話は変わり、前回のエントリでご紹介したパイオニアのサイクルナビゲーターのニュース記事、その最後に気になる数値があった。
日本のレース人口が30万人?!
確かに中野浩一という世界に誇るレーサーもいるが、全般的に見れば競輪人気も(悲しき哉)減少傾向の今、そんなに競技者人口がいるとは思えない。グレッグ・レモンやランス・アームストロングといった有名選手を輩出しているアメリカでさえ、USAC(アメリカ自転車競技連盟)の登録選手数は63,273名(2008年当時。USACの年次報告書より。うち369名がプロ契約選手)である。
アメリカの5倍近くの競技者人口が日本にいるとはにわかには信じ難かったが、これは自分の読み誤りで、あくまで「トレーニングを楽しむ人」も含まれているらしい。つまり、USACやJCF(日本自転車競技連盟)といった、UCI(国際自転車競技連合)に所属する自転車競技団体の認定を受けていないレースイベントのみならず、競技をしていなくても「自転車で体を鍛えている人」全てを指しているのだと思われる。
JCFの登録選手数については、Wikipediaに説明があったので以下引用させていただく。
未登録者を対象としたシマノ鈴鹿ロードレース、全国で多数開催されているヒルクライムやエンデューロが高い人気を得ている事から潜在的競技者人口は多いとみられるが、それを登録競技者数増加に結び付けられるようなシステム整備がなされておらず、未だ公式に把握できる競技者数は少ないまま我が国の競技力向上も進んでいない。また、ヒルクライム、エンデューロから、他人と競い合う要素が大きくハイスピードなロードレースへいかに目を向けさせるかも課題である。
ちなみにUSACの登録選手数推移は以下のようになっている。2002年から2008年までで21,000人も増えていることを考えると、日本の総登録者数が5,500人というのは少ない印象を受ける。一方で、ブームというだけあってサイクリングイベントは好評を博しているようなので、逆に考えればそれだけJCFのハードルが高いのかもしれない。
米国における自転車競技登録者数 | |
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2002年 | 42,724名 |
2003年 | 44,325名 |
2004年 | 48,990名 |
2005年 | 54,281名 |
2006年 | 59,537名 |
2007年 | 61,594名 |
2008年 | 63,273名 |
ベルギー自転車競技連盟のレースカレンダーでは、シーズン中の5月~9月は、ほぼ毎日国内のどこかでロードレースが開催されているらしい。自分が住んでいるニューヨーク市内でさえ、シーズン中は自転車で自走で行ける距離でほぼ毎週レースがある(多いときでは火曜、木曜のナイトシリーズ、土日レースで週4回あった)。この点、日本でもアクセシブルなレース環境があればもっと競技者人口が増えると思われる。
ということで、次回は世界の自転車競技における日本の状況を、金銭的側面から掘り下げてみたいと思う。
さしあたり、つなぎとして以下のクエスチョンを出すので、考えてみていただければ幸いである。
まず、年齢層の違い
返信削除米の方が若年層で厚いという気がします。
次に自転車競技の種類の違い
MTB、BMX、サイクロ(シクロ)については、年齢に関係なく米が圧倒的に多いような気がします。
性別による違い
女性の競技者は米で圧倒的に多い。ただ、ロードは日本ががんばっているような気がする。
関係ないけど、日本の女性ローディーは多くが巻きスカートのようなものをつける。米ではまず見ませんね。
ところで、いまやCal Rollのゴマの歯ごたえがなんともいい感じに思えます。
たしかに若年層が厚いですね。私もよく一緒にレースする黒人のミッチェルがジュニアだと聞いてびっくりしました。MTBはアメリカ発祥だけあってもちろんですが、シクロクロスも多いですよね。うちのチームもおそらくロードをやってる人の半分以上はシクロクロスをやっていると思います。
返信削除そういえば日本の女性ローディーはスカートみたいなのをレーパンの上につけてますね…。早朝トレーニングで、グループライドしている5人ほどの女性集団を見かけたことがありますが、普通のレーパンにカーボンディープリムとかなり本格的でアスリート臭しまくってました。対して日本の女性ローディーは華やかな感じでいいですね。
寿司は、私もいつのまにかアボガドが入ったRollを普通に食べれるようになってました(笑)。