2014年第7戦:アスカトニー山ヒルクライムレース

アスカトニーレースの当日朝。

バナナをかっこんでレース会場の駐車場へ。



去年は会場前の道路で実走ウォームアップをしたので気付かなかったが、こんな場所があったとは・・・。



まずは自転車をセットアップしてレジストに行く。



そして他のレーサーに混じってウォームアップ開始。



ウォームアップ後、山頂へ運んでもらう用のバッグを受付にドロップオフしてレーススタート。

スタート直後に前の走者がクリート装着にてこずったりして混雑するが、すぐに流れ出す。

といっても先頭とはそれなりに差がついてしまったので追い上げていく。

しばらくして前を走るいまっちさんを捕捉。

前の選手が、あまりの急斜面にストップし、よれよれふらつきながら危なっかしい走りをしているのでぶつかりそうになるのを避けながら進む。

いまっちさんを追い越してそのまま一気に・・・。

と思ったが脚が続かず、そこからは抜きつ抜かれつの2人旅が続く。

少し前にも他の選手がいるが、差が縮まりそうで縮まらず、そのまま後半戦に。

平均12%の勾配中、最後の部分にしかない下りパートでいまっちさんが一気に加速して前の選手に追いつく。

自分は悲しきかな反応できず。

いまっちさんは追いついた選手とさらに後ろから追い上げてきた選手とラストスパート。

自分はスパートでさらに差をつけられ、結局いまっちさんから22秒差でゴール。

頂上で息を整えつつバッグをピックアップ。

続々とゴールしてくる他の選手を応援。





ふとみるとすごいセッティングの選手も。



自分の前を走っていたこのスティーブはなんと軽量化のためドロップハンドルではなくブルホーンバー。サドルも中華カーボンのノーパッド(カーボン剥き出し)で100gを切るそうな。

しかもリアブレーキを外して走っており、山頂のピックアップバッグにリアブレーキとアーレンキーを入れておいて山頂で取り付けて下山するという徹底ぶり

さらにそのブレーキもドリリングして軽量化しているのだから驚きである。



そういえば、前世代のプロレーサーが、軽量化のためにいろんなパーツにドリルで穴を開けたが、結局空気抵抗を増すため逆効果だったという話しがある。が、超激坂の上りのみというコースプロファイルのヒルクライムレースではまさにドリルで穴を開けるのが効果を発揮しているのかもしれない。

といっても彼の場合はドリリングどころかさらに表面をヤスリなりで削っているので耐久性にかなり不安があるが・・・。

やはりこんな変態ヒルクライムをしている人はセッティングも特徴的で、その場で一緒に話していたピーターも34-36Tという1:1を切るギアレシオ。

となると自然と会話はギア構成や軽量化の話しに。


そうこうしていると、5分後に出発した集団でゴールしたマイクを見つける。

日本で生まれた彼とは、ハイポイントヒルクライムで同タイムを出し、ワチュセットヒルクライムで再戦を誓ったライバルの1人この激坂を34-28Tのギア比で上ったというのだからこれまた驚き。

ちなみに今回は有名なフレームビルダーの弟さんで元オリンピック選手だった人が参加していたり、カナダから来た選手達が上位を席巻したりとバラエティーに富んでいて面白かった。


その後、大方の選手がゴールしたので下山できるようになり自走で下山。



勾配はきついが、ホワイトフェイスに比べれば道の凸凹は少ない方なので下りやすい。



そして麓に着くと、スティーブとピーターがもう一度上るという・・・。

あんなに苦労した上った地獄のような坂をもう一度上るなんてありえない。

と思ったが、いまっちさんも上るという。

となると自分も気分がのってきて、ここは気合を入れて上るしかない。

というかこういう坂バカが集まっているところに激坂レースの希少価値があるのかもしれない。

「みんなドMでド変態やなぁ」と思いながら自分もあとに続いて上りだす。

が、上りだすとさらに気分がハイになってきてまた結構追い込んで上る。どうやら自分もド変態らしい。

さらにピーターがまた飛ばすものだからお互いレース状態で走ってゴール。

ピーターもしばらくしてゴールし。



いまっちさんもゴール。



結論から言うとこの2回目の変態クライムをしてよかった。というより最初のレースよりも得るものが大きかったかもしれない。

やはり全力を出して疲れきっていたからこそ、さらに追い込むトレーニングの効果が出やすく、パイオニアのペダリングモニターも2回目の方が1回目よりも効率が高く出ていた。

そして2度目の下山。

ブレーキをかけまくってリムが高熱になるので、ところどころ止まってリム冷まし休憩を挟みながらゆっくり下る。

麓ではレースの結果が張り出されていた。

元オリンピック選手には0.1秒差で辛勝したが(といっても年齢差を考慮したら大負けだが)、マイクには8秒差で敗北。

トイレでマイクと会い、「まさかもう一度上ったのか?」と聞かれたので、「そうだ」と答えると信じられないといった顔で文字通り絶句していた。いやいや、自分だって信じられない。おそらく1人だけだったら100%上っていなかっただろう。

彼も来月のホワイトフェイスヒルクライム大会に参加するというので、また三週間後に会おうと再戦を誓い帰路へ。

レース後はすぐにニューヨークへ向けて南下。



行きよりも快調で混雑も少ない。



雨が降りそうで降らなかったりと変な天気のまま車は進む。



I-95(という州間高速道路)の混雑を避けてマンハッタンへ。

こうして強行軍だった今年最初の激坂ヒルクライムレースを終える。

その日の夜はミツワという日系スーパーにいったのだが、こんな車が・・・。



そして夜はガッツリ食って遠征の疲れを癒したのだった。


6 件のコメント :

  1. ここまでくると数グラムが大きいのかもしれませんね~。
    自分はもっと体重を落として登れるようになってきたらマシンの軽量化を考えてみようと思います。

    返信削除
    返信
    1. 仰る通り体重を落とした方が&エンジン強化した方がよっぽど重要です。自分よりもっと速いのに重い自転車に乗ってる人もいっぱいいますし。となるとマシンの軽量化はエンジン強化という現実から目を背けるための逃げ道なのかと・・・。

      削除
    2. エアロなんたらを導入するのもエンジン強化という現実から目を背けているだけに・・。でもレース中のそれこそ血反吐を吐くぐらいの追い込みが少し楽になるのかと思えば数万数十万は安いのかもしれません。機材を導入しても結局追い込むんですけどね(苦笑)

      削除
    3. いえいえ、エンジンを鍛えれば数万数十万かけずにそれ以上の効果が得られるのでやはりエンジンですよ。

      削除
  2. USE LOW GEARという標識は車向けと思いますが、自転車乗りにはなかなかに響きますねー。

    来週、立山アルペンヒルクライムに出ますが、平均6.6%は自分にはきついかな、と思っていましたが、このレース、平均12%と聞いてちょっとだけ勇気が湧きました(笑)

    返信削除
    返信
    1. 立山アルペンヒルクライムいいですね。いつもタイミングが合わずに逃してしまいますが私もいつか日本のヒルクライム大会に出てみたいものです。

      削除