ツール・ド・ブロンクス 2010

■Tour de Bronxとは

夏が終わったらすぐ冬が来るというニューヨーク。

そのニューヨークでシーズン最後のファンライドイベントであり、ニューヨーク州最大の無料ライドイベントとなるのが、Tour de Bronxである。

ブロンクス区長公認のイベントで、警察による交通整理も行われるし、高速道路も走れるし、Tシャツももらえるし、ピザや軽食ももらえるくせに、なんと無料という素晴らしいイベントなのだ。

ちなみに去年は参加登録していたが雨天のため中止。ファミリー向けのファンライドイベントということで、雨脚が激しいと中止になってしまう。

今年は晴天で、1年越しでやっと参加できる運びとなった。


■ルート

ルートはThe Bronx※をぐるっと一周である。

��※ちなみにブロンクスは正確にはザ・ブロンクスなのだが、便宜上ここでの片仮名表記は「ブロンクス」とさせていただきたい。)

ブロンクスの名所を回るコースとなっていて、途中で高速道路を走れたり、島に渡ったりする

以下詳しく説明しているが、なにぶんブルックリンから走って集合場所まで行ったので、ツール・ド・ブロンクス自体は40マイルなのだが、計80マイル(≒128km)走っている

今回の特徴として、マンハッタンを突っ切る形で走ったので、ツール・ド・ブロンクス兼、ツール・ド・マンハッタンまでしたようなイメージだった。




■集合場所へ

まずはブルックリンからマンハッタンブリッジを通ってマンハッタンへ。一番街をひたすら北上していく。



そして自己最高記録の30分でマンハッタンを縦断して、Willis Avenue Bridgeへの階段を上がる。



Willis Avenue Bridgeを通過。



ブロンクスを集合場所のヤンキースタジアム横、Joyce Kilmer Parkへ向かう。既に他の参加者も集合場所へ向かって走っている。



集合場所に着くと、すでに沢山の人が。



列がぐちゃぐちゃでスタート地点の運営は悪いと言わざるを得ない状況だった。



結局30分並んでビブをゲットしたが、並び直されたり、列が乱れてたり、他の列と混ざっていたりという状況。



こちらがビブとキューシート。



どっかのチームらしき人たちもいる。



ついにスタート。といっても混んでいてまずは自転車を引きながら進む。



スタート地点でゆっくり坂を上がるところはリカンベントの人が大変そうだった。



だが、Five Boro Bike Tourなどに比べれば参加者は少ないので、すぐに流れ出す。



自転車の大群がブロンクスの街を駆け抜ける。



まさに区長公認の自転車暴走集団



ふと信号待ちで前を見るとすごい人が。



なんとフロアポンプをハンドルバーに括り付けて走っている。おそるべし。



高速道路(Interstate 895)に入るところでストップ。



そしてついに高速道路を走行。



なんという開放感。おそらくいろんなライドイベントあれど、ブロンクスの高速を走れるのはこのイベントくらいではないだろうか。



6番ラインの地下鉄(ブロンクスではすでに高架を走っている)と交差。



そして短い高速道路区間が終了。またブロンクスの一般道に戻る。といっても交通規制がされているので片側車線を存分に使う。



ところどころでは対向車線にはみ出る人々も。さすがブロンクスだ。



Sound View Parkという公園に入り川沿いの道を走る。ちなみにこの川の上流はブロンクス動物園の中を流れていて、動物園の自然に一役買っている。



すると第一休憩所なのか、人が前で自転車を降りて固まっている。と、後ろからマーシャル(係員)の人が、「ここは休憩所じゃねーぞー」と叫んでいる。どうやら公園出口が狭くなっていて、前が詰まっているようだ。だが、そこはやはりブロンクス暴走集団。公園出口の周囲にある石段の段差を自転車を担いで越えていく。ファンライドはシクロクロスの様相を呈してきた



そして渋滞になりながらも歩きながら進む。



ほどなくして第一休憩所のYMCAキャンプに到着。



彼方にブロンクスとクイーンズを結ぶBronx-Whitestone Bridgeが見える。



休憩所は人であふれかえっていたので、ベーグルとジュースだけ摘んで先を急ぐ。



すると出発待ちらしく休憩所出口でストップされてしまった。



待つこと数分でまた走り出す。



ぐいぐい抜いて行ってSt Raymond's Cemetery(いわゆる墓地)の中を突っ切っているところで先頭が見えてきた。



なんと先頭はNYPD(ニューヨーク市警)の車輌が先導している



そしてついに先頭へ。警察車輌に先導されて走るなんて初めての経験なので感動である。速度はたいして出ていないのだが、なんかどっかのレース大会でトップを走っているような錯覚に陥るから不思議だ。



これまたブロンクスとクイーンズを結ぶThrogs Neck Bridgeの下を通る。



程なくして再度調整のためストップ。マーシャルの人が、「コレはレースじゃねえんだからあんまり警察車輌にくっつくな」と注意をしている。



そして再度NYPD登場。ランプを点滅させながら先導していく。



第一休憩所から約15マイル走ったところで第二休憩所のOrchard Beachに到着。



夏は海水浴客でいっぱいらしいが、この時期になると全然いない。といってもなぜかこの寒いのに水着で日光浴してるおばちゃんがいたが。



水と。



アップルをゲット。



ちなみにオフシーズンなのでOrchard Beachの店も閉まっている。



トイレ休憩を済ませていざ出発。



今度は警察車輌の先導もなく、Pelham Bay Parkの中をばんばん飛ばしていく。



一般道を突っ走っていくと、Woodlawn Cemeteryの中に入る。というか今回のルートは墓場巡り的な感じだ。



見晴らしの良い墓場というだけあって、墓場の中はアップダウンが意外と多い。



ぐいぐい上がって墓場を越えていく。



そして第三休憩所のVan Cortlandt Parkを通過。



ブロンクスの西側はけっこうアップダウンが多い。



あとは一般道を走っていく。



そしてゴールのNew York Botanical Gardenに到着。



自転車を降りて無料ピザの列に並ぶ。



ノーブランドの安いピザかと思ったら、なんとスポンサーになっているDominoピザ。



Tシャツももらう。2008年はウォーターボトルとTシャツとナップサックがもらえたということだが、不況の影響か、2010年はピザとTシャツになってしまった。ちなみに雨天中止になった2009年は中止とはいえそういったグッズは既に作っていたはずで・・・。



ピザを食べながらしばし休憩。



だがここから遙か遠くブルックリンまで帰らないといけない。というわけで早々に出発。最初のスタート地点まで戻りマンハッタンへ抜ける。ということでヤンキースタジアムの横を通る。



すでに夕陽になりつつある。



Macom's Dam Bridgeを通ってマンハッタンへ。



128丁目からハドソンリバー沿いのサイクリングロードに抜ける。



ハドソンリバー沿いを南下していく。110丁目付近。



ひたすら南下。90丁目付近。



まだまだ南下。80丁目付近。



引き続き南下。70丁目付近。



1丁目を越えて南下してCity Hallの辺りまで行ったところでブルックリンブリッジへ向かう。



そしてブルックリンブリッジ越え。



このときはちょうど橋の中間が工事中で左右が壁で塞がれていた。



やっと自転車の街(?)ブルックリンに戻ってくる。この道路をご覧あれ。車は道路の左右を、自転車は道路の真ん中を。さすがブルックリン。



そして帰宅。良い運動になった。




■総括

2010年のシーズン最後を締めくくるであろうファンライド。

ブロンクス区長公認ということで、ニューヨーク市警による交通整理や先導もしっかりしていて走りやすかった

集合地点のチェックイン手続きの運営がイマイチではあったが、普段走行禁止の高速道路を走れること、休憩所のフリードリンクに食べ物、走った後のピザにTシャツなど、無料のイベントとしては素晴らしいサポートだったと評価できると思う。

ブロンクスまでが遠いのが玉にキズだが、またぜひ参加してみたいイベントである。


2 件のコメント :

  1. お疲れ様でした。事故なく楽しめたのは何よりですね。こちらは、先週末土曜日が、荒サイ(本田エアポートのちょい先)往復、日曜が武蔵五日市から都民の森、風張峠の折り返しをやってきました。いつもどおり写真満載でTD Bronxの様子がよくわかりました。来年は小生も参加したいと思います。しかし、写真からNYは既に寒そうですね。出張終えたらまた走りに行きたいので、今年走り収めを皆でやりましょう。そちらは大晦日まで走られるのかも知れませんが。
    こちらもサボらず、日本の様子をUpしないといけませんね。それでは。

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  2. 初心者ロードレーサー2010年10月29日 23:47

    お疲れさまです。日本でも走りまくってらっしゃるようで羨ましいです。ニューヨークはすでに寒く、防寒をちゃんとしないと厳しい状況ですが、関東はまだまだシーズン中でいけそうですね。最近は土曜の朝に走りに行こうとしてもどんどん腰が重くなってきてます。まあ気合い入れて走り出してしまえば他にも走ってる人がいるので触発されますが。またこちらにお戻りになられたらぜひご一緒しましょう。日本についてのブログも楽しみにしています。ではでは。

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