ちなみに修復でもいけるかと思った背景は、レースのクラッシュ直後にまで遡る。
間違いなくクラッシュ時に破損したのであるが、その後普通に、というか平均出力ではクラッシュ前よりも高出力で山頂まで上っており、途中でダンシングも織り交ぜている。
さらにレース後、麓まで自走で山を下ってきたが違和感も全くなく、破損に気付いたのは駐車場に戻ってきてからであった。
そして問題の破損部分を押すと折れたカーボンのミシミシという嫌な音がするが、エンド部分は思いのほか頑強で破損の影響も限定的な感触であった。
もう一つ言えるのは破損状況。
高負荷がかかってフレームが耐えられなくなり折れたのではなく、外部から(おそらくシューズ)の衝撃によって一部分が陥没した形になっている。
つまり、通常のライドで軋むような慢性的な負荷によってカーボン疲労(という言葉があるのかわからないが金属疲労的な感じ)で折れたのならフレーム自体が寿命に来ているといえるかもしれないがそうではないということである。
ちなみにディスクレイマーであるが、上記のように状況も個々の場合で違うので、このエントリは決してDIYによる修復を勧めているものではなく、もしDIYで修復すべきかと聞かれれば安全面からすべきではないと答えざるを得ない。自己責任だからこそ取れる手段である。
ということでPlast-Aidというプラスチック補修剤を取り出す。
粉と液体を混ぜてかき混ぜる。
このPlast-Aidは、液状→糊状→粘土状→固体状→カッチカチやぞという順に時間経過と共に変化していく。
液状だとドロドロと空洞内に流れ落ちていってしまうので、糊状の状態でカーボンの間に染み込ませるように埋めていく。
更に二度塗りして補強。
しばらくして固まったら少し透明がかってくる。
さらにその上からコーティング。
これで陥没部分を覆うように補強。
1日置くとカッチカチに固まる。
補強だけであればこの時点で大丈夫なのだが、見た目や空気抵抗のことも考えてヤスリがけ。
指で触っても違和感(デコボコ)がなくなるくらいまでヤスリで綺麗にしてやる。
さらにホワイトでペイントした後に、撥水性を持ったクリアコートで表面をコーティングしてやれば補修のできあがり(自転車メーカー別のカラーインクなど売っていないので自動車のものを代用)。
カーボン補修について触れているウェブサイトでも書かれている通り、専門機器を使わないでカーボンの影響箇所を確かめる簡単な方法は叩いてみること(※こちらも上記ディスクレイマーの通り、本来は見えない箇所が割れている可能性もあるので専門家にチェックを任せた方がよい)。
以前はミシミシと薄いプラスチックシートが軋む音がしていたのだが、修復後は押してもビクともせず、叩いても他の箇所と全く遜色ない音で、ミシミシ鳴っていたときとは雲泥の差。
結局1日置いた上にヤスリがけは後日行ったのだが、実質作業時間は1時間ほど。
プラスチック補修剤、ペイントペン、ヤスリともにすでにあるものを使ったので、今回追加で出したコストはゼロ。
結局最も安く、最も短時間で修復して次のレースの日の当日を迎える。
このレースで修復の成否を見極めるとともに今後の方針を決めようと誓ったのだった。
なんとかプラスチックで補強…
返信削除ご苦労様でしたm(__)m
わたくし…BONTRAGERのSPEED SENSORとNODE1.1をやっと購入
自転車持たずに行ったので、自分で取り付けたいと思います( ̄^ ̄)ゞ
結構よさそうなですね補強。
返信削除案外このままずっと使えちゃったり?w
治して使う、日本人の基本。すばらしい。
返信削除でも、あの白地に黒ロゴのRidleyは綺麗やなあ。
なんかそんな気がしてきてます・・・。
返信削除そうなんですよね。おそらくフレーム新調するとしたら機能云々よりも見た目の綺麗さが理由で買いそうです・・・。
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