■現在所有しているクランクの整理
この点、現在所有しているクランクは以下の通り。
まずは現在はローラー中心で使っているSpecialized Tarmac Eliteのクランクから。
# | メーカー | モデル | 歯数 | クランク長 | BB規格 |
---|---|---|---|---|---|
1 | FSA | Gossamer | 39/53 | 170mm | MegaExo |
2 | FSA | SL-K | 39/53 | 165mm | MegaExo |
3 | FSA | Gossamer | 34/50 | 170mm | MegaExo |
まずは1のFSA Gossamerのノーマルクランク。Specialized Tarmac Eliteの完成車に付いてきたデフォルトクランクである。
お次は2のFSA SL-K。ロングアイランド一周ライドに備えて2009年の12月30日に装着。って年末に何やってんだか…。
そして3は実はまだブログでは未紹介。今回のQuarq購入直前に、Specialized Tarmac Eliteでもコンパクトクランクで練習したいと思い購入したもの。
お次は現在メインで使っているTrek Madone 6.9 Proのクランク。
# | メーカー | モデル | 歯数 | クランク長 | BB規格 |
---|---|---|---|---|---|
4 | Shimano | Dura-Ace FC-7900 | 39/53 | 170mm | Hollowtech-II |
5 | Shimano | Dura-Ace FC-7950 | 34/50 | 165mm | Hollowtech-II |
4はTrek Madone 6.9 Proの完成車に付いてきたデフォルトクランク。5はベルギーでのアマチュアワールドチャンピオンシップに備えて購入したヒルクライム用のクランク。ヒルクライム中心にレーススタイルを変えてからはこいつを付けっぱなしで、現在のデフォルトクランクとなっている。
今回はTrek Madone 6.9 ProにQuarqを装着することになるため、上記5の代替を探すことになる。
■Quarqのクランクセットの選択肢
Quarqでは、SRAM S975、FSA SL-K Light、Rotor 3Dの3種類について、それぞれノーマルクランク(130BCD)とコンパクトクランク(110BCD)を提供している。
メーカー | モデル | 歯数 | クランク長 | BB規格 |
---|---|---|---|---|
SRAM | S975 | 34/50、39/53 | 170mm、172.5mm、175mm、177.5mm | GXP、BB30 |
FSA | SL-K Light | 34/50、39/53 | 170mm、172.5mm、175mm | MegaExo |
Rotor | Rotor 3D OCP3 Q-Rings | 34/50、39/53 | 155mm、160mm、165mm、170mm、172.5mm、175mm | BB1 Enduro |
シマノのホローテックIIには、BB30に対応するための変換アダプターなどもあるのだが、BBという駆動系の中心部分であるだけに、できるだけ伝導ロスになりそうな不要な部品はかましたくない。
この点、Rotorの説明を見てみると、互換性のあるボトムブラケットとして、「Rotor Ceramic Self Aligning Bottom Bracket (SABB) and BB1 Enduro」と「Shimano Hollowtech II」とあり、調べてみると、Rotorであれば何にもかませなくても、ホローテックIIにそのまま直付けできるらしい。
さらに、注目すべきはクランク長で、Rotorの場合は155mm、160mm、165mmまで揃っており、それこそ小柄な女性サイクリストでも最適なクランク長が使えそうなラインナップである。というかクランク長165mmを必須条件とするともはやRotorしか選択肢がない状態である。
一方、RotorのQ-Ringsは楕円チェーンリングなのだが、「せっかく新しいクランクセットをこの機会に買うことになるのだから、これまでとはまた違ったパーツも試してみたい」という気持ちもある。いろんな人がいていろんなレビューが蔓延しているこの世界、個々人によって向き不向きもあるので、やはり自分自身が人柱となってトライ&エラーを繰り返していくのが自分にとって一番良いものを見つける最適な方法であると思う。
すでにDura-Aceのクランクセットを使っている身としては、SRAMやFSAであれば「単にクランクにパワーメーターが付いただけ」であり、クランク自体の進化というか違いは大差ないであろう。
ということで、Dura-Aceの165mmコンパクトからの乗り換えとして、Rotor 3Dの165mm楕円コンパクトで行くことにしたわけである。
もちろん、単に「BBが対応しているから」といった理由だけでなく、楕円クランクを導入するにあたって検討した結果の選択になったのであるが、その辺りについては別エントリにて詳細をご紹介したいと思う。
ツール・ド・フランス第9ステージでのエントリの振りから長かったが、元々はパワーメーターを新調する目的であったのが、こういう経緯で楕円クランクの世界へ足を踏み入れることになったのである。
お久しぶりです。Jです。
返信削除先日は掲載していただきありがとうございました。
初ロードバイクがアレでして、評価のしようが無いのですが、
やはりパワーメーター等をつけて定量的に比較する必要があったかもしれませんね。
ヒルクライムにはコンパクトという定説があるようですが
その見方で楕円リングはXXXXというのがあるのでしょうかね。
自分も使用していますが、かなり今後の記事を期待しています。
お貸し出しできれば良いのですが。
また、私は、体型から導き出したクランク長が175mmと非常に長いものになっていますが、
短くすることで得られる功罪についても非常に興味深い限りです。
お体ご自愛ください。
Jさん、Di2にQ-Ringsの組み合わせはぜひ試してみたいところです。私はワイヤー式ですが、初期の頃はよくチェーン落ちして苦労しましたので。
返信削除OSYMETRICの楕円チェーンリングはさらにチェーン落ちが激しそうですが、ウィギンスはピナレロのDi2にOSYMETRICの組み合わせで走ってるので大丈夫なのかもしれませんね。
そういえばクランク長はサーベロがレポートを上げていました。最近では欧米のトップアスリート、特にトライアスロンやタイムトライアルの選手は160mm、165mm、170mmといった短いクランク長を使う傾向にあるらしいですね。
楕円を選択されたのは、パワーメーターの検討の結果だったのですね。
返信削除いかに男にとってチ○コが大切か、よく分かりました(全然わかってない)。
バイク本体含めて、機材の選択は「みんなが持ってる王道アイテム」と「自分だけの個性を出した覇道アイテム」とのせめぎ合い。楕円クランクも一体型パワーメーターも、私にとってはこの上なく魅力的に見えます。
インプレや考察のエントリ、今後も大いに楽しみです。
インプレッションを書く予定ですが、私の場合初ロードバイクがあれでして、比較対象が無いのが、微妙なところですが、感じた点をいくつか。
返信削除1 一番気になる変速性能について、リアは当然ながら何の問題もありません。ボタンを連打しても実にスムースに変速します。
2 フロントは気を使う点があるかもしれません。歯数が最大になる部分で変速させるとディーラーとチェーンリングの間にチェーンが挟まりスタックしチェーンリングが動かなくなってしまいそうになることがありました。もしかするとフロント側の調整でなんとかなるかもしれません。これはDi2に限らず楕円リングで一般的に起きると思います。フロントディーラーの最大歯数ぎりぎりにQーringsの仮想最大歯数がなるようにしたからかもしれません。信頼性を撮る場合はこれを少なくした方がよいかもしれません。
3 ちなみにフロントのチェーン落ちはアウター側で一回。ただしこれはクラッシュが原因です。リアはまだありません。
4 最後に自分の印象ですが、非常によい組み合わせだと思います。楕円でも当然ながらオートトリムは機能します。またDHバーとプルホーンバーの両方で変速できるのが、トライアスリートにとって必需品だと思います。NYに持って行って是非、ご評価していただきたいところです。
はい。実はもともと楕円を買おうと思って検討していたわけではなかったんです。。。
返信削除やはりまずはチ○コありきで。それがいびつかどうかはその後考えれば良いかと。
この後まだ実使用感のインプレや、客観的に見てどうか的なところも取り上げていきたいと思いますが、とりあえず個性を出せるアイテムになることは間違いなさそうです。見た目だけでなくペダリング的にも。
Jさん、インプレッションありがとうございます。
返信削除Di2のQ-Ringsは今後検討する可能性もあるだけにとても参考になりました。
フロントは私も調整に苦労しました。ディレイラーの上下位置から動かさなければいけなかったり。電動の場合はケーブルの劣化等がない分、一度セッティングが決まればそのまま使い続けられそうなので良いですね。
ちなみに私もタイムトライアルバイクを買ったらDi2で行くしかないなぁと思ってます。ドロップハンドルのサテライトスイッチもさることながら、TTハンドルの場合そのメリットは計り知れないので。もしNYに輪行する機会がありましたらぜひご一緒させてください。Di2以前にTrekのSpeed Concept自体憧れのバイクでもありますし。