UCIレース日記第十九戦:鶏口となるも牛後となるなかれ

先週土曜、ぎっくり腰の影響が残りつつもレースに参加。

ぎっくり腰のせいでこの一週間の大半は室内トレーナーで練習していたのでいきなり実走がレースで大丈夫か不安であった。

ただ、今回は事前にチームのフォーラムで戦略の話し合いがされており、1周目が始まってすぐにアタックをかけて、そのまま8周逃げ切ろうという話しが出ている。

自分としても、失敗するなら失敗するで良い経験になるので、せっかくだからいろいろ試してみようということで、そのアタックに参加を表明。

そして当日の朝を迎えた。

出発直前、タイヤに空気を入れようとしたときに、リアタイヤがスローパンクしていたことが発覚。

レースの受付終了時間を考えると、作業できる時間は15分弱。

パンク修理もなんとか間に合うかもしれないが、そもそもこのリアタイヤはここ最近で何度もパンクが続いており、トレッド面は磨り減り、サイドはほつれてしまっていて既に走行限界を越えているようで、タイヤ自体に問題がある気がしてならない。すでにタイヤは二ヶ月以上前から換えようとしていたのだが、とある事情があってまだ換えられていない。

またレース中にパンクするのは避けたいので、ホイールごと交換することに。

といってもReynoldsのSDV66Tはタイヤの換装中なので、既にタイヤ装着済みのAeolus 9.0を取り出す。

ただAeolus 9.0は平地の高速巡航用に11-21tのスプロケットを装備しており、ヒルクライムもあるプロスペクトパークでは少なくとも23tまで欲しい

ということでReynoldsのSDV66Tにつけている12-25tのスプロケットと交換してホイールを装着。空気を入れて出発。

結局到着したのは受付終了の1分遅れだったが問題なくチェックイン、ゼッケンの装着ができた。

そしてスタートラインに並ぶ。



チームメイトのクリスから、「速そうに見えるホイールだな」と言われるが、「見えるだけだよ」と返す。実際に90mmのリムハイトは重いので登坂ではきつそうである。



■レース開始

最初のヒルクライムでアタックに出ることを事前に知っていたので、開始直後に前の方まであがる。

登坂に入るとうちのチーム3人がアタックをかけるので自分もついていく。

他のレーサーも追ってくるが、速度を上げて後ろの集団との差を開きにかかる。ちなみに後ろに隠れてしまっている前から四番目が自分。



とりあえず後方の集団とは差をつけてアタックによる逃げ集団が形成された

後ろを振り返りつつ、差が開いていることを確認しながら逃げに入る。

このまま牽き合いまくってこの先の長い8周を走りきらねばと気合を入れる。

が、1周目の後半、後ろから大雨のような車輪の大群の音が…

次の瞬間、逃げ集団は一気にメイン集団に吸い込まれてしまった。

出鼻をくじくという点では、スタート直後のアタックは効果がある(決まる)と思っていたが、一方で、スタート直後であれば、他のレーサーも脚が溜まっているフレッシュな状態であり、潰される確率も高い。


アタックが失敗してしまった今となっては、集団のゴールスプリントに備えて体力の回復に努めるしかない。

集団に吸い込まれたあと、集団の中盤~後方で、脚の回復に注力する。



しかし別のレーサーがアタックをかけたようで、集団のスピードも速く、縦に伸び気味になっている。

基本的にペースが遅いときは集団が横に広がり、速いときは集団が縦に伸びる

特にアタックもなにも起こらなければ集団は遅いが、アタックや、既に逃げている逃げ集団があると、集団のスピードは上がる。

2周目は速い。1周7分24秒。平均時速43.8km。

すでに1分前に出発したマスターズに追いつき、マスターズのレーサーを横に徐行させて追い抜く

逆にこれでマスターズの連中に火をつけたのか、3周目でマスターズが巻き返してきて、逆にこちらが徐行を余儀なくされる。

そして3周目の後半で大きなクラッシュがあったらしく、4周目はサポートカーの指示でペースダウンしながら走る

そんな感じで中盤からは荒れ模様のレースとなり、ペースダウンもあってアタックも決まりにくい状態。

残り2周を切って上がっていこうとするが、集団も密集していて上がれない。

そのままラスト1周でダウンヒルを終えて最後のフラットに。

ところがここでも密集。さらに密集してラインが確保しにくいからか、なんでもない最終のコーナーで曲がりきれず、縁石に乗り上げて芝生に大きく投げ出されるレーサーも。

隙を見て一気に出ようと、左から来るレーサーを「On your right!」と牽制してスピードを上げるが、前にいた4人ほどのレーサーが失速して左のレーサーも自分も進めず

結局最後は先週と同じような、全力スプリントできずのゴールになってしまった。

やはりカギはポジションニングとゴールスプリントへの入り方である。

カテゴリー5ではファイナルラップの後半手前にあるダウンヒルを終えた後でも前に上がっていくことができたが、参加者が2倍近いカテゴリー4ではダウンヒル後に集団の後ろにいたのではもう前に上がる機会はない。

手遅れになる前に先頭集団に上がって、その位置をキープし続けること。それがカテゴリー4でゴールスプリントに参加するための条件であると思った。



ちなみにペースで言えば今回はかなこれまででも速い方だったと思う。

途中で徐行してペースダウンしたにも関わらず、43.2kmを1時間3分。平均時速41.1km(平均ケイデンス97rpm)で走っていた。



2 件のコメント :

  1. 高速巡航用ホイールを履いているとはいえ、平均41キロ!?
    すごいですね。。
    この様子だと怪我の影響はゼロといった感じですね。

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  2. レースのスピードは80%が集団のおかげだと思います。
    集団のペース次第で周回スピードも毎回異なりますし。
    実は首の捻挫と腰の痛みがひどく、レース中も後半になって腰に違和感が。
    まだ腹筋が1回もできない状態な一方で、動かさないと逆に退化していくので、適度な(というのが一番難しいですが…)リハビリを続けたいと思います。

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