UCIワールドサイクリングツアー: グランフォンドニューヨーク

先週末は自分の自転車人生にとって忘れることのできない土日となった。
ということで日曜日にグランフォンドニューヨークに参加した記録を以下エントリさせていただきたいと思う。

前日

土曜日の早朝にはレースがあり初入賞を果たしたものの、レースでの負荷、最後のスプリントで心拍数197bpmを記録したほど追い込んでしまっていたため、脚は疲れを隠せず、体全体が休息を必要としていた。
昼過ぎに2時間ほど仮眠したが、友人から「一緒にサイクリングしないか」との連絡があり、調子に乗って77ポンド(35kg!)もある電気自転車を乗り回してはしゃいだりしてしまったものだから、さらに疲れ、おまけに夜もそのまま一緒にバイキングにいったため、家に帰ったのが11時前。
まずはフロントの効かないブレーキシューを、Bontragerのコルクシューに変える。ヒルクライムが多い分、ダウンヒルも多いのでブレーキの欠陥は文字通り命取りになりかねない

それから自転車にゼッケン兼計測チップを付け、スプロケットを11t-28tのSRAMのRedに交換しようとする。
ちなみに今所有しているスプロケットは以下の通り。
メーカーグレードモデル番号歯数取得時期メモ
SRAMRivalOG-107011-28T2009年8月Specialized Tarmac Eliteの完成車に付属
SRAMREDOG-109011-28T2009年12月2009年末に購入
ShimanoUltegraCS-660012-25T2009年12月Piermont Bikeで安かった(当時42ドル!)ので購入
ShimanoDura-AceCS-790012-25T2010年3月Trek Madone 6.9 Proの完成車に付属
ShimanoDura-AceCS-790011-21T2010年6月ニューヨーク市内走行用に購入

スプロケットについては、以下の過去のエントリもご参考いただければ幸いである。
 ・スプロケットの新調: SRAM Red OG-1090
 ・オーバーホール&スプロケット重量比較
で、どっかに(と言ってる時点で整理整頓できていないが…)保管してあるはずのRedが見つからない
30分ほど探すが見つからず、そうこうしているうちに、本当に睡眠時間の確保がまずくなってくるので、仕方がないからTacxの室内練習用に付けてあるRivalのOG-1070を付け替えることに。
ぶっちゃけスプロケットのレベルとしては、Shimanoモデルが上位から、Dura-Ace>Ultegra>105、SRAMモデルがRed>Force>Rivalなので、Shimanoでいう105レベルであるが、明日のヒルクライムで大事なのは質よりも軽いギアなので、12-25TのDura-Aceよりも11-28TのRivalの方が役に立つのである。
そして無事スプロケットを付け替えて時間を見ると12時を過ぎている…。
慌ててシャワーを浴びて就寝。

当日レース会場へ

朝5時前に起床。
ベッドから起き上がる時点ですでに脚の筋肉痛がまずい。昨日のレースで相当堪えたようだ。それに睡眠時間4時間半程度。足りない・・・。
とはいえ、ちょうど自宅付近の地下鉄の駅は改修中で、週末は電車が止まらない。その先の駅まで自走するくらいなら目覚ましがてらそのまま走っていった方が気分的にもいいので、アクティブリカバリーがてら自走でスタート地点のジョージワシントンブリッジへ向かう

ハドソンリバー沿いのサイクリングロードを北上していると同じジャージを着た人たちが。今回はイベントジャージ着用必須なので、同じイベントに参加する人かどうかはすぐにわかる。

90丁目付近でRiverside Driveに上がって北上。

すると今回のスタート地点であるジョージワシントンブリッジが見えてきた。

いつもは進入できない自動車専用のランプへ。ニューヨーク市警が交通整理をしてくれている。

ランプを上がっていくとバッグチェック(荷物預け所)が。自分はバッグは持ってきていないのでそのまま通過…と思ったが。

まだ10分ほど時間があったしマビックカーもあったので寄り道。

間近で見るとかっこいい。

そしてジョージワシントンブリッジの下層に到着。ちなみに上層の方が眺めがいいのだが、交通規制の問題で、上層貸切、下層自動車用にしてしまうと、高さがあるトラックなどは通れなくなってしまうため、上層は貸し切れなかったとのこと。

ちなみにみんな同じジャージなのでなんか変な感じである。

グランフォンドニューヨーク開始

前方がスタートして混雑しながら進む。

すると右側にマビックバイクが!バイクの後ろに4つもホイールを付けて、さらに後ろに乗っている人が左右に4本のホイールを持っている。なんか昔の戦隊ヒーローものの戦闘バイクのようなゴツさだ。まさしくホイール丸ごとを交換してライドを続行できる最高のサポート体制である。

ジョージワシントンブリッジを三車線使って快適に走る。

通常は南側の、自転車2台すれ違うのが限界くらいの細い道を走っているので爽快である。

そしていつもは南側にいるので南の景色くらいしか堪能できないのだが、今回は北の景色を堪能。

ジョージワシントンブリッジを抜ける。

ジャージはみんな同じジャージを着ているので、地元チームなのか、ホビーサイクリストなのかわかりにくく、しょうがないのでせめてレーパンで周囲のレーサー状況を観察する。

すると地元チームのレーパンを履いたグループがドラフティングをしているので、彼らについていこうと思って後ろにつく。

が、しばらくしてまたしっちゃかめっちゃかになってHenry HudsonのPalisades Interstate Parkを走る。

これまで何度も走っている道なので慣れたものであるが、一緒に走っているロードバイクの数が多いので落者、接触に注意しながら進む。ロードバイクといえば、参加しているのはほぼ99.9%がロードバイク。それ以外には手押し型のリカンベントを2台、クロスバイクを1台見かけたのみ。まあパンフレットでもロードバイクが勧められているので当然か。

ちなみにパンクしているロードバイクを何度も見る機会があり、マビックのサポートカーがひっきりなしに働いている。先頭で走ってる人はいわば人柱のような形で、先に危険物を踏んでいてくれるのだと思う一方で、普段走り慣れていない人で気圧が足らずにリム打ちパンクしてたりする場合もあるんだろうななどと考えながら走る。
そのまま9Wに入り北上。
Piermontに向かって左折する手前で救急車が止まっており、担架で運ばれている参加者が。恐ろしい。今回は4つのヒルクライム以外はタイムは競われないので、通常の道は注意に注意を重ねていこうと心に誓う
そして第一休憩所のPiermontに到着。

トイレが長蛇の列になっているので、バナナを食べながら並ぶ。

トイレを済まして早速出発。次の休憩所の手前で最初のヒルクライムタイムトライアルがある。

脚にはまだ昨日の疲労が残っているので、タイムアタックまではゆっくり進む。
ここらへんで、今回はトレーニングメニューで言えば、4回のL5~L7ヒルクライムオールアウトを含む、8時間のL1~L2のアクティブリカバリー&Enduranceライドだと考えるようになる。
心拍も100bpm~140bpmというアクティブリカバリー&エンデュランスレベルに抑えて昨日のレースの疲れの回復走的な位置付けで進む。
そして一回目のタイムアタックに突入
路面に計測チップ読み取りセンサーが付いていて、その部分を通過するとピーという音と共に計測がスタートする。
最初のタイムアタックは「Colle della Punta Rocciosa」。
英訳するとHill of Rocky Point。2桁台の勾配が続き、頂上付近では16%に達する。基本的に自分はケイデンス勝負のヒルクライムをするのだが、このときばかりはケイデンスも落ち、ダンシングを混ぜながら登坂。途中では歩いている人もいて、合計で10人以上は抜いた(遅いペースの中に混じって走ってるので何人抜いたかは意味がないが…)。
そして第二休憩所に到着。

第一休憩所と同じく、バナナを補給しながらトイレに入って次へ出発。というかトイレ待ちは長いが、その時間を脚を休める休憩時間だと考えれば合理的であるなぁと思った。
第二休憩所から2マイルほどで2番目のタイムアタック、「Passo del Daino (Pass the Buck)」に到着。
こちらは短いが14%ほどの勾配が続く。ケイデンスを調整しながら他のライダーを抜いていくと、抜かれざまに「ナイスケイデンス」、「Nice」と声を振り絞ってかけてくれる。「あとは任せた!お前だけでも先へ行ってくれ!」と言われている感じである。
そしてまた9Wに入って北上。
すると既に折り返しで帰ってきているライダーがいる。というかこっちはまだBear Mountainのクライムすらしていないのになんという速さだと感心しながら進む。
ちなみにBear Mountainとはニューヨーカーがハイキングを楽しむ場所として有名な山。敢えて日本語訳すると熊山である。

Bear Mountainの麓の第三休憩所に到着。

バナナとトイレ休憩をして、コーラも一杯飲んで出発。

Bear Mountainのタイムアタック、「Montagna dell'Orso」(Bear Mountainのイタリア語訳)が迫ってくる。

そしてスタート地点の計測ラインを通過。
Bear Mountainのタイムアタックは頂上付近の10%の勾配を含む緩い勾配。ただ3.7マイル(6km)あるので、ペース配分が重要である。
とはいっても39-28Tで十分な傾斜であるので、勾配に合わせてギアを調整しつつ、速い時でケイデンス110rpmくらい出しながら進む。麓からガンガン抜いていくが、途中で前のライダー二人に(故意ではなくて)道を塞がれて急停止したりとタイムロスがあった
ただ100人抜きとまではいかなくても、少なくとも50人は抜いたと思う。高回転ケイデンスで抜いていくと小野田坂道になったような気分である。

そしてゴールラインを通過して頂上に到着。

頂上で少し休憩。

山頂だけあって景色が綺麗である。

他のライダーも写真を撮っている。

自分も写真を撮ってもらい、他のライダーの写真も撮ってあげる。と、「これはGarminか?」とサイクロコンピュータに食い付いてきて、GPSやiBikeとの連動やパワー測定などについて話す。(というかこんなことしてたから後の8時間切りが大変に…)

そして下山。
第四休憩所(麓の第三休憩所と同じ場所)に寄ってコーラとスポーツドリンクを補給して出発。
途中タイムアタックではないが、かなりの数の、きつい勾配のヒルクライムがある。

自分はタイムアタック以外は回復走的な位置付けでゆっくり走っているので時間もかかっており、すでに遅い時間になっているので周りにいるライダーも、タイムを狙っているレーサーというよりロードバイク好きなホビーサイクリストである。
そこで気付いたのは、彼らは汗を落としながら途中で脚をついたり息があがっている。一方で自分は同じペースで走っているが心拍数は130bpm~140bpm台で乳酸を抜きながらペダリングしているレベルである。
一方で疲れを溜めていて、一方で疲れを抜いている。やはり基礎トルク力の違いはこういうところで鍵になってくるので重要だと思った。ただ、ちゃんと記録を狙ってきているレーサー達は遥か先を走っており、おそらく既にゴールしている人たちもいるのでうかうかしていられない。
ペースを乱さないようにペダルを回しつつ、100km地点通過のサインを見る。
そして第五休憩所(第二休憩所と同じ場所)に到着。

疲れて休んでいる人たちも。

すでにバナナは売り切れており、チップスを頬張り水を飲んでトイレ休憩して出発。

ほどなくして最後のタイムアタックに。
最後のタイムアタックは最初の峠の逆登り。
勾配は20%に達するということで、iBikeの勾配表示を確認しながら、20%の勾配に備えて脚を使い切らないように上る。が、結局20%の表示が出ないままゴール地点が近づく。こりゃペース配分失敗したかもと思いつつも最後はスプリントしてゴール。
ちなみにGarmin Edge 500の勾配表示は整数(○パーセント)表示だが、iBikeの勾配は小数点第一位(○.○パーセント)まで表示してくれる
全てのタイムアタックを終えて、あとはゴールをくぐるだけ。完走しないと記録は認められない。
が、ここでもう1つの目標を思いつく
よく「センチュリーライドを休憩も入れて8時間以内に完走する」という目標を聞くけど、そういえばこれまで自分は8時間以内でセンチュリーライドをしたことがなかったので、いっちょ狙ってみるか。と思ったわけである。
もう後に控えるタイムアタックもないので、心拍のゾーン1~3縛りをやめて、速度を上げていく
最後の休憩所は時間がないしペースを崩したくなかったのですっ飛ばす。休憩所に入る手前で、こちらが休憩所だよーと曲がる方向に両手を振って案内をしている女性がいたのだが、手をかざして挨拶しつつ速度を上げると、向こうもこちらが突き進むつもりなのがわかったのか、親指を立ててガンバレとエールをもらう。
9Wを南下、途中でPalisades Interstate Parkに入って最初スタートした道を戻ってゴール。

101.28マイル(162km)を7時間43分6秒。実走行時間は6時間42分13秒。とりあえずセンチュリーライド8時間切りの目標は達成することができた

ゴール地点にて

最後の休憩所をすっ飛ばしたせいで、ボトルのドリンクは空になり、お腹もすいてきた
が、イベント終了後のセレモニーや無料パスタはマンハッタンのミッドタウンにあるRoseland Ballroomで振舞われるため、ゴール地点にはスナックどころか水すらない

しょうがないからちょっと休憩してミッドタウンまで自走するかと思っていると妻から電話が。
どうやら友人の車でニュージャージーのウォルマートに行くところで、自分もニュージャージーにいるならピックアップに来てくれるとのこと。
しかしレース結果が気になるので遠慮した。Bear Mountainではけっこう抜いたし、もしかしたらいい結果が出てるかもしれないと思ったからだ。
で、マビックカーを見たりしながら少し休んでマンハッタンへ帰ろうとすると、ミニバンの車体にタイムアタックの順位が貼り出されているではないか。

まじまじと自分の名前があるか探す。が…、ない。
300位まで貼り出されていたのだが、300位以内にすら入っていない……
ぐったりうな垂れた所にまた妻から電話が。
「もう順位確認できたから迎えに来てもらえるならしてくれない?無料パスタも別に食べなくてもいいよ」と伝えて、現在地の正確な場所を伝えて友達に話してもらう。
が、彼らが向かっているウォルマートはニューアーク空港方面で、同じニュージャージーでも北と南で逆方向であった。
途中でピックアップしに来てもらうのは難しいということがわかり、「じゃあ自走でマンハッタンまで行って無料パスタでも食ってるよ」といって自走でマンハッタンに向かうことに。

Roseland Ballroomへ

ゴール地点からミッドタウンまでの道は知り尽くしているので、ぼーっと考え事をしながら進む。
いったい今回の敗因は何だったのだろうか。
まず、体力的に万全の体制を作れなかったこと。前日のレースの疲れが残っていたし、睡眠も4時間半ほどしか寝れなかった。特に睡眠時間については自業自得なので、自己管理ができていなかった。
次に、コースを知り尽くしていなかったこと。もともと、TacxにGPSの情報でも入れてバーチャルトレーニングをしようと思っていたのだが、毎週開催されるレースに集中していたため、そんなことをする精神的余裕はなかった。結局、あとどれくらいの距離で、どんな勾配になるのかといったことがわからぬままぶっつけ本番で臨む状態になり、力を出し切れなかったと思う。
3番目に、追い込めきれなかったこと。これは2番目の「コースを知り尽くしていなかったこと」に関連するのだが、ちょうど良い力の出し切り方をシミュレーションできていなかったため、前日のレースでは最高心拍数は197bpm、先週のレースでは200bpmまで追い込めたのに、今回はせいぜい180bpm台。BetterではあってもBestなペース配分ではなかった。
それ以外にも、Bear Mountainで進路が塞がれてしまいブレーキをかけたことや、SRAMのRedが見つからずRivalのスプロケットで出たことなど、見苦しい言い訳が頭の中に浮かんでは消えていく
で、疲れと焦燥感と、出し尽くし感でボロボロになりながらペダルを回す
今思えばこのときが肉体的にも精神的にも一番疲れていた
さらに、もともとレース用のサドルなのに、特に前半でどっかり腰を据えてお尻に重心をかけてイージーライドをしていたせいで、かなりお尻がまずいことになっている。というか二日経った今でも剥けた皮がまだ痛い
その上、4時間半の睡眠が祟ってか眠くなってくる(!)
生きてるのか死んでるのかわからないような状態でRiverside Driveを南下してハドソンリバー沿いのサイクリングロードに出て52丁目まで南下。
そしてやっとこさ到着。
もう飲み物と食い物のことしか頭の中にはなかった。

セレモニー会場にて

到着してすぐに水とパスタを食べる。ゆで卵とクッキーも付いている。まあぶっちゃけ量的にも見た目的にも豪華にはほど遠いが…。

パスタは作り置きしてあったので、茹で立てのアルデンテどころか逆アルデンテ状態でムチムチ食感であったが、疲れきった体に栄養分をしみこませる。
ゆっくり休んでいるとセレモニーが始まる。

グランフォンド大会ディレクターも務めるアンドレア・ピナレロ氏も登場。

食事量的には上述のパスタ、ゆで卵、クッキーでは全然足りないので、近くにあるDuane Reade(というドラッグストア)で、プロテインドリンクと、エナジードリンクを購入。
会場に戻ってまた一息付くが、まだ足りない。ということで、また買いに行こうと入り口の方へ。
そこで、ゴール地点でも見た順位表が貼り出されていた
「そういえばゴール地点では総合順位だけしか出てなくて、年齢別の順位はまだ確認してなかったなあ」と思い自分の年齢枠の順位表を見る。

と……。
もともと300位にも入ってなかったのであったとしても下のほうだろうと思って確認していくが見つからない。
そのまま上へ目線を移していくと……。
5位・・・だと・・・?
全体で300位以内にすら入ってないのに年齢別で5位なんてないだろうと思って、全体のランキングを見ると…、56位
そして表の上部を見ると「FINAL」とある。
どうやら、ゴール地点で貼り出されていたのは、ある時点での途中経過順位であって、最終確定順位ではなかったらしい。
紛らわしいことを…。あやうくそのまま友人の車でピックアップしてもらって帰ってしまうところだった。
なんというか、ちゃちい例えになってしまうが、週の途中で金曜が祝日だったことに気付いて、思わぬ休日にラッキーと思った感じと似ていた。
そして入賞した人たちの名前がプリントされているシールから自分の名前を探す。その名前シールには在住国ではなく、出身国の国旗が入っているので日の丸の自分の名前を見つけ、そしてメダルをもらう。
表彰台での表彰はないが、メダルを首にかけてもらうのは気持ちがいい。一応UCIの国際大会なので、オリンピックっぽい感じになっている。

ということで忘れかけていたプロテインドリンクとエナジードリンクの補給をしに再度Duane Readeで買って表彰式を見る。
ここで自分の年齢別の表彰で、なぜかリストの2位が1位。3位が2位と繰り上がって表彰されていた。1位の人が失格になったのか、計測ミスだったのかはわからないが、ということは自分は4位ということ?とりあえず自分のすぐ手前の人が表彰台に立って表彰されるのを見て、3位以内とそれ以外では天と地の差だなぁというのを実感するのであった

一方で、すぐ手前の人とは2分半もトータルで差がついており、上記で反省した点がなかったとしても、2分半ほどは縮まらなかったのだろうなと思うと諦めもつく
ロードバイクに乗っていてつくづく思うのは、そのときの実力はこれまでの努力の結果でしかないということである。
プロスペクトパークで去年限界まで追い込んで出したタイムを、今は回復走レベルで抜いてしまうことからも実感している。これまでの努力が足りなければ、レース当日で心拍200bpmを出し続けたって勝つことはできない。当日に悔しがっても手遅れなのである。今日の結果を後悔するくらいなら、未来の結果を今後悔して今日頑張るしかないと思うのであった。
ということで、彼が自分より上の順位にいるのはある意味必然で、単に自分の努力が彼の努力に足りなかっただけである。

総括

元々ファンライド的なつもりでいたのだが、予想外に良い結果が出て嬉しいやらなんとやらである。
とはいえ、自分よりすごいロードレーサーなんて腐るほどいるので、なにかの間違いでランクインしたのではないかと不安である。
土曜日のレースのエントリでも書いたが、Pro/1-2-3カテゴリの丸太のような脚を見て、もう見た目だけで「嗚呼、こいつには勝てねぇ」と思い知らされた経験から、自分はまだまだヒヨッコもいいところである。毎週のレースで上位カテゴリの凄さを見せ付けられているので、ただ単に実力のあるレーサーが参加していなかっただけかもしれない
ちなみに上位入賞者はベルギーの最終戦への出場権が獲得できるらしいが、それもいろいろと資格対象基準があるらしく、糠喜びになっても寂しいので、公式に発表されてからアップデートしていきたいと思う。
それにしても、年齢別なので、65歳以上になっても挑戦できるというのがすごい。まさしくロードバイクというものは生涯スポーツを地でいっている。実際に白髪のおじいさんが表彰台に上がり、美女二人にキスされているのを見てすごいなぁと思った。

一方で、ファンライドイベントとしての感想としては、とても走り甲斐のあるライドイベントだったと思う。
まず、ジョージワシントンブリッジを交通規制するのはこのイベントだけである。
次に、Bear Mountainはニューヨークでのハイキング候補としては人気のある山で、自分も以前、まだロードバイクにはまる前に、チャイナタウンの友達と自動車でBear Mountainまで行き、ハイキングをしたことがあった。そのときは、まさか自分が自転車で頂上まで上ることになるとは思いもよらなかった(しかもそこまでの往復を自走して)
山が少ないニューヨーク市ではマウンテンクライムをする機会が少ないので嬉しいチャンスであるし、やはりクライミングしながら見下ろす景色は格別である。
ちなみに今年が第一回目。来年は2012年の5月20日に開催予定らしい。
「ニューヨークの山」を堪能するのにお勧めなライドイベントである。
そもそも今回は国際大会なので世界各国からも参加者が集まった。自分の順位の前後には、イタリア、カナダ、ブラジル、ベネズエラから来ている人もいた。同じニューヨークに来るにしても、タイムズスクエアを観光して五番街でショッピングするだけでは味わえない熱いものがそこにはあると思う。

で、帰りはやはり自走して帰宅。そのときに前輪の空気が随分抜けているのが気になった。
チューブラータイヤなのでスローパンクかなとも思ったが、そもそもチューブラータイヤは普通にしてても空気の抜けが早いので判断が難しい。とりあえず家に帰って、次の実走時に空気を入れて走ってみて確かめようと思った。
ところが翌日は疲れ果てて室内固定ローラーで回復走。今日の火曜朝になってやっと空気を入れて実走してみたところ、チューブは問題なかった
どうやらスローパンクではなくて、長時間走行&凸凹路面でのダウンヒルのために、特にフロントタイヤへの負担が大きく、空気の抜けが早かったようだ。

ということで総走行距離224.5km朝から夜まで走りっぱなしの一日だった。

6 件のコメント :

  1. おお!
    おめでとうございます!
    自分でも予想外の素晴らしい結果だと喜びも倍ましですね!
    「そのときの実力はこれまでの努力の結果でしかない」
    という言葉は全く以てその通りで耳が痛いです(><)
    自分ももっとしっかりトレーニングしないと・・・!

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  2. 初心者ロードレーサー2011年5月12日 21:29

    ありがとうございます!
    自分でも予想外の結果に驚いています。
    結果に実力が見合うようになるために頑張ってトレーニングを継続していきたいと思います!

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  3. すごいじゃないですか。おめでとうございます。
    小生も早くNYにもどってBear Mountainに行きたいものです。またご一緒しましょう。

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  4. 初心者ロードレーサー2011年5月22日 23:19

    ありがとうございます。Bear Mountainのマウンテンクライムは白昼夢を見ているような、きついようでいて気持ちの良いクライムでした。来年は5月20日にまたあるそうですのでぜひ。

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  5. グランフォンドのサイトから偶然ブログを見つけ、喜んで読ませていただきました。
    25年ほど前にNYに住んでましたが、今も時々遊びに出かけてます。
    つい最近ロードバイクの面白さにハマり、
    海外デビューを虎視眈々と企んでますので、
    とても興味深く読ませていただきました。
    来年はちょっとムリにしても、再来年あたり
    には50代のカテゴリーでぜひ参加したいと
    思います。
    これからも楽しみに拝見させていただきます!
    長文失礼しました。

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  6. 初心者ロードレーサー2011年5月26日 0:30

    Jetsさん、はじめまして。
    ご訪問ありがとうございます。
    25年前に住まわれていたとなるとニューヨークの大先輩ですね。いつか同じグランフォンドを走れるのを楽しみにしています。本エントリにも書きましたが、65歳以上で美女二人にキスされている優勝者を見たときは、自分はまだまだだと思い知らされました。年齢別のおかげでいくつになっても「全米チャンピオン」になれますし、健康にもいいし、つくづくロードバイクは良い趣味だと思ってます。今後ともよろしくお願いいたします。

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