国第30代大統領)の言葉がある。

最後にその言葉をご紹介して考察を締めたいと思う。

“Nothing in the world can take the place of persistence. Talent will not; nothing is more common than unsuccessful men with talent. Genius will not; unrewarded genius is almost a proverb. Education will not; the world is full of educated derelicts. Persistence and determination alone are omnipotent. The slogan Press On! has solved and always will solve the problems of the human race.”

この世に継続に勝るものは無い。才能も、天才も、教育も、継続に勝ることはできない。継続と決意こそが絶対的な力なのである。


2 件のコメント :

  1. 白橙アクア2013年6月30日 13:38

    己を見つめなおして、再び鞭を入れなおす姿勢には本当に頭が下がります。
    私も耳かき程度にでも見習わなければ…w
    UCIレース日記は、今BN見ても白熱しますね。
    個人的に特に『第三十戦:スプリント一騎打ち』が大好きで、ページ保存して携帯で持ち歩いています。仕事で相手との交渉事の時などに、直前に読み返して気合いれて臨んだりなんかしていますw。

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  2. 初心者ロードレーサー2013年6月30日 18:03

    私のレース日記がモチベーションなりのお役に立てているということで嬉しいやらお恥ずかしいやらでございます。たしかに今振り返ると、やはりレースやスプリント勝負のときは本当にアドレナリンでまくりというか凝縮されていたと思います。
    となるとヒルクライムにシフトした今でもやはりヒルクライムTTよりはマスドスタートのヒルクライムレースの方が自分向きなのかもしれません。毎週やってるレースに比べてヒルクライムは数が少ないですが、悔いの無い戦いができるように、未来に後悔しないためにも今を頑張りたいと思います。

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