因縁のフロイドベネットフィールドでのレースである。
というのも、これまでフロイドベネットフィールドで走ったレースは2回。その2回とも千切られてしまっており、良い思い出が全然無い。ということで今回の目標の一つは「集団から千切られないこと」である。
前々回のエントリで述べた通り、コーナリングの課題が多い自分としては、今週末のレース二本はコーナリング強化週間として位置づけている。
フロイドベネットフィールドは単純なオーバルコース(楕円形)と同じように見えるが、実際には台形をしているので、二つのコーナーは鋭角コーナーとなる。
■レース前
レース会場に自走で向かうが土曜の朝は気持ちがいい。
オーシャンパークウェイではマラソンが行われており、フロイドベネットフィールド近くのゴルフ場では朝からゴルフに興じる人々を見ながらレース会場に向かう。
フロイドベネットフィールドに到着すると簡易遊園地が設置されており、いつもの入口から入れないので迂回して入ることに。ニューヨークではサマーシーズンになるとこのように簡易遊園地になる場所が何カ所かある。
天気予報は晴れだったが、実際のレース会場は霧がかっている。
まずは受付を済ませる。すでにオンラインで申し込み済みなのでPre-Regとしてチェックイン完了。
時間がまだあったのでテスト走行がてら一周。やはり一週間降り続いた雨のせいで大きな水たまりができている。
そしてレースがスタートする。
■レース開始
スタート直前に「水たまりが多いけど危ないから急に避けずに直進するように。ちょっと濡れるだけさ」との注意をもらってスタート。
それほどきつくもなく、かといって緩やかでもないペースで、緩急がありながらも集団が進む。
ただ一周のラップタイムではこれまでよりも速いので、風の違いによる影響はあるかもしれないがなかなか良いペースなのだろう。
走っていくとやはり水しぶきを受ける箇所が多く、気付くと顔もサングラスも腕も泥だらけになっていた。
とりあえずこれまでのレースでは二回とも千切られたので、今回の目標の一つは最後まで千切られないこと。
だが、毎回鋭角コーナーで遅れを取ってしまい、コーナー脱出後に多少踏んで集団に追いつくというのを繰り返す。
この点、文章で説明しにくいが、鋭角コーナーの最後の部分でイン側が大きな水たまりとなっており、赤いコーンを立てて迂回するように塞いでいたため、純粋な鋭角コーナーにはなっていなかったのである。
つまり、自分は台形の大きな鋭角コーナーとしてコーナリングをしていたが、実際は水たまりによる通行止めによって、右に緩く曲がる直線+L字コーナーという状態にコーナーの性質が変わっていたのである。
ただコーナー下手な自分はそれに気付かずに台形鋭角コーナーを攻めている気で走っていたので、今日の条件ではまだカーブになる手前の段階でカーブの初動に入ってしまっていたため出遅れ、カーブの最後の部分でコーナリング軌道が乱れてさらに出遅れていたのである。
結局4周までそれに気付かずに走り、ファイナルラップになってやっと気付いて修正し、ほぼ遅れずにコーナーを攻めることができた。
そして最後の直線。
ゴールスプリントが始まったが、自分はポジション取りが悪く、一気に捲ろうと思ったところで右前にいたライダーが前を塞いでくる。「こいつも一気に捲る気か」と思って彼の後ろにつくが彼は失速して全然伸びない。
このままでは共倒れになってしまうのでさらに左に飛び出して踏むが、スプリント集団から外れて独り左端でスプリントしている状態になりドラフティング的にもかなり不利。
そのまま捲りきれずにゴールラインを切る。
おそらく8位か9位。今回は5位まで入賞なので入賞圏外である。
■総括
ということで課題が残るレースではあったが、「コーナリングを改善すること」「落車しないこと」「集団から千切れないこと」というフロイドベネットフィールド三大目標は達成できたのでまあ及第点としておきたいと思う。
明日は180度のヘアピンカーブがあるクリテリウムである。
しかも恐らく今年参加するレースの中でレース会場が一番遠く、往復90km弱かかる。
とりあえずこれだけ遠いレースも今年最初で最後だろうし、180度のヘアピンカーブでレースができる機会も貴重なので、初夏のプチ旅行と位置づけて頑張ってレース会場まで行こうと思う。
ニューヨークのブルックリン?近くでのクリテリウムレース。
返信削除何か想像するだけでワクワクします。
UCIって、あのUCIプロツアーのUCIですよね?
そんなレースに出て、10位以内?すごいですね。
アメリカはレース環境が整っているのでうらやましいです。
次回も頑張ってください。
正確にはUCIが直接運営しているわけではなく、下位団体のUSA Cyclingに認定された地元チーム開催のレースになります。ただ、UCIのロードレースルールが適用されますし(ロードバイクの仕様規定など)、Proカテゴリではツール・ド・フランスにも出ているサーベロテストチームのプロレーサーが走ったりしています。
返信削除また、同じくツール・ド・フランスでステージ優勝もしているGeorge Hincapieはニューヨークのクイーンズの出身で、彼はプロスペクトパークやセントラルパークのレースでそのキャリアを開始したので、道はシャンゼリゼまで繋がっているようです。まあ道が繋がっていても私のように実力が伴わない場合は先には進めませんが(笑)。