ペダリング考察:グレイロックからの踏力倍加計画

オフシーズンに入ったということで、ここいらで最近のペダリング考察、変遷経緯をまとめておきたいと思う。


1.重力ペダリングで通した2013年シーズンとその限界


重力ペダリング(自称)とは、外力たる重力をペダルのメインフォースに使ったペダリングで詳しくは当時のエントリをご参考いただきたい。

今シーズンはほぼこの重力ペダリングだけで戦ってきた。

そこまでこの重力ペダリングスタイルを続けたのは、このペダリングで昨シーズン最後、2012年9月23日のグランフォンドでKOMを獲ったという成功体験によるものが大きかったと思う。



7月20日のアスカトニーではハイドレーションやギア比の問題で大惨敗を喫したものの、8月3日のエキノックスではTop-Notchグループ(いわゆるチャンピオンクラス。規定時間内に走った記録がないとそのグループで走れない)に入れる記録も残し、このペダリングによる一定の効果はあったと思う



一方で、昨年とほとんど自己タイムが変わらなかった4月27日のハイポイントヒルクライムTTや、6月15日のホワイトフェイスヒルクライムレースの結果を受けて、このペダリングの限界を感じ始めていたのも事実である。



特に、自分より数分(時には10分以上!)も早くゴールする上位陣を見ていると、たとえこのペダリングのまま筋肉や心肺機能を鍛えて体重を減らしたとしても、彼らに追いつき、追い越すのは難しいのではないかという閉塞感を感じていた

端的に言えば、重力ペダリングの「のびしろ」に限界を感じ取っていたのである。

2.契機となったグレイロック


その閉塞感を現実に突きつけられたのが今シーズン最後のレース、9月14日のグレイロックヒルクライムTTであった。

重力ペダリングで今シーズンやり通したこともあり、ペダリングに慣れていなかったわけでもないのだが、結果は去年よりも遅いタイム・・・。



もちろん90mmのディープリムをフロントに付けて走ったのも原因のひとつではあると思うが、それを抜かしたとしても去年とどっこいどっこいでしかない結果であった。

一年注ぎ込んできてこの結果というのはショックでもあり、考えを改めざるを得なくなった。

このペダリングの延長線上にトップクライマーへの道はない、と・・・。

実を言うと、グレイロックはチームの誰も参加しない上、エキノックスやアスカトニーに比べると勾配も緩かったので、仕事の休暇と宿をとってまで参加するべきかどうか、レースの一週間くらい前まで悩んでいたのだが、それに気付かせたくれただけでも参加する価値は十二分にあったと思う。参加していてよかった。

3.外力から内力へ ~ 重力ペダリングの問題点


重力ペダリングとは言うなれば外力偏重型ペダリングである。

詳しくはグレイロックのエントリをご覧いただければと思うが、そのような理由から外力のみではトルク力に限界が生じてしまう。

単に重力を利用してペダルに乗っかるだけでは、トルクの上限値が体重の重力分までに制限されてしまう。一方でトルクとケイデンス最適化のためには、トルクの上限が決まっている以上、足りない分はケイデンスで稼ぐことになる。

トルクの上限値が限定的な上、高ケイデンスを保つとなると、勾配が上がった場合にはギアを軽くして対応するしかない。

平均勾配12%、最大勾配28.2%というエキノックスのようなレースではギアをその分軽くしていくしかなく、結果として、エキノックスで34TというXTRのスプロケットを装備することになったわけである。

こういった外力の限界から、グレイロックを境に内力のトルク力を上げる方向に集中するようにし、グレイロックの翌月曜日の通勤からペダリングを変えた。

そして9月22日の奥の坂道で自己新を出せたのであるが、このときはまだポジションはこれまで通りの前傾で、重力に併せて大腿四頭筋で踏み込みといったものであった。

つまり、ポジション的に見れば、大腿四頭筋を目一杯使うかどうかという違いだけで、前乗り型ポジションという面では変わっていなかった。あくまで重力型ペダリングの延長上にプラスアルファを加えていただけだったと言える。

が、そんな自分のポジションのパラダイム転換となったのが、チームリーダーであるいまっちさんとのトレーニングライドであった。


長くなってしまったので次回に続く。


ペダリング&ポジション考察:オフシーズンからの踏力倍加改革


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