と聞かれたらエンジン至上主義の私としてはとりあえずエンジンなのですが、
それ以外となると、やはり地面に近い所から、タイヤ、ホイール周りでしょうか。
��ここのあたりの考え方はドライブトレイン最重要理論でまとめています)
ホイールはいろんな種類が出てて、めちゃくちゃ高いのまであるけど、
とりあえず最優先でタイヤを考えると、チューブレスタイヤという選択肢が
魅力的に見えてきたわけです。
特にマンハッタンのようなPotholes(いわゆる道路の穴ぼこ)が多かったり
ガラス破片が散らばったりしてる道を走ると常にパンクの恐怖が付きまとうわけで。
というかまさに9月のNYC Century Ride Tourではゴール直前にパンクしちゃったわけで。
というわけで耐パンク性が強いというチューブレスタイヤは喉から手が出るほど魅力的なんです。
チューブレスタイヤを使うとなるとホイールの選択肢も2Way(チューブレス対応)ということで絞られてきます。
メジャーどころとしてはシマノのDura-AceモデルのWH-7850-C24-CLか、カンパのEurus(ユーラス)、
Shamal(シャマル)あたりでしょうか。
結局、シマノのDura-Aceかカンパかで迷ったけど評価が高くロングライドに強いというカンパに。
で、Eurusを買おうと思ったのだけど、安いイギリスのオンラインショップでは、Eurusはハブがカンパの
グループセット対応のものしか選べない・・・。ところが上位モデルのShamalであればシマノハブが選べる。
ぶっちゃけEurusの黒いボディがShamalよりもカッコいいと思っていたし、重量の差(Shamalの方が軽い)
もハブ部分の差で外周部分はあまり変わらず数値ほど違いはないということだし、重い分剛性も高そうで
長持ちしそうだったので、Eurusが第一希望だったのだが、しょうがないから100ポンド近く多く出して
Shamal Ultra 2Way-Fitを購入した。
というわけで届いたHutchinson(ハッチンソン)のFusion2 Tubelessタイヤを早速Shamalにはめてみます。
はめてみます。。。はめて。。。
は、はまりません!
なんてことでしょう。まるで目の前にしゃぶしゃぶがあってすごくお腹がすいているのに食べられないような状態。
押しても引いてもビードがリムに入らず、1時間が経過し、腕も指も感覚がなくなってきました。
もう既に深夜だったのでその日はあきらめて二日目にまずは情報収集から始める。
Webで探してみても、裏技のようなものはなく、コツとしてビードをリム底にいかに落とすかが書いてあるくらい。
やはり正攻法で、できるだけ我流を廃して、IRCの動画を見ながらやるしかないのか。
聞くところによると、カンパのリムに「Hutchinson以外のチューブレスタイヤは使うな!」と書いてあるように、
実は規格が全く一緒というわけではなく、タイヤやホイールによって微妙に周径が違うようで、シマノの方が
カンパより入れやすく(つまり周径が短い?リム底が深い?)、タイヤの方はハッチンソンが一番入れやすい
らしい。
というわけでもしかしたらカンパのShamalとハッチンソンは入れにくい相性なのではという不安が頭をよぎる。
果たしていくら試してもうんともすんとも言わず、もう指も手も腕も疲れていたので日を改めて再挑戦することに。
ちなみにチューブレス用タイヤレバーなるものもあり、品薄のところやっと在庫がありそうなオンラインショップを探し出して注文するものの時間がかかるそうで少なくとも数日中には届きそうにない。(追記:3ヶ月後に届いた)
三日目。
あらゆる限りの手を試そうと石鹸水をふんだんに塗りたくった。
もともとビードを入れやすいように、ビードとリムの外側(ブレーキがかかるところ)に塗っていたが、そもそも
塗る場所が不十分で、先に入れたビードと後から入れたビードをスライドさせる(後から入れたビードの方を
リム底に落とす)ために、リム底近辺にも石鹸水を塗るべきではないのかと思い、リム底にも塗りたくる。
そしてIRCの動画を参考にする。
サイトによっては、バルブの逆側からリム底に落としたら、たるませることなく左右に動かしバルブ側まで
入れていかないといけないというようなことが書いてあるが、IRCの動画では途中で手を離している部分も
あり、必ずしも始めから最後まで力を緩めてはいけないというわけでもなさそうだった。
一方の手でバルブ側の最後のはまらない部分を押さえつつ、丁寧にボツボツビードを落としていくと、
最後に「こりゃいけるんちゃうか」というところまでいくので、あとは力で一気にねじ上げる。
あらん限りの力を込めて、ググーとねじ上げ続ける。
ゴァアアアアァァアアアアァァァァァァーーーー!!!!
と自分でも恥ずかしくなるくらいの咆哮を上げてなんとかついにビードがリム内に収まった。
喜びがこみ上げてくるとともに、冷静になると我ながらなんて叫び声をあげてしまったんだと自覚。
同じように前輪もやって無事装着完了。
両手は真っ赤に腫れているが、なんとかコツをつかんだ気がする。
以下、備忘録も込めてに手順を書いておく。
- 石鹸水をリム底やリム横、ビードに満遍なく付けておく。前輪をやるときは付けなくてもできたが、すべりやすくなるのには違いないと思うので、少しでもやりやすくなるのならちゃんと塗っておいた方がいい。
- 片側のビードをリムにはめる。バルブ側からでも出来ないことはないが、余裕をもってバルブと反対側から入れていく。このときにリム底に入れて最後の部分を持ち上げるだけの余裕を作るという感覚をつかんでおくとよい。
- バルブと反対側から入ってない方のビードをリムに入れていく。このときは単に入れるだけよく、リム底のビードを入れ替えるようなことは気にしなくてよい。
- バルブ近くまでいくと、だんだん硬くて入らなくなってくるので、そこまでいったら両手を使ってこれまで入れて来たビードを、親指で奥および下(リム底)に押し込むようにしつつ、他の指で反対側の最初に入れた側のビードを引き上げるようにしていく。
- 反対側のビードの線がリムから出ている(くらい上にあがっている)かチェックして、逆に今入れている方のビードの線がリムの中に入って(隠れて)見えなくなっていることを確認する。それが不十分であれば上の作業を繰り返してちゃんとリム底にビードを入れていく。
- 一通りリム底にビードが入ったら、再度バルブ近くのビードを上げにかかる。カンパのShamalの例では、ここでバルブ付近のCAMPAGNOLOのロゴの、CAの間と、LOの間くらいまで左右のビードが入っている状態になっていれば上出来。
- それでも上がりきらないと思うので、あとは局所的にリム底に入れつつビードをたぐりよせていく。片方の手でグッとバルブ付近のビードを引っ張って(たるませないこと)、もう片方の手でリム底への押し込み作業を行っていくと、ところどころボコッといったり、ボスッっと入るところがあるので、そのたびにビードを引っ張っている手でビードを引き上げて、あまったビードを手繰り寄せる。
- 上記作業を手を変えたりしながら右回り、左回り両方ともやり尽くし、もうリム底に入るようなところないと思ったら最後の引き上げるをする。この時点でカンパのShamalとハッチンソンであれば、CAMPAGNOLOのロゴのAMの間とOLの間くらいまで左右のビードが入っているのが目安。(AMの間とLOの間だったり、CAの間とOLの間でも力と気合い次第でなんとかなる)
- 最後にバルブ付近のビードは引っ張ったままタイヤを持ち替えて、入っていないビードを向こう側にし、車のハンドルを持つような形で、両手の甲を上に向けて、親指は手前を、四本の指は向こう側でビードがはまっていない部分(上でいうAMの間とOLの間)を押さえて、一気に手前にねじ上げる。
- ねじ上げる過程で新たに入った部分はリム底に入れるようにぐいぐい押さえつつ、腕全体を使ってねじり上げ続ける。
- 最後は右手でグリッとねじり上げたら、せっかく手繰り寄せたグリッが元に戻らないように左手を添えてさらに左手でグリッ。次にさらに右手でというように両手をふんだんに使って雑巾を絞るようにねじり上げる。イメージとしては水拭き雑巾の全ての水分を出し尽くすような感じで手のひら全体でねじり上げる。
- 火事場のクソ力を出して、グアァァーーと雄叫びをあげて力を振り絞ると全部入る。
一番最後の説明だけ根性論になってしまったが、こんな感じでやれば入るはず。ただもっとスマートなやり方があればいいなぁ。というかあるだろうなぁ。
実は予め買っておいたパンク防止剤のプロテクトエアー。
とてもじゃないがすぐに外してやり直す気にはなれず、とりあえず無しで装着する。
もし次外す機会があったらそのときに入れよう・・・。
というかケーキのクリームのデコレーション用注入器(?)みたいにもっと細いのがあればビードをはずさなくても隙間から入れれそうだが。。。
タイヤをはめて空気を入れてホイールを持ち上げてみる。シャマルとチューブレスの軽さはこれまでのホイールと左右の手でそれぞれ持って人間天秤状態になると一目瞭然。めっちゃ軽い。そして自転車に装着。
ちなみにホイールが違えばクイックリリースも違う。カンパニョーロが1930年に発明したというクイックリリースだけど見た目はやはり完成品だけかスペ シャライズドの方はシルバーにブランドロゴの「S」がついていて全体的に調和する。まあその分重いし、クイックリリースだけホイールと違うものを使っても 変なのでこれもカンパのものに交換する。
まずは後輪を装着。
次に前輪を。
装着完了。ためしに三本ローラーで試してみるが装着は問題なさそう。
実際の感触は路面を走らないとわからないだろうから早く走りたい衝動に駆られてきます。
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