長距離ライドから帰って来ました。
3日間行ってきたので3日ずれての登録になりますが、3日分を1日1エントリずつ、最後にまとめとして1エントリ、あと「パーツ」カテゴリとしてGarmin 705の使用感、レビューを書いておきたいと思います。(本文は独白形式のため「である」調です)
■バックナンバー
その1:アメリカ本土最大の島はどこだ?
その2: ロングアイランド一周計画と準備
■コースの概要
一日目のコース計画は、下のGoogle Mapの青線部分となっており、マンハッタンからブルックリンブリッジを通ってロングアイランドの西の端に到着し、そこから南側沿いの海岸線をひたすら東に走ってWainscottにあるホテルまで行くというものである。(実際の走行ルートは本エントリ最後に掲載)
View Tour de Long Island 3 days in a larger map
■朝、旅立ちのとき
当日朝は6時に起きて準備をする。まずはもちろんタイヤの空気を入れる。そして昨日用意したペットボトルの水をスポーツドリンクを入れ替える。
さらに服を着替えて、朝食としてコーンパン一つを食べて、なんだかんだして結局出発したのは7時過ぎ。でもまだ暗い。というかめちゃくちゃ寒い。が、目出し帽のおかげで意外と耐えられる寒さだった。
■マンハッタン脱出
ブロードウェイを南下してCity Hall付近まで進む。
と、この写真を撮った直後に風でロードバイクが倒れてしまう。倒れる瞬間に衝撃を和らげようとハンドルバーを支えるような感じで右足を出したのだが、片足立ち状態になり、早朝の出勤者が歩く中、そのままこけてしまう。もちろんSPD-SLのビンディングシューズなので滑る危険は承知の上だったつもりなのだが、予想以上に地面の凍結して滑りやすくなっていたのだった。
おかげでロードバイク自体には損傷はなかったが、こけた拍子にいきなりレッグウォーマーが破れてしまった。幸先悪い・・・。しかも右足の膝がじんじんして痛い。
そのまま朝焼けのブルックリンブリッジを渡る。
ふと下の道路を見ると、マンハッタンに出勤する車で渋滞している。みなさん、がんばって仕事してきてくんさい。
こちらは見えにくいが一応自由の女神が遠くに拝める。
■海岸線を爆走
ブルックリンに渡ってからは朝日を受けながらHamilton Avenue沿いに海岸線方面まで出る。
Hamilton Avenueは車通りが激しかったが、海岸線に近づくにつれて車も少なくなってきて閑静な感じに。
海岸線沿いの自転車道にたどり着く。ここはNYC Century Bike Tourで来ているので慣れたもの。
ふと隣の鉄柵を見ると・・・。
海からの水しぶきが凍ってつららができてるんですけど((((;゚Д゚)))
NO DIVINGって誰が泳ぐねん。
そのまま海岸線の自転車道を走るが、場所によっては道路が完全に海からの水で凍っていてパキパキ氷を割りながら進む。が、しばらく行くと氷結も少なくなってきて快適に走れる。そもそも自転車は皆無、人も2人しかいなかったので走り放題。基本的に風は北西の風であることが多いので追い風も手伝って40キロ巡航。
ベラザノナローブリッジという通常自転車通行禁止の橋の下を通る。(Five Boro Bike Tourという世界最多参加者の自転車イベントのときだけ交通規制されて通行できる)
海岸沿いではハトたちも休む。
海岸線を抜けてからも途中まではNYC Century Bike Tourと同じコースを走るのでGarmin 705と併用して当時の地面のマークを目印に進む。
コニーアイランドの木製ジェットコースター前。月曜日の朝ということもありもちろん誰もいない。
Marine Parkに到着。
なんかスポーツドリンクが飲みにくいなぁと思ったら、なんと氷点下で走っていたせいで中身が凍りかけている。
まだシャーベット状態だからいいが、完全に凍ったら困る。
そのまま南下してMarine Parkway Bridgeを渡る。自転車は通行料不要。
この橋は道路部分は格子状の鉄でできていて、車が通るたびにコォォォォーーンという音が響く。
Rockaway Boadwalkに出る。このあたりは海岸線の道に砂が溜まっていて、砂の上を走る感じに。砂がオイルに付いて汚くなりそうで怖い。
一日目はこのような感じで砂州を中心に走っていく。もちろんルート上通れなかったり自転車が通行しにくい部分は内陸部を通るのだが。
見知った場所に来たと思ったら以前バーベキューをした海岸。車で来ると点から点の移動のようで実感が沸かないが、自転車で来ればその間の道も、空気も、匂いもわかってるので線でつながる感じなのがいい。
ちなみに今日は風が強くて何度もロードバイクを倒れさせてしまう。こちらは写真を撮ろうと思ったところで倒れる瞬間が撮れたもの。
撮り直し。
ひたすら砂州の海岸線を進む。
Rockaway Boardwalkを抜けてそのままRockaway Freewayの下を通る。
ニューヨーク市を抜けてNassauに入る。Atlantic Beachに行くための、その名もAtlantic Beach Bridgeを通る。自転車は通行料無料(以前は通行料を取られたらしい)だが、押して歩かないといけない。
Atlantic Beachに到着。
Atlantic Beachを東に進むと同じ砂州にLong Beachがある。
高級住宅&別荘地帯なのだが、Garmin 705の言う通りに進むとなんと石畳の道。せっかくなら石畳やタイヤに優しくない道を避けるような機能が欲しいところだ。
■長い長い内陸部
海外線ライドを一通り終えて今度は内陸部へ。
ひたすら緩い登りがずーっと続く。
そのあともひたすらE Merrick Roadを東進していく。
途中のMillpond Parkでスポーツドリンクを飲みつつ一枚。
Seafordの街に入る。というかここらへんはひたすら東へ走っていてなんとも耐久戦な感じ。
腹が減ったのでGardiner County Parkで腸仔包(ウィンナーパン)を食べる。ここで5つ持ってきたチャイナタウン購入のパンのうち一つ目を消費。だが、ここで昼休みをとってしまったのが思わぬ自体を招くことに。
まず枝やら草やらが絡まってチェーンが外れてしまった。
チェーンを直してライドを再開しようとするとクリートがはまらない・・・。
なんとクリートについた雪が凍ってしまいはまらないのだ。
しかも綺麗な雪ならまだいいのだが、泥や土が混ざって凍っておりかなり汚い。
しょうがないので固い枝を拾ってガツガツ氷をはがす。それでもはがれないので、最終的にはクリートをビンディングペダルにガツガツぶつけて氷を落とす。実はこの状態はこの後も何度も(二桁以上)起こり、そのたびにガツガツクリートをぶつけて氷をはがしていった。そのために二日目の夜にとんでもないことになってしまっていたのに気付くのだが・・・。
■落日~暗闇ライド
ひたすら長かった内陸部を越えてまた海岸沿いへ。ここでまだまだホテルまで距離があるのに夕日になってしまう。
夕日を背中に受けつつ暗くなる前にと急いで東へペダルをこぎまくる。
周りは見渡す限りの雪原。自転車や通行人がいないのはもちろん、車通りも少なくて一人で落ち行く夕日に急かされながら力を振り絞る。
海岸線を走りきったところでついに夕日が沈む。
まだまだホテルまでは30キロ以上あるのについに真っ暗に。
途中の街のクリスマスツリーが優雅な感じだが自分はもう死にそうになっている。
タイヤを見てもらえばわかるが氷が張り付いていてコンディションも最悪。
しかも前方のライトの電池が切れてしまい真っ暗な状態に拍車がかかる。
換えの電池を入れ替える余裕もなく、というかそのために止まっていると凍え死にそうなのでもうこぎ続けるしかなかった。
地面の白線をかろうじて視認しつつ、常に路面の凹凸から来る突き上げと氷の塊や石におびえつつ走る。ときおり通り過ぎる車のライトを一瞬の頼りにしてGarmin 705の地図表示を唯一の希望にしつつ走り続ける。
そしてやっと宿に到着。
オフィスと書いてある部屋は真っ暗だったが、宿屋のオヤジが出てきてくれてチェックイン。と思ったら、自分の予約が届いていない。その場でパソコンを使わせてもらい、予約のコンファームのメールを見せて確認してもらう。で、やっとチェックイン完了。
住所をマンハッタンと書いたところで、オヤジが「自転車でここまで来たのか?」と聞くので「そうだ」と答えると「クレイジーだ」とびっくりしていたので「自分もそう思うよ」と返しておく。「あとはシティで働いてるのか?」と聞かれたが、この場合のシティはニューヨーク市(狭義のマンハッタン)のこと。
部屋の鍵を渡されて部屋に入る。ホテルというよりロッジに近いような感じで月貸しもしてて、どちらかというとワンルームマンションのような感じだ。
こちとら寒風吹く真っ暗闇をひたすら走ってきて凍え死にそうだったのでまずはエアコンにしがみつく。が、全然暖かくない。
ふと横を見るとトイレの中にも暖房が。しかもこちらは暖かい。というより熱い。
とにもかくにも体を暖めたかったので、椅子をトイレの中に持ってきて暖房で暖まりながら服を脱いでシャワーに。本当は暖かいお湯に浸かりながら足のマッサージがしたかったのだが、なんとバスタブがないので体をシャワーで十分に暖めた。で、ドライヤーもトイレの暖房と同じくらい暖かかったので、トイレ暖房とドライヤーで一気に暖まりやっと一息ついた。
悲しいことにこのロッジは単なる貸しワンルームオフィス状態で、食事もなければデリ的な軽食や飲み物すら売ってなかったので困った。走ってきた限りでは近くにそういうところはなかったし、あってもこの時間では閉まってるかもしれないし、オフシーズンのため冬期休業してる店が多い。
幸い部屋に電子レンジがあったので、コーンパンを温めて食べる。で、ミニサイズスニッカーズも食べる。
Garmin 705にはカロリー表示機能があるのだが、今日のライドを見ると走りはじめてから7597キロカロリー消費している。一方摂取したのはチャイナタウンで買った腸仔包(ウィンナーパン)とミニ(ファミリー)タイプのスニッカーズのみ。明らかに栄養の消費と摂取のバランスが崩れている。宿に着いてからパンを食べるが喉を通らない。お腹が減ってないわけではないが、あまりのハードワークのために食べ物を摂取しにくい状態になっているのかもしれない。一時間近くかけてコーンパン一個を平らげ床につく。が、1時40分頃に目が覚め、栄養摂取せずに寝ても体力回復に貢献しないと思い、また一時間ほどかけてベーコンハムパンを平らげる。その間に明日(すでに今日)のコースを確認。Garmin 705でルート検索をするがやはり全行程だと今日より16キロも長い。今の体の疲れ具合と今日の様子から見るにとてもではないが完走できそうにない。
というか今日はパンとスニッカーズしか食べてないんですが…。
しかもそのパンもあと3つで底を尽きてしまう。
ロードバイクを置いて店内に入ったりゆっくりするのも危険なのでドライブイン的な感じのところが最適なのだが近くに簡単なデリもない。
とりあえず休息するために眠りまくろうと思うが、地獄の二日目、どうする、自分・・・。
以下、今日の実走行ルート。
明日につづく・・・
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