それは、「下りでもペダルを回し続ける」ことである。
ロードバイクを扱っている記事やブログなどでも、「下りでもペダルを回し続けるべし」と書いてあるものが多い。掲示板などでは、「高いロードバイクに乗ってて下りでペダルを回していない人を見ると笑ってしまう」といった意見もあり、一部では「下りでペダルを回さない人」=ド素人として見下してるような見方まであるようだ。
ちなみにランス・アームストロングとカーマイケルの共著「The Lance Armstrong Performance Program: Seven Weeks to the Perfect Ride」でも「下りでもペダルを回せ」と書いており、乳酸除去を促進するためであったり、休む代わりにペダルを回して加速しろとも書かれている。
この点、Training and Racing with a Power Meterでは全く逆のことが書いている。
ケイデンスチャート(WKO+で表示可能)を元に、レースで勝つ選手が、いかにペダリングをしない割合があるかが指摘されている。
曰く、「ケイデンスが0rpmの部分はペダルを回していない時間であり、レースで上位に食い込む選手はこの割合が高い」とのことである。さらにこうも言っている。
ロードレースの別名は「エネルギー節約ゲーム」だ。
もちろん練習では持久力を付けるのが目的でもあるので回し続けるべきだろうが、少なくともレースではできるだけペダルを回さない箇所を作る方が良いらしい。(そもそも集団でドラフティング中では前がつかえていてスピードを上げれないこともあるが)
というのも、これはペーシングの問題にも関わってくるからである。
例えば平均出力が同じパワーになるように走ったとしても、単に同じパワーで走り続ける場合と、コースの緩急に合わせて出力を変える場合とではタイムが変わってくるというものである。結論から言うと、常に同じ出力を出し続けるより、登坂では出力を上げ、下りではその分休む方が、同じ平均出力でもタイムが伸びるらしい。
この辺が単に戦闘力(FTPの値)だけでは決まらないロードレースの奥深さなのかもしれない。
0 件のコメント :
コメントを投稿