そしてスタートする前にサイコンのログをリセットしようと、Garmin Edge 800のリセットボタンを長押し…。
すると、「ピピピピッ」という普段耳慣れない音が…。
なんだかわからないうちにスタートになってしまい、とりあえずログをスタートさせて出発。
最初から15%前後の勾配になるので力を入れてぐんぐん上っていく。
が、スプリントでもないのに600ワットとかの数字が出てくる…。
明らかにパワーメーターの数値がおかしい。
もしかしたら、いや、もしかしなくても、先程のリセットでパワーメーターのキャリブレーション値もリセットされてしまったらしく、補正がかかっていない非常に高い数値が出てしまっている。
そもそもパワーをペース配分の指標にしていたので、このめちゃくちゃな数値ではたまったものではない。
とはいえタイムトライアルはもうスタートしており、一度降りて再度手動キャリブレーションをしている時間はない。
ということで、これまでほとんど試したことがない、乗った状態での自動キャリブレーションをすることに。
CinQoの自動キャリブレーションは、クランクを逆回転に2回転させると行われる。
勾配は相変わらずきついが、すこし緩くなったところで2回逆回転させる…。
が、パワー表示の値は相変わらずおかしく、直っているようには思えない。
もしかしたら2回転に少し足りなかったのかもしれない…。
とはいえ、ヒルクライムで足を止めて逆回転など自殺行為に等しい。
しばらくは逆回転できず、やっと平坦に近いくらいの勾配になったところで今度は満を持して3回転ほど逆回転させる。
と、やっと自動キャリブレーションが効いたのか、それなりに普通のパワー値になってくる。
やっと普通にパワー値を参考にしながら走れる状態になり、気を取り直して黙々とペダリングを始める。
Garmin Edge 800のオーバーレイ機能
以前、TacxのGPSシミュレーションのエントリで「Garmin Edge 800の機能と合わせるとすごいことになる」と紹介したことがあったが、Garmin Edge 800には地図をオーバーレイで表示させる機能がある。
簡単に言うと、自分で用意した画像なり目印を、地図の上に表示できるのである。
例えば、「ここから下り坂」とか、「折り返し地点」といった文字を表示させることもできる。
自分の場合は、あらかじめTacxでシミュレーションした内容を元に、どこの区間でフロントのアウターを使って、どこはインナーで行くかといった、アウター区間、インナー区間でコース上を色分けしておいた。
これによって、ひたすらペダリングに集中しつつ、画面表示でルートが青色の時はアウター、赤色の時はインナーといった自分自身へのレースガイドというか、レース戦略をサイコン上に表示することができる。まるでチームのサポートカーからTT中に指示を受けるようなものである。
今回が初めての試行ではあったが、問題なく動いてくれてその恩恵にあずかれたと思う。
頂上へ
そんなこんなでペダルを踏み続ける。
惜しむらくは出走順の関係で、ちょうど前には30秒違いで2人、その前は5分も空いてしまっていたこと。
タイムトライアルは個人タイムとはいえ、視界の先に追い越す相手がいるかどうかで気力も違ってくる。
しかも前の2人は開始してすぐに追い抜いてしまい、しばらく孤独な一人旅が続く。
とはいえ、途中で5分差を埋めて視界の前方に他の選手が見え始め、そこからまた気合が入って抜いていく。
グレイロックは半分を越えると勾配が5~6%ほどまで落ちるので、そこからアウターにして一気に加速。
そして無事山頂ゴールに到着。
マサチューセッツの最高峰
頂上について息を整える。
用意されていたドリンクにバナナをいただく。
そういえば妻がレース中に追いかけて応援してくれるといっていたが、結局レース中に見ることはなく、ゴールからしばらくしてやってくる。
レース中の応援がなかったり、写真を撮ってもらえなかったのは残念だが、予想よりも早くゴールしていたということだと思うのでよしとしよう。
山頂は曇っていて肌寒い。
今回のタイムトライアルは、事前に希望のスタート時間帯を選ぶことができ、日中になって気温が上がると嫌だったので早目のスタートにしたのだが、その心配も杞憂だったくらいに寒い。
頂上には山の模型が。
こちらはグレイロック山の眺望台。
マサチューセッツの文字が彫られている。
反対側にいくと、一気にアダムス側の景色が眼下に広がる。
曇りに晴れ間が挿すような天気だからか、雲が低くてこれまた趣のある眺めである。
が、風が強い上に寒すぎて退散することに。
普通は自転車で苦労して上ったあとの下りは、頑張って貯めた獲得標高を吐き出すご褒美ライドのようなものだが、今回は寒すぎることと、まだタイムトライアルは続いていて上っている人(に加え、上下線とも普通に車が通る)の邪魔になるため、自動車に乗せてもらって麓まで戻る。
麓に戻ると寒さが和らぐ。
そして参加者は無料のシチューをいただく。
スタート地点の公園でくつろぎながら暖かいシチューを食べると疲れが吹き飛ぶようである。
ちなみにタイムトライアルはまだ後続スタートの人がたくさんいたので結果は待たずに観光を優先させてしまったが、その後確認したところでは183人中34位であった。東海岸のヒルクライムシリーズの1つでもあるため強豪選手も集まる中ではまずまずであったと思う。
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