人生Excel:さすらいの自転車ライフバージョン



前回エントリのおさらいだが、人生Excelを作成すると「2-20-43-6-9」というモデル人生になる。


  1. 最初の2年間はこの世に慣れる時間
  2. そこから20年間は親の庇護の元、学生時代で社会生活に慣れ、現代資本主義社会で自立するための準備をし、
  3. 43年間の労働時代を経て、
  4. 6年間の自由時間を手にし、
  5. 最後の9年間は病気等を抱えながら介護や老人ホームのお世話になって死んでいく


この点、1~2は変えようがない。

すでに学生時代が過去のものとなってしまった場合はもちろん、もしこれを見ているあなたがまだ学生の場合でも、日本の教育・社会制度では、飛び級をしたり、高卒で大卒以上の収入を稼いだり、ビル・ゲイツのように大学中退して起業したりといったケースは、あったとしても稀であろう。

一方、5の寿命に関しては不確定要素が多すぎて、「計画」として組み込むほどには寿命をコントロールすることができない。

80歳はあくまで平均寿命であって、90歳まで生きるかもしれないし70歳で死ぬかもしれない。逆に100歳まで生きても植物人間状態になってしまっては意味がない。


こうなるとコントロール可能性があるのは主に3、そして4になる。

先に4の健康寿命に関して言えば、少なくともこのブログを見ている自転車乗りのみなさんであれば良い方向に行くのではないかと思う。

例えば生活習慣病の予防策として、日常的な運動習慣や、朝に太陽の光を浴びることなどが推奨されるが、自転車通勤で毎朝晩体を動かして、数十分間日光の中で有酸素運動をしていれば、普通に日常生活を送っているだけでこれらの条件はクリアーできる。

自分の場合酒もタバコもやらないので、気をつけるべきはスイーツ好きくらいか。

4の理想としては、できるだけ健康寿命を延ばして5の時間を短くすること。健康なまま生き続けて寿命がきたらポックリ逝く方が、自分としても、介護等々で迷惑をかけるであろう周囲の人に対してもいいのかもしれない。


そしてメインの本丸が、人生で最長の時間を占める3をどうするかだが、その前に確認しておくべきことが1つある。

自分はどうしたいかという未来希望図であり、自分にとって何が生き甲斐かを明確にすることである。

幸い仕事がその生き甲斐だという人で、できるだけ長く働きたいと思うのであれば、再雇用等を通じてひたすら3の時間を伸ばすように頑張ればいい。

ちなみに自分にとっての判断ポイントは、「金銭という対価がなくてもそれをしたいかどうか」

給料が全く貰えなくても働き続けたいのなら、その仕事自体が純粋に生き甲斐になっているのだろう。

さらに判断条件を厳しくすれば、「経済的には損をしてまでそのことがしたいかどうか」

経済的な損得勘定で考えれば、例えば趣味の自転車では、高いフレームやホイールなど、むしろ金を払って自転車に乗っているし、結婚することや子どもを持つことも同様である。

特に子どもは経済的に見れば人生で最も高い買い物であろう。(子どもを持った今となってはそれに見合う以上の価値があると思っているが)

その条件にあてはめて考えてみると、残念ながら自分の場合はサラリーマンとして働いている今の仕事がその生き甲斐にはなっていない。


となると、半ば強引ではあるが、自転車ブログとしては自転車を生き甲斐とした人生設計を提案してみたい。

自転車が生涯スポーツとして死ぬ直前まで楽しめることは、折りしも先日逝去した元同僚が文字通り体を張って証明してくれた通りである。


自転車ライフ的な理想を言ってしまえば、自由にアメリカと日本を行き来して両方のレースやイベントに出れたら言うことなしである。

さらに台湾の太魯閣ヒルクライムやハワイのサイクル・トゥー・ザ・サン、ヨーロッパにも遠征に行き、世界各地の自転車レース・イベントを転戦するなんて考えただけで涎が出てくる。(と、一般人に言ったら間違いなく引かれるかもしれないが、おそらくこのブログを読んでいる方には賛同いただけるかもしれない)


悲しきかな、現在は連続休暇は1年に1回が限度で、日本のレースに出ようとしたらどれか1つに絞って出るしかない(去年のKOH富士山、今年の乗鞍のように)。こんな少ない頻度でしか走れないなら、出たいレースに出ることも叶わぬまま健康寿命を迎えてしまう・・・。

富士国際も、KOH富士山も、乗鞍も、まえばしも、ハルヒルも。という風に欲を広げていったら、とてもではないがアメリカでサラリーマンをしている限り参加は不可能で、ましてやそれ以外の国にも行こうと思ったら夢のまた夢である。

それを実現するには、結局アーリーリタイアしかなく、3の労働期間をいかに短くできるかということを考えなくてはいけない。


たださらに難しいのは、自分の場合日本とのコネクションも考える必要があるということである。

アメリカで生活している時間が長くなればなるほど、当然ではあるが普段行動を共にする知り合いもアメリカに住んでいる人たちが多くなる。

定期的に日本に一時帰国することができているのも、日本にまだ実家があり、両親が健在であるからで、普通に自分が67歳※でリタイアするとしたら、そのときの日本に今と同じ環境があって同じように帰国できる保証はない。(※アメリカの場合年金がもらえるのは67歳から)

子どもはこちらで育ち、人付き合いや子ども付き合いもアメリカ中心になり、日本との繋がりがどんどんなくなっていくであろう将来において、はたして定期的に日本に帰れるだろうか。

アメリカに来たばかりの頃、自分の「帰る場所」は間違いなく日本だったのだが、こちらでの生活基盤が整えば整うほど「帰る場所」がこちらになり、日本の「帰る場所」がなくなっていく・・・。

となると、人生Excelで基準にすべきは自分ではなく、両親の年齢になってくる。

両親が健在でいる間に自分が3の段階を卒業しアーリーリタイアするとなると、その目標年齢かつそれを達成するための資産形成のハードルは一気に、一気に高くなってくるのであった。




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