UCIレース日記第三十一戦:さくせん 【いろいろやろうぜ】

昨日の激辛を食べた後、家に戻って床に就く。

目覚ましの1時間前に目が覚めてトイレへ。その途中で冷たい牛乳を飲んで腸内を刺激。その後トイレで30分近く格闘してなんとか体を軽くすることに成功。

そして定刻通りフロイドベネットフィールドへ向けて出発。

レース会場に着くとまだカテゴリー5がレース中。



水分を摂りすぎたせいかトイレが近い。幸いフロイドベネットフィールドにはトイレがあるので用を足しておく。



ゆっくりとテスト周回を2周ほどしてロードバイク仲間のかめらいだーさんを応援。



ほどなくしてカテゴリー5が終了してカテゴリー4のスタートに。

前回のことがあるので今回は集団の中切れに巻き込まれないようにあらかじめシリーズリーダーのブラッドをチェック。ちなみにこの青いジャージがリーダージャージ。



さらに今回はうちのチームが自分含め4人もいるので戦略の幅が広がる。前回優勝したジョンに加え、早朝トレーニングで何度も一緒に走っているエリックとヤックも参加。




■レーススタート

今回マークするのはシリーズリーダーのブラッドとチームメイトのジョン。彼らをマークしておけばとりあえず入賞圏内にロックオンできる確率は高い。しかしチームメンバーが多いので、場合によってはチーム戦になりチームとして動くことになりそうである。

1周目は集団の中盤でステイ。といってもすぐにアタックを仕掛けてくるかもしれないので、ブラッドの2列後方をキープ。

1周目後半からアタックが出始め、かなり荒れたレースになる。自分も先頭を牽いたり、アタックを潰したり、アタックに参加したりを何度も繰り返す。

そんなことを繰り返しながら4周目にヤックが単独で逃げに出る。が、単独のため遅かれ早かれ集団に吸収されそうな情勢である。

そこでジョンから耳打ち、「カウンターアタックかけられるか?」と。

前々回、カウンターアタックでTeanyのチームに逃げ切られたことを忘れていないので「おし、やってみる」と答えて、ヤックが吸収されるのを先頭集団内で、かつ先頭の牽きには加わらずに待つ。ところが、ヤックが快進撃を続け、1周経ってもまだ追いつかれずに独走を続けている。

こうなったら先頭で集団のペースを遅くしてヤックの逃げをサポートした方がいいかなぁなどと考えていると、ジョンが右側から一気にスプリントして差を詰めていく。まだカウンターのチャンスじゃないのにチームメイトの逃げを潰しちゃうよと思いつつも、シリーズポイントを持っているジョンについて走る。

その後、自分もジョンも疲れたころにヤックを吸収。6周目で飛び出した他チームのレーサーが吸収されるのを見計らって自分がカウンターアタックをかけるがタイミングが悪くチームメンバーは誰もついてこない。もともと独走で逃げ切るつもりでかけたアタックではないのでほどなくして吸収される。一方エリックも程なくしてアタックをかけ、ついていった他のチームのレーサーと2人体制であったこともあって1周ほど持ったがやはり吸収される。

そして7周目、もはや10回以上アタックと失敗が繰り返された中でノーマークのレーサー2人がアタック。ブラッドもジョンも見送りで誰もが「またしばらくすれば吸収されるだろう」と思っていたと思われる…。

ところが8周、9周と過ぎ残り2周。だが誰も動き出さない。いや、ところどころ動きはあるのだが、本気で逃げを潰そうとするレーサーが出てこない。一気に逃げ集団との差を縮めれるようなパンチャーが欲しいところだが。

そうこうしているうちにファイナルラップに突入。第二ストレートで痺れを切らしたヤックが「俺のホイールに続け!」と叫んで一気に飛び出し集団は高速状態へ移行。

第二ストレートを終えて第三ストレートへ。ヤックは疲れ果てて後方へ。

ところがここでまた先頭はお見合い状態

「ここで行かなきゃどこで行く!?」。自分は先頭から7番手ほどにいたのだが、ヤックの頑張りを無にするようなスローダウンに嫌気がし、「続け、続け!」と叫んで一気に先頭へ出て追撃

100メートルほど開いていた逃げ2人との差を30メートルほどまで詰める。

後ろを見るとついてきているので「行け!」と後ろに叫んで横にそれる。

が、誰も追撃していかない…。

お前ら後ろにはちゃんとついてきたくせに……。

とがっくししながら、スプリントが終わったあとも先頭を牽いていく。もちろん逃げとの差は縮んでいかず。

そんなこんなで最終コーナーを回る。

そこでようやくというか、もう最後のスプリントに入っているので、やっと後ろで休んでいた連中が出てくる。もちろん協力するためではなく、最後に漁夫の利を狙うためだ。

第二ストレートで協力し合わなかった今となっては、ホームストレートでスプリントしても時既に遅し。ホームストレートでは逃げ2人もスプリントに入っており、集団先頭でゴールラインを切ったレーサーも逃げ2人から20メートル近く離されていた。

自分もスプリントに入るが直前の追撃で体力を使っているため後ろからフレッシュな状態でスプリントをしてくる奴らとは状況が違う。バンバン抜かれて、それでも最終的には9位でゴールヤックに至っては力尽きて最終コーナーで集団から抜けていた。

ということで9位であったが、個人的には中途半端な感がある。最後はチームとして動いてジョンを勝たせようとした結果、9位に残っていたというイメージ。

どっちつかずでFFで言えば青魔導師的なことをしてしまった。

追うなら追うで、ヤックのように着順に入ることを考えずに最後のスプリントは放棄して、第二ストレートで全力を出していれば、あのまま1人で牽き続けても前の二人に追いつけていただろう。それならそれでジョンだけでなく集団全員へ夢を託すことができた。(まあ協力しようとしない集団にそこまでする義理はないかもしれないが)

逆に着順に拘るのであれば、トップの2人はそのまま逃げさせて、集団内で働かずに力を蓄え続ければ5位以内にも入れていたかもしれない。

ただ自分的に練習試合の位置付けの今シリーズは、「いろいろやってみよう」がキーワード、来シーズンのための前哨戦なので「する後悔」をしてよかったと思う。保守的な走りをして多少順位が上がったとしても中長期的に見て得るものは少なかったであろう。



そういった反省点はあるものの、総括すると、とても充実したレースであった。

アタック、アタック潰し、逃げ、牽きを何度も繰り返して一触即発が続き、追撃あり、スプリントありで45分間が過ぎるのが早かった。

そういえば、先頭を交代するときに、ちょうど交代する相手が前回一緒に2人旅をしたTeanyのジョシュアであった。彼とは今回のレース後も健闘を称え合って固い握手を交わした。こうして戦友が増えていくのも楽しいものである。

やはり先頭付近は面白い。集団の後ろで巡航についていくだけだと、いつの間にか逃げが決まっていて実質「レースに参加していない」状況になりかねない。一方で、先頭でやり合うには縦横無尽に動き回るだけの脚が必要で、レースを存分に楽しむためにはそれだけの脚があることが条件となる。

来週のレースが終わればほぼ完全にシーズンオフに入るので、レースを支配できる脚を持つために肉体改造計画にでも着手したいと思う




2 件のコメント :

  1. そうか、小生はHome Legしか見ていないから、貴殿が第3Legで前に出ていたことを知らず、展開が読めませんでした。あと、最初に一人で飛び出た貴殿チーム員の動きが不可解でしたが。誰かが途中まで牽いて彼を番手にするとかの事前協議があったのに、うまくいかなかったのかなあ、あるいは、彼の後ろに誰かが付くはずだったのかと。
    ところで、ヒラメの件、小生の東京のOffice宛でOKですよ。小生はもっと前傾しないとなあ。写真ありがとうございました。

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  2. 初心者ロードレーサー2011年10月27日 0:03

    はい。第3Legで集団の先頭を全力で牽いたので既にホームストレートでは脚をかなり使っていてしまいました。まあそれを承知の上で自分の意志で牽いたので、牽かされていたのに比べれば納得できる内容でしたが。
    ヒラメの件はまた後ほどご連絡いたします。Cat5の最後の数周を見た感じでは前回よりも前傾になっていたと思いますよ。

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