人によってはロードレースシーズンが終わることはシクロクロスシーズンが始まることを意味する。
ちなみにシクロクロスの英語はCyclocrossで、カタカナ発音では「サイクロクロス」になる。シクロクロスと言っても通じない。まあオリンピック競技のKEIRINも「キーリン」といった発音になるのでしょうがないが…。
アメリカではシクロクロス人口も多い印象があり、うちのチームメンバーでもシクロクロスをやっている人が多い。
自分もチームメイトと練習をしていると、「Do you cross?」と聞かれることがある。これは「Do you cross the season?」のことであり、意訳すると「お前はサイクロクロスをするのか?」である。
これまで気にしていなかったが、シクロクロスの語源は、「シーズンを交差して行う自転車競技」ということらしい。そもそもロードレースがオフシーズンの間の冬季競技として始まった経緯を考えると納得である。
今は早朝のチーム練習は正式には行われていないが(といっても行けば誰かは走ってるだろうが)、冬に入りかけの頃は、「Cross the season」する人としない人とで練習内容が異なったものである。シクロクロスではタイヤ気圧を低くして走るため、高トルク、低ケイデンスのペダリングが必要になる。同じロードバイクでの練習でも、彼らはケイデンス70rpm縛りなどで高トルク練習をしていたし、芝生エリアでロードバイクを担いで走って降ろして乗ってを繰り返している人をみたこともある。
YouTubeにはこんな動画も。障害物を自転車に乗ったまま乗り越える…。これもまた、シクロクロスの技術を極めるからこその技であると思う。
そういえば、かもめ☆チャンスという漫画でも同じようなシーンがあったが、まさに漫画を地で行く世界である。
自分はむしろ高ケイデンス、高トルクのペダリングを必要としているため、シクロクロスのペダリングとは逆で、どちらかというとトラック競技に近いペダリングを身につけたいものである。
なにはともあれ、ロードレースのシーズンが終わっても自転車のシーズンは終わらない。
そういえばランス・アームストロングの著書の中で、「いつからツール・ド・フランスに向けた準備を始めるんですか?」と聞かれたランスが、「前年のツール・ド・フランスが終わった直後からだ」と答えるくだりがあった。
横山光輝三国志にもこんなセリフがある。「竜が沼の淵に潜むのは何のため。 時期を待ち天に昇らんがためであろう。」
自分にとって、ロードレースシーズンの終わりは、トレーニングシーズンの始まりである。
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