昨日エントリした事故のその後については、以前リアルタイムで更新していた以下事故の経過をご参照いただきたい。
・事故の経過2日目:医者と現状把握
・事故の経過3日目:血尿
・事故の経過4日目:日常生活へ向けて
・事故の経過9日目:CM関節と他の損傷部位
・事故の経過12日目:週末のレース
・事故の経過14日目:体力確認と体脂肪率
・事故の経過18日目:久々の早朝トレーニング
・事故の経過21日目:試走と影響
・事故の経過25日目:○マス戻る
・事故の経過33日目:回復確認
・事故の経過39日目:握力とリハビリ
主に右手関節の怪我によって1ヶ月以上のレース離脱を余儀なくされた上での参戦である。
リハビリというか、「自分のコンディションはレースを走れるまでに戻っているか」長期離脱による現状確認の意味も込めて走る。
■伝説の男
ちなみに今回はうちのチーム主催のレース。
チームメンバーのコネクションで、Pro/Cat1-2-3のフィールドにはスペシャルゲストが呼ばれている。
それがこの人、1984年のジロ・デ・イタリア総合優勝者、フランチェスコ・モゼール。パリ~ルーべ三連勝、世界選手権でも二度金メダルを獲っており、まさにロードレース界における生ける伝説の一人である。ちなみにパリ~ルーベ3年連続優勝は、モゼール以外では悲劇のサイクリスト、オクタヴ・ラピーズ※唯一人。トム・ボーネンもカンチェラーラも達成していない。(※パリ~ルーベ三連覇、1910年ツール・ド・フランス総合優勝を果たしたが第一次世界大戦にて戦死)
そのモゼールがうちのチームの帽子を被っている…。
なんというか、モゼールが同じコースでレースをするというのは感無量である。
生モゼールを見ながら、「レースが終わったらサインもらおう」と思っていた。このときは。
■レース
ということでモゼールに見とれているうちに「Riders to the line」の号令がかかりスタートラインへ。
同じCat4のフィールドは制限いっぱいの100人。
スタートしてから1周、2周と集団の中で走り、上り坂も特に違和感無く、回復したコンディションを確認しながら周回を重ねていく。
リハビリ感覚でいながらも、ふらふら走ってたり挙動が不審な前走者がいた場合はポジションを替えたり前に出たりしてクラッシュリスクヘッジをしていく。
が、3周目の後半、長いダウンヒルの最後に車線が2車線が1車線に狭くなる区間で事件は起きた。
100人の集団が狭くなった車線に突っ込んでいくときに、右前方、4人ほど前のあたりで接触が発生。
最初は影響を受けないかと思ったが、右前方の選手が落車してすぐ前方の選手もふらつく。
そして自分と前方の選手のバイクも接触。「またか!」と思いつつも、なんとか体勢を整えて乗り切る。
ところが体勢を立て直したと思ったら、直前の選手が耐え切れずに左側へ転倒。
既に右前方には最初に接触して転倒した選手たちが倒れており、左右も他の選手で逃げ場なし。
そのまま転倒してきた前方の選手のバイクにぶつかって自分もクラッシュの巻き添えになる。
結局自分含めて6人ほど転倒。
今回はチェーンもはずれていないし、クラッシュ発生元(最初に転倒した右前の選手たち)から離れていたので起き上がれないほどの怪我もなく、急いでバイクを立て直して前の集団を追いかける。
すでにけっこう距離が離されてしまっており、同じように走り出せた人は自分以外2人。
そのうち1人は早々にペースを緩め、結局メキシカン系の選手と2人で追いかけることに。
が、メキシカンの選手も本気で追いかける気がないようで、だらだらと交代走をすることになり、こりゃ1人の方が速いと思って飛び出すが時既に遅し。
その後2周ほど回るものの、集団との差は開く一方で、後ろからはついにはCat5のフィールドの集団が迫ってくる。
落車で捻ったのか右手親指関節の痛みも再発しており、ふと見ると右膝と右肘から血が流れ出ており、指からも出血がありハンドルバーが赤く染まっている。
元々リハビリ走という位置付けで走ったレース。単なる意地でしかない完走と引き換えに怪我を悪化させてしまっては本末転倒である。
とういことで悔やまれるものの怪我と体調を最優先してDNFでレースを棄権して帰宅。下の写真は離脱する直前。
■怪我の状況
自宅で傷の汚れを洗い流して応急処置。
幸い関節系の大きな怪我はなく、擦過傷系のみである。血は流れているがこの程度の傷はもう慣れっこなのでたいして気にならない。
といってもけっこう長引いて腫れが引かなかった。1ヶ月後の今もまだ傷跡が残っている。
どちらにしろ、復帰早々、再度クラッシュに見舞われるのには正直凹まざるをえない。
100人もいる集団の中で、初めて発生したクラッシュがちょうど自分の目の前なんて運が悪いとしか言いようがない。
あと1人分左にいたら巻き込まれなかったことを考えると最早何かに憑かれているんじゃないかとさえ思える。
そういえば、今日は受付をしたときから嫌な予感がしていた…。
というのも、すでに上の写真で気付いた方もいるかもしれないが…、今日のゼッケンは…。
死、死、死……
普段縁起を担いだりする方ではないのだが、運の要素でリタイアどころか怪我まで負って家族や仕事に迷惑をかけるとなると、ロードレースにおける理不尽さに違和感を募らせざるを得ないのであった。
こっちのレースは、過酷ですね!ロードレースに落車はつきものなのでしょうが、サラリーマンにはチョッとキツイですよね。日本のヒルクライム・レースみたいにスタートから10~20km登りのみみたいなレース無いんですかね?何はともあれ、回復を祈っております。それとマドンって凄くタフ(丈夫)なんですね(笑)。カナリ薄いカーボンですよね?さすが軍需用カーボン!
返信削除相次ぐ痛ましい写真に、そのゼッケン・・・。
返信削除��Yに神社はないのかな?お払いをしてもらいましょう。
お大事に。
南洋ボケさん、まったくサラリーマンにはハイリスクな感じです。ニューヨーク市はレースばかりなんですが、ニュージャージーに行くとヒルクライムやタイムトライアルもけっこうあるみたいで、今後はそっちが主戦場になるかもしれません。
返信削除確かにマドンはすごくタフですね。何度もクラッシュにあっているのにホイールの振れはあってもフレームの異変はありません。まあ逆に自分の体がその分の衝撃を受け止めた結果なのかもしれませんが(苦笑)
こうなったら神頼みですね。運も実力のうちとは言いますが、運次第で大怪我や入院リスクは負えないなぁというのが正直なところです。
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