Garmin Edge 800とこれまでの経緯
自分はGarmin Edge 800を使い続けている。
途中でUSBのコネクタが接触不良になって買い替えを検討したものの、ガーミンサポートの神対応※のおかげで替えずに済んだという経緯もある(※Garmin Edge 800の電池劣化問題:ガーミンのサポートは神なのか)。
WikipediaのGarmin製品ローンチカレンダーにもある通り、Garmin Edge 800は2010年の第4四半期に発売され、すでに8年が経過。
が、そもそも基本パラメータ(タイム、出力、ケイデンス、心拍数等)が出れば十分で、レース中にカラー画面でマップやルート案内を見る必要もないし、最近の機能でついているスマホとの連携が不要なのは以前Garmin Edge 1000で記載したとおり。
追加された機能といえば、Di2と連動して電池の残り残量や現在のギアがわかるということと、スマートフォンと連動して電話の着信やテキストメッセージの受領等を知らせてくれることくらい。
電話の着信はスマートフォン自体を音が鳴るようにしておけばいいわけで、はっきりいって全く利点を感じない・・・。
さらにその画面もまさにスマートフォンのよう。
そして大きさもスマートフォンともはや大差ない。
じゃあスマートフォンをマウントすればいいじゃんと思ってしまう。
物欲紹介?:Garmin Edge 1000
ちなみに当時「じゃあスマートフォンをマウントすればいいじゃん」とコメントしたが、ついにクラウドファンディングからHammerhead KarooというSIMカード内蔵型のサイコンまで出て、それのみでネットに繋げられてStravaチャレンジもできるらしい。
OSはAndroid搭載で、音楽はもちろん動画の再生までできるのでスマホを付けているのと変わらない。
そんなこんなでサイコン熱が冷めていたときに出てきたのがグループトラック機能。
無線が使えない/使わないアマチュアレースの中で、レース戦略や展開を変えるほどの潜在力を秘めている機能だと思う。
レースでチームメンバーを逃げ集団に乗せて逃げ状況を把握したり、逆に逃げている最中にどれだけ後続集団と距離があるかをチェックしたり、まさに夢が広がる。
トレーニングでも単なるグループライドの枠を越え、逃げ集団と追走集団に分かれたりすることでチーム練習のバリエーションがぐっと広がる。
力の差があれば1人で逃げて多数で追ってもいいし、逆に複数の逃げ集団を少数で追いかけるといった構成も可能。
動画を見る限りグループトラックは名前を登録して個々人をトラックできるようなので、それぞれバラバラに走ったとしても誰がどこの上りを攻めているかとかもわかって面白そう。
グループ練習の途中から個人練習に入ってカフェで待ち合わせという場合にも、誰がまだ走っていて誰がカフェに着いているかも一目瞭然。別途LINE等で連絡を取り合うことももちろん可能だが、いちいち停止して「カフェなう」的な文章を入力したり、スマホを取り出してチェックすることを考えれば利便性は段違いである(走行しながら出来る人もいるかもしれないが、安全面からもやらない方がいいのは言うまでもない)。
ちなみに表示範囲は10マイル(16km)以内ということなのでサーキット系のレースや通常の使用であれば十分。さらに相手が走っているのか、止まっているのかもマップ上でわかるようになっており、走行中は青、停止中は赤で表示される。
物欲紹介:Garmin Edge 820のグループトラック機能
まずこのグループトラック機能を使ってみたいなーと思ったのがサイコン物欲再燃の理由の1つ。
もう1つの理由はもっと原始的なもので、ログをアップロードするのにGarmin Edge 800で毎回USBケーブルをつなぐのが面倒くさかった。
最近のモデルならスマホとWiFiやBluetoothで接続して、自動でログをGarmin Connectにアップロードしてくれるのでその手間が省ける。
というわけで今年に入って物欲が再燃。
が、最低限の機能はすでにGarmin Edge 800で十分で、グループトラックやログの自動アップロードもNice to haveの機能であってMust haveじゃない。
どちらかといえば「無駄遣い」のカテゴリに属する金の使い方なので買い換える決心がつかず、いまっちさんと集団下校中に「ホワイトフェイスで自己新記録出せたらご褒美に買おうかなと思ってます」といった話をしていた。
そしてホワイトフェイスでは無事PR更新。
これで踏ん切りもついたので、真剣に購入を検討することにした。
グループトラック機能の落とし穴
買い替えの一番の理由だったグループトラック機能。
ところが買い替えを躊躇していた間にスマホがぶっ壊れて新しいNokia 6に交換、Nokia 6では通信帯域の問題でGSMくらいでしか通信できず、WiFi経由でしかインターネットに接続していない。
もちろんライド中はWiFiが使えないのでスマホは常にネットに未接続の状態になっている。
ということで、サイコン云々の前にネット環境の問題でグループトラック機能が使えない現状になっている。
グループトラック機能はあくまでネットに繋がっているスマホに接続することで使える機能なので、スマホがネットに繋がっていなければ無用の長物である。
どうしよう。
買い替えの理由だったグループトラッキング機能が使えない今、自分への説明がつかない・・・。
が、もう一つあった。
そう、軽量化だ!!
幸い、2018年の第2四半期から出たモデルのGarmin Edge 130では必要最低限の機能で小さいバージョンとなっているのでうってつけ。
もともとグループトラッキング機能のことを考えてGarmin Edge 520を買おうかと思っていたがもはやグループトラッキング機能は使えず、ヒルクライムレースではカラーのルート案内など不要なので思い切ってコンパクトさを優先、必要最低限機能のGarmin Edge 130に白羽の矢を立てた。
Garmin Edge 130の変化その1:軽量化
善は急げでGarmin Edge 130を購入。
本体が小さいとあって心なしか箱も小さい。
開封するとさらに小さい本体が。
さっそく計量してみると33グラム。
以前使っていたGarmin Edge 800は99グラムなので66グラムの軽量化に成功。
たった66グラムといえど、パーツ重量で言えばUltegraのクランク(674g)をDura-Ace(609g)にするくらいの効果があるので馬鹿にはできない。
それにその分コンパクトになっている。
余分なものは付けたくないというミニマリスト傾向があるローディーにとっては最適かもしれない。
というか、カゴやスタンドをつけないロードバイク自体にミニマリストのコンセプトが根底にはあるので理に適っていると言えなくもない。
Garmin Edge 130の変化その2:使いこなせなかったスマホ連携
上記で記載したとおり、そもそもネットに常時接続されていない今の自分のスマホではライブトラッキング機能は無用の長物。
残りの期待していた利点はログの自動アップ機能。
とりあえずスマホと連動させてみる。
が、しばらく使っていると、どうも電池の減りが早いように思える。
たしかにスマホと常時接続にしてればその分電池が減りやすくなるわけだが、実際に接続が必要なのは帰宅時にログを保存したときに自動アップロードする瞬間だけ。
ならば普段はオフにしていて、ライド後の瞬間だけオンにすればいいのだが、そのたびに設定をいじってスマホ接続をオンにしてまたオフにするくらいならUSBに接続した方がよっぽど早い。
それに最低でも1週間に1回は充電のためにパソコンとUSB接続するのだから、そのときにGarmin ExpressのアプリでGarmin Connectに自動アップロードされるので十分。
ということで結局スマホ連動機能はまったく使わず。
ネット接続のスマホで、しょっちゅうグループライドで待ち合わせをするならいいのかもしれないが、ネット未接続スマホにソロライドが多いという今の自分の環境では全く必要なかった・・・。
Garmin Edge 130の変化その3:ログファイル名のデグレ
パソコンに接続したときのログファイル名が、Garmin Edge 800のときは日付と時間のファイル名で自動作成されていた。
ところがGarmin Edge 130になって、Garmin内のシステム連番?になってしまい、ファイル名からだけではいつ時点のログがわからなくなってしまった。
ログファイルはGarmin Connectだけでなく、手動でWKO4+やGolden Cheetahにも取り込んでいるので使い勝手が悪くなった。
とはいえ、エクスプローラーの設定をファイルの作成順表示に変えて、ファイルに紐付いた作成日時の情報で判断すればわかるのでそれでなんとか代替可能。
とはいえある意味デグレード(使い勝手劣化)で残念。
Garmin Edge 130の変化その4:消えた現在パワー表示
もう一つ残念な点は現在パワーの出力表示がなくなったこと。
一番短いもので3秒平均パワー。
たしかにパワーは変動しやすいので、現在パワーを出すより3秒や10秒平均を出した方がいいという意見が多いことはわかっている。
が、自分はちゃんと瞬間的なパワーも拾えているかを見るためにも現在パワーを使っていたし、そもそもユーザ側で現在パワーも選べるようになっていたGarmin Edge 800に比べて、強制的に現在パワーが選べなくなってしまったGarmin Edge 130はある意味デグレードで残念。
まあ慣れの問題なので3秒平均パワーを表示するようにした。
使い始めて1ヶ月以上経ったがまあまあ慣れてきたので寛容できる変化。
Garmin Edge 130の変化その5:自転車プロファイルなくなる
Garmin Edge 800やその後の機種では自転車プロファイルの登録をする方式だった。
具体的には自分の場合は「Emonda」や「Brompton」と登録し、自転車ごとのパワーメーターを登録、タイヤ周長等も設定していた。
が、自転車プロファイルがなくなったようで、自転車プロファイルごとではなく、Garmin Edge 130自体に複数のパワーメーターを設定する形に。
改善か改悪かはわからないが、自分の場合はブロンプトンで走り出せば勝手にブロンプトンに装着しているStagesが、エモンダで走り出せばエモンダのStagesと接続されるので使い勝手には問題なし。
スピードはスピードセンサーではなくGPSで計測すればタイヤ周長の問題もなく、心拍計はそもそも自転車ごとに交換しないので自転車プロファイルで別々に管理する必要もなく、実害はないと思われる。
それよりもいろいろと振り回されたのは次のANT+とBluetooth接続・・・。
Garmin Edge 130の変化その6: ANT+とBluetooth接続の混乱
そう、古い機種のGarmin Edge 800と違い、Garmin Edge 130ではANT+とBluetoothの両方に対応している。
そしてStagesもANT+とBluetoothの両方に対応。
ということで普通にスキャンすると、同じStagesなのにANT+とBluetoothで別々のものと認識され、2つスキャンされる。
見た目だけではどちらがどちらだか分かり難いが、Stagesの接頭辞がついている方がBluetooth。
詳細設定まで見るとANT+かBluetoothどちらの規格で接続されているのかわかる。
これまでANT+を使ってきたのでANT+で接続。
が、どうも街中を走っていると、「Connected」といって一度ペアリングしたはずなのに、何度も何度も再接続されてしまう。
一度接続すれば十分やろと突っ込みたくなる。
そして時々表示が途切れ、また再接続・・・。
実際に左下の時間に注目していただくと、タイマー開始から6分43秒で再接続されたと思うと・・・
30秒後にまた再接続(画面上部の「~ Connected」の表示がビープ音とともに出てくる)。
13秒後にまた再接続と繰り返される。
街中を離れてサイクリングロードまで出ると再接続が少なくなるので電波干渉によるものなのかもしれないが、わずらわしいことこの上ない。
最初はBluetoothと混線しているのかと思い、Bluetoothのパワーメーターを削除してみるがそれでも直らず。
ではANT+ではなくBluetoothの方を接続したらどうなるかと試す。
が、Bluetooth接続ではパワーのみでケイデンスが表示されない・・・。
StagesのスマホアプリでBluetooth接続すると、ちゃんとケイデンスも表示されるのでGarmin Edge 130側の問題のよう。
ネットのガーミンフォーラムを見てみると、同じような事象が報告されていて、はたしてしばらく経ったらファームウェアアップデートでBluetoothの問題を解消という項目があったのでアップデート。
その甲斐あって無事Bluetoothではケイデンスも表示できるようになり、今はBluetooth接続で再接続が繰り返されることもなく利用できている。
Garmin Edge 130の変化その7: VO2Max表示
Garmin Edge 800ではなかった機能として、走行ログをベースにVO2Maxを表示してくれるようになったのは純粋な追加機能でありがたい。
VO2Maxの単位はml/kg/minなので、計測するには体重をGarmin Connectと連動する必要があるが、幸い自分の場合はGarmin Index Scaleの体重計を使っているので日々の体重増加に合わせてVO2Maxを計算し直してくれる。
実際に、その日の体重を更新するとVO2Maxの値が変わったりするので、体重を更新してサイコンと連動できていないと最後に体重を入力した時点の体重で計算されていることになり、正しい値が取れなくなる。
よって有線接続している場合はパソコン側のGarmin Expressでサイコン側に設定を反映させるか、Garmin Connect上で確認することで体重を反映したVO2Maxになる。
ちなみにVO2Max用のメニューをすればちゃんとピンポイントのVO2Maxが出るのだろうが、そこまで追い込まない普通のライドだとそのライドログでの最大値が出るだけなので乗れば乗るほど情報が蓄積&更新されてVO2Maxも変わっていくようである。
実際に自分の場合も最初は72前後だったのだがライドごとに数値が変わっていって76になったり、逆に下がったりすることもある。
とはいっても週毎の傾向を見る場合、当該週に追い込んだライドをせずに中強度の通勤のみだったりしたらもちろん当該週のVO2Maxは全開のVO2Maxを反映しているわけではないので、細かい上下動は気にせずに参考程度に止めておくのがいいのかもしれない。
ただトッププロのVO2Maxはこんな感じなようで、インデュラインの91.8とか見ると雲の上の世界・・・。
まとめ
結論から言えば、いろいろ不満はあるもののそれでもゲットしてよかったと思う。
やはり軽量化を目指したいクライマーとしてはサイコンは重りでしかないのでそれで少しでも全体重量が軽くなるのは嬉しい。
ANT+の接続問題は大変だったが、ファームウェア更新後のBluetoothでは問題なく使えているので今はストレスフリー。
最初はおもちゃのように思えた
ということで総合すればGarmin Edge 800から乗り換えてよかったと思う。
Edge820で待ち合わせにグループトラック使ってましたが、結構便利でしたね。
返信削除待ち合わせする必要ないんじゃね?ってことになって毎回走りながら合流するようになってハッスルフリーになりました。
ただ、ガーミンを使っていない人がいるとうまくいかないので、最近は使ってません・・。
VO2MAXとFTPの自動計算は820にもあるんですが、おかしいぐらい高いFTPになったりするので、もう無視してます。。
おおお、こんな身近にグループトラック機能を活用されてる方がいらっしゃったとは。
削除「待ち合わせする必要がなくなった」っていうのはすごいメリットですね。走りながら合流ならせっかくのライドの時間が無駄にならないですし。
Garminの自動計算はラボテストと違って単なる推測値っぽいので信頼性の方はかなり低いと思います。
いつもブログを拝見させていたいております。
返信削除edge130の購入を検討しているのですが、TSSやIF、NPはリアルタイムで表示されなくとも、ゴールデンチーターやシクロスフィアに取り込んだ場合では表示される仕様になっているのでしょうか?
ご教示いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
(iphoneから書き込めなかったためPCから書きました。連投になっていたら申しわけありません)
コメントありがとうございます。
削除シクロスフィアは使っていないので不明ですが、ゴールデンチーターではEdge 130のログでもTSS, IF, NP等※表示可能です(※それをベースに算出されるCTL, ATL, TSB等も)。
なお、Garmin ConnectでもFTPの設定をしてEdge 130端末に設定をシンクできるのですが、Garmin Connectのサイトのログ表示画面ではNPのみ表示されていて、TSSやIFは表示されていませんでした(NPもTrainingPeaksの登録商標のはずなのでそれだけ表示可能になっている背景が(利用契約的に)わかりませんが・・・)。ちなみにEdge 800で取ったログではサイト上のログサマリーにNPに加えTSS、IFも表示されています。
また、TrainingPeaksのWKO4も見てみましたが、WKO4ではさすがに本家のアプリだけあってかTSS、IFや他のパラメータも普通に表示されています。
ご参考になりましたら幸いです。