チャイナタウンの接客クオリティ

チャイナタウンで馴染みのベーカリー。

そこの葡撻(ポルトガル風エッグタルト)を自分はよく食べているのだが、先々週、4個買ったはずなのに、家に帰って見てみると2個しか入っていない・・・。

すでに数日経ってしまっていたし、そもそも2ドルちょっとのためにわざわざチャイナタウンまで行く方がお金と時間がかかって割りに合わない

それに店側が入れ忘れたという証明をするのも不可能。

ということでまあしょうがないと思っていた。



そして昨日、いつものようにチャイナタウンに行ってポルトガル風エッグタルトを買うと、

「この前、2個入れ忘れてたでしょ」

と店員の方から言ってきて、追加で2個入れてくれた。

そもそも2週間前のことなのに覚えていてくれていたことにびっくり。

愛想の良さでは日本の接客サービスが一番と言う声はよく聞くし、自分もそう思うが、一方でこっちはこっちで良いと思えることがあったりする。

例えばジョージワシントンブリッジをニュージャージーに向かうバスで、運賃の2ドルに対して細かいお札が1ドルしかなく、20ドル札を出そうとしたときに「お釣りがないから1ドルでいいよ」といって1ドルで乗せてくれたり、



ランチを買いに行って12.6ドルで60セントを出そうとしたら「細かいのはいらないよ」といって60セント分得したこともある。

まあ店員自身、お客側のことを思ってではなく、細かいお金は面倒くさいという理由で受け取らなかったのかもしれない。

が、こちらは概して日本に比べて店員の裁量権が大きいと思う。

日本のコンビニのアルバイト店員には100円おまけしたりといった裁量は与えられていないだろう(し、店のマネージャー側からしてみれば勝手におまけさせられては困るので経営管理上はその方が好ましいといえる)。

良くも悪くもテキトーなのだろう。

そしてその分仕事でのストレスが溜まりにくいのかもしれない。

以前日本に妻を連れて行ったときの言葉を思い出す。

「日本の電車は時刻通りに来るしサービスレベルも高いのに、電車内にいるサラリーマンを見ると浮かない顔をしていてストレスが大きそうだ。ニューヨークは電車やバスが30分遅れることもざらだけど日本のサラリーマンより幸せそうに見えるのはなんでだろう」と。



ちなみに先月発表された「世界幸福度ランキング」では、日本の幸福度は主要先進国中最低レベルの54位で、アメリカ(18位)、イギリス(19位)、ドイツ(15位)から大きく離され、旧共産主義圏の東欧諸国と同程度となっている(リトアニア(50位)、スロベニア(51位)、ルーマニア(52位)、ラトビア(53位))

国連の関連機関がまとめる「世界幸福度報告書」の2018年版が14日、公表された。各国の人々に尋ねた幸福度の順位で、日本は156カ国・地域中54位となり前年より三つ下げた。

調査は、各国で毎年1千人程度に「今の幸せは0~10の段階でいくつか」と尋ね、国ごとの過去3年の平均値を算出して発表している。「幸せの内訳」として、国内総生産(GDP)などの指標や「困った時に頼れる人がいるか」「選択の自由があると思うか」などの質問の答えから、その数値となった要因の分析も試みている。

世界幸福度ランキング2018発表 日本の順位は?

ちなみに、ニューヨークでは電車やバスが遅れることは日常茶飯事なので、多少遅れて出社しても特に何も言われないし、遅延するのが当たり前になっているのでそもそも「遅延証明書」などというものは存在しない

雪が降れば公共交通機関自体が簡単に止まってしまうので、家からリモートで仕事をすることもしばしば。

結局、要求されるレベルがそこまでガチガチではなく、良い言い方をすれば「社会の寛容度が高い」ので、仕事や生活上のストレスも少なくて済んでいるのかもしれない

ちなみに冒頭のチャイナタウンのベーカリー。

葡撻を2個入れ忘れた失敗を帳消しにしたと思ったら、今度は飲み物をオーダーミス。

頼んだものと違うレモンティーが入っていた。

こっちはこっちで、「まっ、いっか」と言って飲む。

これぞ愛すべきチャイナタウンクオリティー。


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