パイオニアのペダリングモニターのマグネットキャリブレーション

Tさんより目からウロコのアドバイスをいただいたので本エントリとして取り上げたい。
��Tさん、ありがとうございました!!)

ぶっちゃけ、マグネットのキャリブレーションという存在自体を知らなかった・・・

というのも、ペダリングモニター本体(SGY-PM910H)のマニュアルにも、サイコン(SGX-CA500)のマニュアルにも、マグネットのキャリブレーションについて一言も触れられていなかったのである。

そもそも、マグネットのキャリブレーションどころかマグネットの貼り付け位置の説明すら全く書かれていない

そんな中、Tさんからのコメントをいただいて調べてみると、こんなものを見つけた。



そう、ディーラー向けのマニュアルにマグネット装着の説明が書かれていたのである。


■販売形態の違い

そもそもの始まりはペダリングモニターの販売経路にあったのかもしれない。

日本では既存のクランクに取り付ける形で販売され、販売店にてユーザのクランクに装着してもらう形態を取る

一方でアメリカでは、クランク一体型として販売され、クランクごと購入する形態を取る

もちろんクランクごと購入した上で、販売店で装着してもらうことも可能であろうが、自分の場合はペダリングモニターが装着されたクランクを送ってもらい、自分で取り付けた。

日本の販売形態(販売店舗でのみ装着)であれば、ディーラー向けのマニュアルに記載するだけで十分であろうが、今回のようにオンラインで購入し、送ってもらったクランクを自分で取り付ける場合には、製品の箱に同梱されているマニュアルにもマグネットの装着方法の記載が必要であろう

箱に入れてクランクとマグネットをバラで販売する形態を取っている以上、少なくとも箱の中の説明書に「マグネットの装着方法については販売店舗にお問い合わせください」といった一言なりが欲しいものである。



が、実際のマニュアルには一切記載なし・・・。

とはいっても、アメリカのサービスレベル(というかサイクルショップ店員の知識や気配り)なんてそんなもんなので自分的には全然問題ない。

そんなことでいちいち腹を立てていたらこの国では生きていけないのである。


■キャリブレーション

なにはともあれディーラー用のマニュアルをゲットできたのでキャリブレーションを実施。



ディーラー用マニュアルを見ると、まずはテープで仮止めする云々と書かれているが、ディーラー用マニュアルを見ずに自分がやったのも同じ方法だったので、基本的な装着は幸いにもディーラー用マニュアルに沿って装着できていた。(※写真を見るとわかるが、シートステーだけでなく、シートチューブにも装着可能とのこと)



だがTさんにもご指摘いただいたこの部分、マグネットのキャリブレーションはやっていなかった(というか存在すら知らなかった)。



自転車を水平にしてキャリブレーション。

電池右下にあるスイッチを5秒以上押すとオレンジ色のライトが点滅し、マグネットキャリブレーションモードに入る。(2秒以上でグリーンのライトが点滅するが、スイッチを離さずに押し続ける。グリーン点滅中にスイッチを離してしまうとパワーメーターモードとペダリングモニターモードのモード切替が始まってしまう)

30rpmほどで5回以上クランクを回転させる(自分は念のため10回以上回した)。



回転してマグネットを通過するたびにグリーンのライトが点灯することを確認してキャリブレーション完了である。

その後実際に乗って試してみるが、問題なく表示される。

まあもともとデフォルトほぼ正しく表示できていたのか、見た目にはほとんど変化がない

こちらマグネットキャリブレーションをする以前のログより。



キャリブレーション後。



おそらくデフォルト(出荷)設定で、チェーンステーの位置で認識するように設定されているのであろう。逆に、上記で触れたようにシートチューブに装着した場合は90度近くずれてくるのでキャリブレーション必須になるのだと思う。

ペダリング効率もキャリブレーション後に変わったりするかなあと思ったがこちらは全く変化なし。

というのも、マグネットのキャリブレーションはペダリングモニターでベクトルを表示する際の表示角度を補正するためのものらしい。

逆に言えば、補正されるのは角度であって、ある角度におけるトルクの方向には関係がなく、つまりはペダリング効率は変わらないということである。

そういえばBikeRadarに掲載されたSGY-PM900のレビューで、マグネットリングのズレによる角度のズレが報告されているが、たしかに表示の角度がズレても接線と法線の位置関係は変わらないためペダリング効率には影響がない。(下図の右ペダリングは3時位置が6時位置になって90度近く表示角度がズレているが、かといってペダリング効率が悪くなっているわけではない)



こちら、FJTさんのブログでは180度くらい表示角度がズレて真逆になってしまっているが、同じくペダリング効率は正常に表示されている。

ということで、マグネットのキャリブレーションは、上記の例でいえば90度や180度ズレる可能性のある角度位置を正しく補正するためのものなのだろう。

さはさりとて左右で角度がズレると自分のペダリングがおかしいように見えてしまうので正しく補正されるということは重要で、まだ購入間もないこの時点で気付けてよかった。

特にペダリンググラフ(下図右)で接線(Tangential)と法線(Radial)の分布を見るには左右揃っている必要があるのでペダリンググラフでの分析には必須である。



あらためてTさんにはお礼申し上げたい。


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