これが年収10億円越えの確定申告書(本物)だ

アレだよアレ


大人になると物忘れが多くなる。

会話の中でも「アレだよ、アレ・・・」と口から出かかってるのに出てこない経験は山ほどある。

一説によるとこの理由は、子どもと比べて大人には試験がないまたは少ないかららしい。

試験とはすなわち覚えたことを思い出す行為。

日本史といった知識系はもちろん、数学の応用問題だって公式や基本的な部分は「思い出す」必要がある。

そう言われれば思い出すと言う行為を試される機会は随分減ってしまった。

社会人の成績表


それと同じく、試験の点数というものも、学生にあって社会人になるとなくなるまたはほぼなくなってしまう

会社には人事評価があるものの、人事評価は学生にとっての通知表のようなものでしかない。あくまで定性的なものであって、社外でも共通して通じるような客観的な指標とはほど遠い

センター試験の点数のような、もっと全国統一的かつ定量的でガツンと現実を突き付けるようなものはないのか。

そう、それこそ確定申告だろう。

確定申告であれば全国共通、どの個人でも共通のフォームで稼いだ額、税金が一目瞭然である(※給与所得のみの場合は確定申告が不要だったり、青色、白色あるものの、収入、控除、税金という要素は共通なのでここでは同義としている)。

資本主義社会に生きる以上、下世話な話しだがカネが統一指標となるのは至極当然といえる。

アメリカでは日本の確定申告にあたるタックスリターン(Tax Return)を毎年各個人が提出しなければいけない。

ちなみに今年の期限は4月17日。

自分もやっとタックスリターンを提出。

国レベルと州レベルでそれぞれフォームも違うので、連邦税、ニューヨーク州税、ニュージャージー州税用のタックスリターンをそれぞれ提出しなければいけない。

良くも悪くも日本にいたときは会社がサラリーマンを肩代わりして申告処理を行ってくれていたが、勝手に税金なり社会保険料なりをとられていくので、自分のカネなのに当事者意識を持ちにくいという欠点があった。

タックスリターンが終わって初めて去年一年の自分の頑張りを総括できるし、今年の予定納税でテンションを保っていくことができる。

ミットロムニーのタックスリターン


ちなみにアメリカでは大統領候補はタックスリターンを公表するのが通例となっており、以前物議を醸したのが共和党のミットロムニーのタックスリターン。

去年、大統領選後にリークされたトランプの実効税率は約25%で、ヒラリーの34.2%より低いと話題になったが、ミットロムニーの実効税率は驚異の14.1%

現行の最高税率の39.6%※に比べてあまりに低い税率(※2018年から2025年までは37%)。

そして収入はこれまた驚きで$13.7ミリオン



さらに世間を驚かせたのはその量。

なんと彼のタックスリターンは379ページに及ぶ。

そして42ページ目から275ページ目までの233ページはForm 8621なのである。

Form 8621はPFIC(Passive Foreign Investment Company、消極的外国投資会社)に関するもので、ケイマン諸島を筆頭に、アイルランド、オランダ、ルクセンブルクと資産を海外に分散させているのがわかる。



トランプもそうだが、彼ら富裕層のタックスリターンを参考にするのもいいかもしれない。


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