2015年第7戦:オケモマウンテンヒルクライム

第7戦はオケモマウンテンのヒルクライムレース。

レース会場はニューヨークから車で4時間、バーモント州にある山。

車で約4時間だが、幼児連れとあって途中のサービスエリアで休憩を入れる。



ニューヨーク州都のオールバニを越え、オールバニのすぐ北北西にあるトロイという町がバーモント州へと繋がるルート7の玄関口。



毎回混雑するトロイのルート7に乗って東へ向かいバーモント州へ。

途中、エキノックスの北にあるマンチェスターセンターでも一休み。



まずはレースのスタート地点となっているリゾート施設のロッジにチェックイン。





と、思ったら、最初にチェックインだと思って入った建物はレースの事前チェックイン会場であった。



そこで時間計測のチップやゼッケンをもらってから今度こそロッジの方でチェックイン。



事前にロッジに照会を入れ、部屋にクリブ(ベビーベッド)を用意してもらっている。



部屋にジャグジーがあるのがありがたい。



当日夜はホテル近くのスーパーへ買出しに。



真ん中下段にある緑色のコーラは最近こちらで発売されたCane Sugar(サトウキビ)を使ったコーラ。甘さが控え目でほんのりしているのが特徴である。



ケーキに目移りするが我慢我慢。



バーモントだけあってメープルシロップが豊富でぜひ買って帰りたい。



バーモントは山に囲まれているため、香港のように隣の町に行くには山を越えないといけない。

ということでLudlowという町の中で夕食を済ますことにして、近くにあるパブで夕食をすませる。



翌朝8時、駐車場で車からロードバイクを出してセットアップ。

一度もコースを試走できなかったので、最初の平坦とそこから一気に坂に入る上りの区間だけウォームアップがてら走る。



山の朝ということもあり肌寒く、ギアの不安もあったのでできるだけ軽くしようとウォーターボトルを外して臨むことに。

だがレース開始は10時半と遅かったので、この判断は間違ったと後になって気付く。

ウォームアップ後、時間があったのでホテルの部屋で一息ついてからスタートラインへつき、レース開始。



ロッジからスタートして平坦区間のルート103へのコーナーを回る。



平坦区間はペーシングカーが入っているため、まったりモード。特にアタックをかけられることもなく、集団でヒルクライム区間までまとまって進む。



5分ほどでルート103を終えてヒルクライム区間に入るといきなり14%の勾配に突入。



そう、平均勾配11%と油断していたが、緩い勾配も多いこのコースでは、逆に12%を越える区間が頻出するのである。



完全にギアセッティングを失敗。一番軽いギアにしてもケイデンス60rpm台になり、ひたすら筋肉を使って踏む。



果たしてすぐに力尽き、コースの半分に差し掛かる頃にはヘロヘロに。



低ケイデンスで踏んでいる分、勾配が緩くなると逆に高ケイデンス低出力で脚を休ませるという悪循環。



ペーシングもなにもあったものではなく、ひたすらその繰り返し。



さらに後半で響いてきたのは脱水症状。



急勾配でスピードが遅いため走行風がなく、さらに昼近くになって照りつける太陽でボロボロに。



何度も途中で脚をついてDNFになろうかと思ったが、そんな自分を支えたのは今後のためにコースを録画しているということと、歩くより出力度外視でも乗り続けた方が早く頂上につけるのではという打算のみ。

脱水症状とは恐ろしいもので、そもそもの走る気力を根こそぎ奪われてしまう。

これまでどんなに悪い結果でも、以前のように途中でクラッシュしたりチェーン落ちをして目標タイムを大幅に下回っても、走り終わった後は気持ちよい疲労感と達成感があったものだが、今回に至っては終わる前からやる気はマイナスに。

なんで自分はこんなに気持ち悪くなるまで走ってるんだ、もう自転車競技などやめてしまおうと何度も自問自答しながらゾンビのように走る。

緩い勾配では休息モードで出力は100Wを下回り、レースペースには程遠いがもはやペース管理うんぬんの意識はなく、ただ単に早く終われと願うばかり。



言葉にして書くとわかりにくいが、「きつい」と「気持ち悪い」の差は大きく、前者はドMサイクリストにとってはむしろプラスの感情だが、後者はどこまでいってもマイナス。その点では今回のレースは「きつい」ではなく「気持ち悪い」の一言。

吐き気を催しながらフィニッシュラインを越えると、一番近くにあった椅子に腰を落とし、放心状態になりながら水分を補給。



こんなに後味の悪いレースは二年前のアスカトニー以来。

まさしく二年前のアスカトニーでもギアセッティングと脱水症状で失敗したが、今度は同じ過ちを繰り返してしまったとあってさらにショックは大きい。

しかも、前回はその二週間後にエキノックスがあったので、直近に迫るレースのために改善を急ぐことでモチベーションを盛り返せたが、今年はこれがアメリカでは最初で最後のヒルクライムレース。

次のヒルクライムはおそらく9月末の日本まで待たないとならず、それまで3ヶ月間。

まさに気分的にはオフシーズンに入ってしまった感じで、モチベーションをなくした状態のまま帰途につくしかなかった。

そうだ、こうなったらハーレーダビッドソンですべてを忘れて走り去ろう・・・。



無限大の彼方へ・・・。


4 件のコメント :

  1. ましてや原因がバイクの方にあるときつさを全然楽しめないですよね。

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    1. いやいや、脱水症状は完全にエンジンの方のミスです。ギア比といったバイクセッティングも、走ることに専業&分業化されたプロならメカニックのせいにできますがホビーライダーではそれも含めて実力のうちですから・・・。

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    2. ギア設定は前に僕が「36×28で行く」と言っていたのが初心者さんの判断を狂わせてしまったのかもしれませんね。すみません… で、その僕はと言うと結局最後は弱気になって36×36で走りました。
      Okemoはある意味Mt.Washingtonより辛かったですね。距離が短いのでペースが速く、勾配がコロコロ変わるのでリズムも掴みにくかったですし。来年はリベンジマッチに行きましょう。

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    3. いえいえ、コースプロファイルを見ての決断なので完璧自己責任です。でもやはり最初に走るコースの場合は試走必須ですね。いい教訓になりました。

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