ということで前回の続きから。
中3日の最終日、今日のサイクリングの目的は「大埔方面からどこまで大帽山方面に上れるか」である。
■大埔道(ダイボードウ)
なぜそんなルートにしたか説明するためには、それまでの経緯を説明せねばなるまい。
遡ること2012年、香港にRitchey Break-awayを持っていったサイクリング。
香港最高峰である大帽山(ダイモウサーン)の頂上までヒルクライムするために、大埔道を通って南下、九龍(ガオロン)経由で大帽山の南側から上ったのであった。
が、2013年になって大埔道が自転車通行禁止になってしまったのである。
大埔道往沙田方向禁單車 市民照踩
このブログでもご紹介したとおり、香港は平地の都市部を山間の連絡道路で結ぶ構成になっているため、連絡道路が通行できないとなると行き来が出来なくなってしまうのである。
これには香港のサイクリストからも非難の声があがった。
大埔道忽然禁單車惹不滿
大埔道が新界(サンガーイ)※の沙田(サーティン)と九龍を結ぶ連絡道路となっているため、大埔道を使わずに新界から九龍に行くとなると、輪行するか、馬鞍山(マーオンサーン)方面からぐるっと西貢(サイゴン)を回って迂回するかしか方法がなくなってしまう。(※New Territories。九龍半島の北部に位置する比較的田舎な地域)
そう、気付いた方もいると思うが、前日に馬鞍山から西貢郊野公園まで走ったのは後者のルート確認のためでもあったのである。
■北部ルート探索
大埔道が通れなくなったとはいえ、香港最高峰である大帽山へのヒルクライムルートは魅力的であり、今回は大埔道を通らずに、つまり南の九龍経由ではなく北側からどれだけ上まで行けるかを試すことにしたのである。
そしてあらかじめネットで確認した限りでは、大埔の南側からハイキングトレイルが大帽山の頂上まで伸びている。
どこまで自転車でいけるかはわからないが、とりあえずそのルートを走ってみようということでスタートした。
まずは大圍(ダイワイ)を出発。
少し走ると大河川になる城門河(センムンホー)も、ここではまだ真ん中をちょろちょろ流れている小川状態。。
サイクリングロード沿いには自転車屋も多い。
そしてアメリカと違って自販機も完備。
八達通(オクトパスカード)※で買えるようになっている。(※Suicaのようなものだが、Suicaより4年以上前に導入され、現在では鉄道、フェリー、バス、トラム、パーキングメーター、コンビニ、スーパー、レストラン、自動販売機から観光地の望遠鏡、オフィスのセキュリティーカード、会社の出社記録や学校の出席記録まで、様々なものにこのカードが使われている)
城門河沿いに進む。
平日の朝とあって人も少ない。
朝焼けが城門河に映える。
城門河が流れ出る吐露灣へ。
今度は吐露灣沿いを北上。
が、ろくに朝食を食べていないので、日本で買っておいた補給食を取り出す。
大埔に入ってからあらかじめ確認していた道順に南下。
自転車道とはいえ、途中通行止めをしている箇所もあってやはり街中は走りづらい。
と思っていたら、一気に田舎な雰囲気になって急坂も出現。
ふと見ると野良犬が三匹。
ニューヨーク近辺では全然見かけない野良犬だが、香港ではよく見かける(そういえばイタリアでも見かけた)。
前回長洲島を走ったときも野犬がたむろしていたのを思い出す。
さらに進むと人通りもなくなり、まだ朝の空気が漂う中を走る。
途中で大帽山につながるハイキングトレイルの1つに到着。
が、道路は未舗装もいいところでとてもではないがこの自転車では進めない。
一方で舗装路はまだ続いていたので先へと進む。
バーベキューサイトを通過して
さらにもう一つのハイキングトレイルの入口へ。
といってもこちらは階段。やはり進めない。
そのままさらに先へ。
サイコンで確認すると15%~25%の傾斜。幸い軽くすれば上れるギアだったのでぐいぐい進む。
と、ついに行き止まり。
打鐵岃(ダーティッヤン)という村の入口で公道は終わっており、村の中には村民のみ立ち入り可となっている。
ふと来た方角を見ると、少し朝霧がかかった大埔の市街地が見える。
そのまま帰路へ。
まだ少し時間があったので途中で足を延ばして大埔海濱公園で休憩。
少しお腹が空いてきたので、とっておいたパワーバーを取り出して食べる。
公園沿いには市民の運動用に様々な遊具(というより運動器具)がある。
おじいさんがその1つに乗ってカクカク腰を動かしており、朝から元気だなぁと感心する。
来た道を戻って帰宅。
こうして最後の日の香港サイクリングを終えたのであった。
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