香港旅行第6回:西貢郊野公園サイクリング

更新があいてしまったが、前回から引き続き香港旅行の2日目。

朝起きてサイクリングへ出発。

の前に飲茶で朝食。



メニューに書き込んで注文。



これは杏汁雪山餐包。



この春巻きがすこぶる美味。



さらにとろけるような蝦腸(シュリンプのライスクレープ)。



お腹をいっぱいにして出発。



自転車に乗って大圍の自転車道へ。



自転車道沿いには自転車のレンタルショップも多く、休日とあってサイクリングに来ている人で溢れる。



今日の目的は西貢(サイゴン)

九龍半島の東に位置する自然保護区である。

まずは大圍のサイクリングロードに。



大圍を出て城門河沿いに北東へ進む。



自転車ブームの香港で最も有名な沙田のサイクリングロード。川向かいの右手奥には馬鞍山らしき山が見える。



城門河を渡って沙田側から石門側へ。



走っていると地元のローディーが。少年ローディーよ大志を抱け。将来黃金寶のようになれよ。



サイクリングロードだけあって自転車関連の案内も多い。



馬鞍山からは城門河沿いの自転車専用道路が終わり一般道にある自転車道を通る。



気温はどんどんあがり、12月といえど、もはや夏と言ってもいい香港。



ところどころで出てくるこの標識。Dismount Bikeの意味で、「ここからは降りて(押して)歩け」という意味。



そしてDismount Bikeが終わる(自転車走行が解禁になる)のはこの標識になっている。



後者の標識だけ見たらどういう意味なのかよくわからん、というのが香港のテレビ局の自転車交通特集でも取り上げられている。



そうこうしているうちに馬鞍山を通過。右手を見ると突き出たように尖った馬鞍山が特徴的である。



ちなみにこの馬鞍山、この尖った尖端までハイキングすることができる。その様子がこちらのブログに写真付きで掲載されていたのでご興味のある方はどうぞ。

馬鞍山を抜けて烏溪沙へ。

以前ご紹介したが、香港は海外沿いの少ない平地部に都市が点在し、都市間は一気に過疎化した山道で結ばれるという構造になっている

烏溪沙が城門河沿いの平地部の終点※で、そこからは一気に山道に入る。(※馬鞍山線という鉄道路線の終点でもある)



ここまで来るとすれ違うのはハイキングをしている人か地元の村人くらいだが、たまに自転車で走ってる地元の人もいる。



12月なのにぶわっとくる草木の香り、海の香りはまさしく熱帯の香港。



汗をかきながら峠を越える。峠の頂上付近でハイキングコースの起点があり、東屋と公衆トイレがあるので少し休憩。



山道ではそもそも自転車の通行を想定していないのか、路肩や歩道がなかったり、降りなければ進めないところもある。



そもそも車道の幅は狭く、二階建てバスが車道を目一杯使って走る



四苦八苦しながら峠を降りると・・・



西貢郊野公園の入り口に到着。



この辺りはもうバスとタクシーくらいしか交通手段がなく、鉄道路線もなければ商業地域でもないので一般の日本から来た観光客は全然行かないような場所でもある。

ここからさらに東に進み、西貢郊野公園の中心へ向かって進む。

途中でやはりハイキングをしている地元の人たちとすれ違う。

歩行者に対してベルを鳴らすのがアウトなのはこちらでも同じなので、ニューヨークであれば「On your right」(「右側通ります」)などと言って通るが、こちらでは「唔該借借」「唔該,小心呀」などといって通る。

また何個か峠を越えるが、途中でこんな場所に出る。



説明を読むと、第二次世界大戦時に日本軍との戦いで死んでいったイギリス人の慰霊碑である。



碑が立っているだけあって、ちょっとした山の上から海岸を望む景色がこれまた長閑で綺麗。



さらに峠を越えて東へ進むと、ついに西貢東郊野公園のビジターセンターに到着。



ハイキングや避暑地、キャンプ場としても人気なだけあってバス停も充実している。



郊野公園は香港にいくつも存在し、いわゆる「郊外の公園」という意味だが、公園というよりもむしろアメリカのNational Parkの概念に近く、大自然ができるだけそのままの形で自然保護区となっているものである。



以前、ニューヨークと東京の公園比較をしたことがあるが、それらの公園と比べると感覚的なところが掴めると思う。

日比谷公園の面積が16 ha(ヘクタール)、代々木公園が54ha、ブルックリンのプロスペクトパークが237ha、マンハッタンのセントラルパークが342haだが、西貢東郊野公園は4,477ha。規模としては文字通り桁が違うのである。

入口ではマラソン大会の案内とそれに参加しているらしき人たちも。



自分はその中をサイクリング・・・するのだが、如何せん、上記の通り「大自然をそのまま残した自然保護区」であるので、こんな広大な面積である一方で自転車で走れる箇所は少なく、道なりに進むんで長い坂を上がると行き止まり。



行き止まりは萬宜水庫という貯水池になっていて、香港世界地質公園にも指定されており、香港十大自然勝景の第4位にも選ばれたことがある。



High Land Reservoirという英語名の通り、高台にある巨大な湖である。







この湖を一周するように道路が続いているのだが、悲しきかな自転車は進入禁止となっているためここが終点





香港最大の貯水池※である萬宜水庫の端だけでも見る。(※次に大きいのは昨年サイクリングした船灣淡水湖)。



上掲の地図を見ていただくとわかると思うが、ここから奥に果てしなく広がっているのだが今はこれが精一杯



自転車ではここが終点なので、萬宜水庫で折り返して復路へ。



行く先々で海と島が織り成す熱帯の景色が見れるのでそれはそれで良い。





着た道をそのまま戻って烏溪沙へ。



ここで気付いたのは、段差を越える度に「ビヨヨヨ~~ン」といったバネのような音がすること。何なのかと思ったらチェーンステイに取り付けてあるスタンドが発していた音だった。普段はロードバイクもブロンプトンもスタンドはついてないのでなんというか邪魔。



馬鞍山に出て吐露灣沿いに進む。





戻ってきた頃は午後のいい時間ということもあってサイクリングをしている人がいっぱい。



さらに歩行者も入り乱れるからたまったものではない。その混雑降りはこちらの動画を見ていただければわかるかと思う。



城門河から馬鞍山を眺める。確かに馬の鞍のような形をしている。



橋の上で休んでいるとローディー達が走っていく。



それにしてもサイクリングをしている人が多い。



地元のチームジャージを着た人たちもいる。



香港の自転車の未来は明るい。

などと思いながらサイクリングを終えたのであった。




2 件のコメント :

  1. 白橙アクア2014年1月18日 15:13

    香港のイメージが、基本的にジャッキー・チェンの映画でのみ形成されている私です(Mr.BOO?なんですかそれは)。
    地域的には九龍城のようなごった返したような場所が、そのまま21世紀になって丸ごと大都会…かと思いきやこんな大自然があるのですね。驚きでした。
    食べ物も見たこともないものばかりですが、どれも美味しそうです。
    東京近郊で香港料理店探してみようか。でもきっと高いだろうな…

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  2. 初心者ロードレーサー2014年1月19日 4:16

    私は以前はブルース・リーの映画でイメージ形成してましたw
    香港は4割は自然保護区で、開発されている地域は全体の25%以下しかないので、実は大部分が自然溢れる土地になっています。一方で開発地域が少ないせいで、そこに高層マンションや商業地区が集中した結果、香港というと一般的なイメージの、「看板が所狭しと立ち並ぶ混雑した場所」を想像させてしまうのだと思います。
    この香港旅行記でそういった誤解も解けていければ幸いです。

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