ロンドンオリンピックの個人タイムトライアル

オリンピックの個人タイムトライアル。

先週のロードレースの鬱憤を晴らすかのようにイギリス勢が席巻

ゴールラインで渾身のハンドル投げをするフルーメ。



一方、余裕でゴールのウィギンス。



最後に出発した前回ゴールドメダリストのカンチェラーラは、4日前のロードレースでの落車が響いているのか、2分14秒も遅れての7位



ハンプトン・コート宮殿に凱旋するウィギンス。



God Save the Queenの大合唱。



まさしく大英帝国の英雄になったウィギンスであった。



時間差で同日に行われたボート競技のローイングがイギリス最初の金メダルとなったものの、それに続いて2つ目の金メダル。ちなみにイギリスは現時点で獲得したメダル9個のうち3個を自転車競技で獲得している

表彰台のウィギンスに対し、道に座り込むカンチェラーラ。まさに光と影、勝者と敗者がくっきりと分かれた。



だが今回最も残念だったのはカンチェラーラよりもルイス・レオン・サンチェスであろう。三年連続スペインのタイムトライアルチャンピオンでメダル候補の1人であった…。



開始直後にがくっと落ち込む。



一瞬何が起こったのかわからなかった。



ん…?



チェーンがない…だと…?!



開始直後にチェーンが切れて呆然と立ち尽くす。これは運が悪い……わけじゃなーい!!コラ、メカニック!お前、なにやっとんねんとっ!



サポートカーも出発直前で準備ができていなかったのか時間がかかってやっと乗り換える。



しかも途中でもリアタイヤがパンク。開始直後のメカトラブルだけでなく運にも見放されるとは。といってもスペアバイク自体がもともとスローパンクしていたとしたらメカニックは切腹ものであろう。いや、これ北朝鮮だったら誇張じゃなくて文字通りになってもおかしくない



最後に、気になったのがハンプトン・コート宮殿の門のところにいた英国軍人。ウィギンスが出発するときには乗り出して応援。



一方、カンチェラーラのときは明後日の方向を向いている。こいつらはまったく…。



ということで、ウィギンスとフルーメでメダルを2つ獲得。まるでツールの再来を見るかのようなタイムトライアルであった。

といってもあの興奮のツール・ド・フランスからまだ10日しか経ってないので、ツールの力関係がそのまま影響するのも無理はない

ある意味「水物」であるロードレースに対して、タイムトライアルは文字通りタイムを争うため運等の要素に左右されにくく、実力差がそのまま順位に反映される傾向にある。まあツール・ド・フランスのプロローグでパンクに見舞われてしまったトニー・マルティンは不運としか言いようがないが…。

何はともあれ、2012年はウィギンスの年になった


2 件のコメント :

  1. 白橙アクア2012年8月6日 15:48

    ウィギンズは例の謎フレームでTT勝っちゃいましたね。ウィギンズすげーわっていうか、各メーカーのTTフレームの立場がw
    現行UCIルール下でも、まだまだ空力は進歩するということなのでしょうか。
    トラック種目では日本人選手が低迷していますね。競輪選手はあんなに稼いでいるのにw
    漫画『ODDS』を読むと、競輪の世界もとても奥深いことは理解できます。
    しかし大昔から変わらない機材とか、地方ラインとか…ガラパゴス化の極みですねこりゃ。世界で勝てない訳だよ。
    …ひょっとしたら、中野浩一氏が強すぎて「競輪選手はそのままで十分強い」という思い込みが生まれてしまったのかもしれませんw。

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  2. ウィギンズもフルーメもすごかったですね。ってことはぶっちゃけ逆に、「ある程度完成されたTTフレームならイギリスの秘密バイクでもピナレロでも関係ない」という風にも思えてしまいますww
    これで来年Specializedに乗り換えたチーム・スカイが同じような結果出したらそれこそフレームは性能云々ではなくて単に好き嫌いの問題になるのかもしれません…。
    トラック種目の低迷は残念ですね。松本総監督がけっこうテレビに映っていて目立ってますが(笑)
    以前ご紹介した(名前ところにリンク貼っておきます)スペインの記事の中で、実はご紹介した部分の後に、スペインのトラック選手が「日本人には簡単に勝てるのに、ひとたびバンクの外に出ると、彼らはフェラーリやメルセデスに乗り、ロレックスの高級時計をしている」とぼやいている箇所があります。
    Oddsは私も読んでますが、競技を優先すると仕事(競輪)に支障が出たりと、ルールもカルチャーも違う中で両方やるのは無理があるのかもしれませんね。国内で大金が稼げるのに、仕事のチャンスを振ってまでわざわざ海外に行って負けるリスクを冒す必要はないというのは、その道で稼ぐプロの仕事人としては正しい判断なのでしょうが…。
    ちなみに積極的に世界に出て行った中野浩一氏は別格でしたが、上記のインタビューに答えていたトラック選手も中野浩一氏だけは賞賛してました。

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