単に「これからは短いヒルクライムでも状況に応じてウォーターボトルを装備すればいい」というだけではなく、ハイドレーションの方法自体を再考したいと思う。
というのも、体重をかけてもペダルが回らないような激坂ヒルクライムでは腕の力を使ってペダルを押し込んで行くしかなく、それが一部だけなら勾配が緩んだときにボトルに手を伸ばせばいいのだが、ひたすら激坂が続くような今回の場合ではウォーターボトルを装備しても片手を離して飲んでる余裕などなかったのである。
思い返せばニューヨーク市内でレースをやっていたときも、体にとって最適なタイミングではなく、周囲の状況において最適なタイミングで水分補給をせざるをえなかった。
例えばプロスペクトパークでは長い下りが終わってスタート/ゴールライン前の平坦で水分補給する人が多く、プロトンも水分補給の雰囲気になるのでそこが水分補給タイミングであったり、逃げている最中ではローテーションで先頭から下がってトレインが安定したタイミングであったり、混雑してスピードが乗っている集団では集団の端で安全マージンをとって補給したりしていた。
この点、アスカトニーのような激坂でも水分補給のタイミングが勾配をはじめとした各種要因に左右され、本当に体にとって必要なタイミングでの補給が難しく、ヒルクライムの体勢、ペダリングを保ったまま水分補給できないものかと考えたものである。
そこで参考になるのが、トライアスロンでよく使われているハイドレーションスタイルである。
同じ姿勢を保ったまま出力を維持するトライアスロンでは、姿勢を崩さないでも水分補給ができるようにセットアップしている人も多く、「姿勢を保ったまま」「一定の出力を維持」というのはヒルクライムにも通じるところがある。
そしてトライアスロン界で需要がある以上、そういったパーツが各種発売されているのである。
上掲のように、チューブ(ストロー)を使って水分補給できるハイドレーションは各種あるのだが、大きく分けてそのタイプは2つで、人に固定するか、自転車に固定するかに分かれる。
前者の場合、Camelbakのようなバックパックを使って水分補給するのが一般的である。
が、中にはベースレイヤーに統合されているハイドレーションパックもある。
ということでその両面から最適なハイドレーションシステムを検討していこうと動き出したわけである。
ベースレイヤー内蔵型のハイドレーションパック…か、かっこいい!
返信削除映画『DUNE砂の惑星』のスティルスーツを連想させます(古い)。
でもこれ体温で、飲むには絶妙にやな感じの温度にキープされそうですね…w
私もそう思いましたが、そのために背中とバックパックとの間にクーラーボックス素材の保冷シートがついているそうです。しかもその保冷シートは着脱可能ということなので、ニーズ次第(ヒルクラ用にとにかく軽くしたいとか、季節によってとか)でカスタマイズが効きそうです。体重をペダリングに利用する場合でも自転車を重くするより上モノ(ペダルにかかる重量)を重くした方が効果的なのだとは思いますが、逆に重心が高くなるのはコーナーリング等々ではデメリットですね。
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